キャスタリアは途上国におけるテクノロジーを活用した教育支援を行う民間事業者としてアジアから唯一選ばれ、アフリカで展開するデジタル教育及びプログラミング教育事業に関しての説明及び今後の公的機関と民間事業者との連携に関して意見を交換しました。同セッションは国連総会のサイドイベントとして開催され、各国の教育関係者および世界銀行をはじめとする国際公的機関やGoogle、Amazon、MicrosoftなどのグローバルIT企業の教育事業担当者が集まった国際会議です。
会議では、選ばれた民間企業の代表者により「1. テクノロジーを活用した官民協働による教育の成果に関する教訓と経験 」「2. 技術的解決策に適した教育課題 」の2点に関してそれぞれ発表と議論が行われ、各国政府関係者や世界銀行を始めとした開発系金融機関からの代表と意見を交換しました。
以下、山脇のスピーチを掲載します。
”このようなグローバルかつビッグプレイヤーの参加する会議に招待いただいたことに感謝します。
私は(途上国の教育の)最前線から来ています。先月はエジプトで教育省とともに小学生向けのコード教育のブートキャンプのためにカイロに2週間以上滞在していました。この後、日本に帰国してからすぐにエチオピアに同国最大規模になるであろうテクノロジーを使った教育の打ち合わせのために渡航します。今、この時間もイラクでは私たちのローカルチームが小学生のためのコード教育を行っています。来月からはケニアでもJICAのサポートでコード教育を教育省とともに開始します。
みなさんに考えて欲しいのは「どうすれば開始できるのか」と同じくらいに「どうすれば継続できるのか」ということです。アフリカのある国ではすでに生徒のためにタブレットを、先生にはノートブックPCを、学校にはネットワークを設置したと教育省やICT庁が発表しています。
しかし、私が訪問したいくつかの学校ではタブレットもPC も配布されておらず、配布されていた学校で目にしたのはOSアップデートもできず、ネットワークへのつなぎ方もわからないまま、打ち捨てられたようなタブレットやPCでした。
確かに端末やクラウドもネットワークも整備されたのでしょう。しかし、使い方がわからない先生とひどい訓練しかできないインストラクターしかいない状況で、どのように授業に利用できるのでしょうか。
私は「チームアップ」を提案します。ここに出席されている財務、端末メーカー、ソフトウェアをはじめとしてNPOや私たちのうようなエドテックも含めて一貫したプロジェクトとして行うべきです。
私はテクノロジーのパワーを信じています。
しかし、テクノロジーだけが途上国の教育課題を解決するわけではありません。
お金や政府などとの交渉能力、そして現場で先生や生徒へ向き合い続けるための人材まで、チームとして連携の実現を希望します。”
■GPEについて
教育のためのグローバルパートナーシップ「Global Partnership for Education(略称:GPE)」は 2002年に世界銀行が主導して設立された教育問題に特化した国際基金です。すべての人に公平で質の高い教育を提供することを目的として、途上国、ドナー国、民間企業、財団、多国間銀行、国連機関や NGO などの多くのパートナーシップに基づいて運営。世界中から教育のための資金を調達し、教育システムの変革(transformation)を通じ
て、途上国が直面する教育の最重要課題を解決すべく、支援を行っています。
URL: https://www.globalpartnership.org/who-we-are/about-gpe/donor-jp
■キャスタリアについて
キャスタリア株式会社は“教育×ITで社会課題を解決する”をモットーに、 新たな学びを創出する企業です。 モバイルラーニングプラットフォーム「Goocus」を開発し企業や教育機関に提供しています。 独自のプログラミング教育教材と合わせ、日本のみならず中東・アフリカ地域を中心に事業を拡大しています。
URL : https://castalia.co.jp