このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- イベント概要
・開催概要:全国で活躍する海・感性・食の専門家と下関のフグの専門家が子どもたちに「海の授業」を実施。広い海を知り、下関の海とフグを学び、その海に触れ、フグを食材としたパエリアという食文化を知り、調理の一部を経験することで総合的な学びの機会を提供。
・日程:2022年8月28日(日)10時~14時半
・開催場所:室津海水浴場 松原荘
・参加人数:親子58名 大人参加者29名 子供参加者29名
- 海の専門家たちから学ぶ 海の授業~海とふぐについて学ぶ時間~
ダイバーとしてもギネス記録をもち、水中生物とコミュニケーションを取りながら世界の海で水族表現家として活動する二木あい氏、水産大学校名誉教授の酒井治己氏をゲストに迎え、それぞれ「世界の海・下関の海」「フグ」をテーマにした授業を開催しました。授業内容は、子どもたちから事前に提出された質問について講義内で答えていくもので、大学で水産学を専攻した前田市長も講師に質問をし、プログラムになかったトークセッションもはじまり会場全体で「下関の海とフグについて考える」時間となりました。フグといえばトラフグが有名ですが、酒井先生からは多様なフグの性質についての学びや、世界の海で海中生物とコミュニケーションを取る世界で唯一の存在の二木先生のこれまでの活動など、幅広い価値観、多様な学びを提供しました。
- 海を感じる学び 短編映画の上映、パエリアの調理体験、全員で作る絵本「100年後の下関」
ニューヨーク、メキシコ、ナッソー、デンマーク、イタリア、ドイツ等世界の映画祭で受賞・入選を続けている世界中で生態系全体の対話のきっかけとなる短編映画(一般非公開)Re-memer(「地球コクリ!」研究プロジェクト)を上映。海洋生物や世界の海を学んだあと、今世界の自然環境では何が起きているかをアニメーションを通じて伝えたあと、海を感じる時間として砂浜に移動。今起きている海洋環境の変化をわかりやすく伝える魚種として、南方系のフグ「サバフグ」を取り上げ、サバフグをパエリアにトッピングする調理体験を通じて、下関の海で採れるようになったサバフグと他のフグの関係性や、パエリアというコミュニケーションが生まれる食文化に触れるきっかけを作りました。パエリアは日本パエリア協会の小林シェフが指導、美味しいパエリアが仕上がり参加者全員で試食しました。最後に、「100年後の下関の海」という題目で大人も子どもも参加者全員で絵本づくりにチャレンジし、一人一枚の絵を仕上げました。
こちらは後日、デジタルブックとしてWEBサイトにて公開予定です。
- 「海のごちそう地域モデル事業」とは
海のごちそう地域モデル事業とは、「食」をフックに地域の海の課題を、その地域に広く伝えていくプロジェクトで、全国8地域(北海道(函館)、青森県(大間)、山形県(庄内浜)、静岡県(熱海)、富山県(射水)、鳥取県(鳥取)、山口県(下関)、鹿児島県(鹿児島))で展開しています。各地域で起きている「海と食」の課題を、「海のごちそう」を入り口に商品開発・地域連携・イベント等を通じて地域で発信し、地域でムーブメントを起こし「海と食」の課題を自分ごと化させて自走する地域づくりを目指す取り組みを行っています。また、海のごちそう地域モデルin下関は今年度から本プロジェクトに参画しており、下関を代表する魚「フグ」を通じて、下関の海のことや現代の海が抱える様々な海洋環境問題をたくさんの人に伝えていくことを目指します。
<団体概要>
団体名称:海のごちそう地域モデルin下関(一般社団法人 海と食文化フォーラム)
URL:https://fuku-revolution.com/
活動内容:海のごちそう地域モデルin下関は、町を元気にしたい地元の人たちと企業が集結して企画・運営するプロジェクトです。下関ではフグはフク(福)と呼ばれ、下関の支える産業の一つとしてフグと市民はつながってきました。これまで下関で食されている多様なフグに着目し、下関の活性化を目指します。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/