当社は、2030年ビジョンである「再生可能エネルギーをコアに電力新時代の先駆者になる」を掲げ、日本国内の再生可能エネルギーを基軸に事業の成長を進めております。また、脱炭素とエネルギーの安定供給の両立を基軸に「脱炭素に向けた新たなイノベーションを起こす」という中期経営計画の重点取組の1つとして、ベトナム国での大規模燃料開発及びベトナム、カンボジアの水力発電所建設、他アジアでの発電事業の推進を行っております。
1億人規模の人口を有し、経済発展が著しく、未利用のバイオマス資源が豊富に存在するベトナムにおいて、現地の精米工場から大量に発生しているもみ殻を主燃料とする地産地消のバイオマス発電事業になります。また、本事業はベトナム国で初の※2本格的な商用バイオマス発電になります。
現地で栽培・収穫された稲のもみ殻を燃料として発電することで、ベトナム国内の再生可能エネルギー比率を上げるとともに、雇用の創出にも寄与できると考えております。
また、これから成長が見込まれるベトナム国での、さらなるバイオマス発電所の建設、バイオマス燃料事業化も検討しており、バイオマス事業の拡大を推進していきます。
アジア諸国では、電力需要は依然として旺盛であり、今後も発電事業の高いニーズがあります。当社は、バイオマス発電事業を通して、農業/植林、燃料輸送、発電所運営などにおける海外現地の雇用創出、さらにはこれら従事者の所得向上にも貢献できると考えております。
今後も、当社はバイオマス事業を中心に、再生可能エネルギーを活用した事業を国内外において積極的に推進することで、地球温暖化の防止と、脱炭素社会の実現に向けて貢献して参ります。
2. ハウジャンバイオマス発電所概要
3. 今後のスケジュール
4.今後の見通し
本事業に伴う今期(2023年3月期)の業績に与える影響は現時点では軽微です。
完成予想図
※1 環境省およびその執行団体である公益財団法人地球環境センター(GEC)が募集した「令和4年度から令和6年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業)」。優れた脱炭素技術等を活用し、途上国等における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業。途上国等における温室効果ガスの削減とともに、JCMを通じて我が国及びパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成に資することを目的とする。優れた脱炭素技術等に対する初期投資費用の2分の1を上限として補助を行う。尚、本事業はベトナム政府と日本政府の協働の下、実施されている。
※2 小規模で製糖工場や精米工場、製紙工場などの自社工場への電気や蒸気を供給する目的のバイオマスボイラ、バイオマス発電は既にベトナムに存在しています。その内、余剰の電力を売電しているところがいくつかあります。
一方で売電だけを目的としたバイオマス発電は本バイオマス発電所が初となります。