令和4年9月定例会に上程し、9月22日に可決しました。
「狭山茶」は、江戸時代後期、狭山丘陵の麓(現在の入間市宮寺)で「蒸し製煎茶」の製造に成功したのが始まりです。文政2年(1819)6月には江戸の茶問屋と本格的な取引を開始しています。茶づくりは、狭山丘陵周辺の武蔵野台地一帯に広まり発展していきました。
明治時代に入り、外国商館(会社)を通さずに日本人のみで製茶の直輸出を行った日本で初めての会社「狭山会社」が現在の入間市黒須に設立されました。これにより、それまで様々な茶名で呼ばれていたこの地域一帯で生産される茶の名称を「狭山茶」のブランド名に統一し確立することとなりました。
入間市では自家の茶園で栽培した茶葉を自家の茶工場で製造加工し自家の店舗で販売する(自園、自製、自販)お茶屋さんなど多くの茶販売店があります。茶師こだわりの技術により、風味やコク、甘味に違いを生み、各店を巡る楽しみがあります。また、入間市手揉狭山茶保存会は茶づくりの基本となる手もみの技術を磨き、全国手もみ茶品評会では入間市が通算22回目、平成18年から令和4年まで17年連続の産地賞を獲得しています。
茶業者からは、「狭山茶のある市」として親しまれるよう行政、市民、学校、企業全体で取り組んでほしいと要望がありました。また、若手茶業者が開催するT-1(ティーワン)グランプリで上位に入った「お茶大使」の有志が、「てぃぐりー」というグループを発足させ、狭山茶で地域を盛り上げ、狭山茶をもっとPRしたいと活動しています。
この条例の特徴
・条例の趣旨が分かりやすく、話題性のあるユニークな名称
・市民、茶業者、市の自由な取り組みとそれらの相乗効果による推進を図る
・6月の第一日曜日を「狭山茶の日」とする。
・こどもたちが読めるようルビを振った条例
入間市は、条例制定によりますます狭山茶の知名度と関心を高め、狭山茶と茶文化の振興を図っていきます。
この秋にも「条例制定記念イベント」や「お茶屋さんスタンプラリー」など、狭山茶関連イベントを実施していくので、注目してください。