スラエ・スダウ小学校は、人口975人(248世帯)が暮らし、現在も地雷が残るカンボジア王国バッタンバン州ラタナック・モンドル郡トラエン区ブオ・ルン村にあります*。もともと小さな校舎しかなかった同校に、認定NPO法人テラ・ルネッサンスが2016年に新校舎3棟を建設し、定期的に授業の実施状況を確認しています。(※生活圏の地雷は撤去済みです。)
近隣には同校以外に小学校がなく、他の村から通う児童を合わせた95名が在籍しています。さらに、新年度がはじまる今年11月には、幼稚園生を含む児童70名以上が新たに入学するため、新教室の建設が喫緊の課題です。そこで、京都橘ライオンズクラブが、結成60年事業として、3教室の新校舎、机、椅子の設置費用、計558万7千円を支援し、8月7日に竣工しました。
同校では、2016年に校舎を建設以降、児童のモチベーションと学力が向上。以前は遅刻しがちだった児童たちも、多くの始業時間を守り、朝7時には学校に来るようになりました。また、2017年の郡の統一学力テストでは、同校から成績最優秀者が輩出されました。今回の新校舎建設により、地域の子どもたちのさらなる教育向上が期待されます。
スラエ・スダウ小学校の校長は以下のように感謝を伝えました。「生徒たちが勉強する環境を整えるために、新しい校舎を建設してくださることを心から喜んでおります。児童も先生も、新校舎をとても楽しみにしていました。ご支援に心から感謝申し上げます。」
スラエ・スダウ小学校をはじめとするカンボジアの地方部の教育状況と、京都橘ライオンズクラブの精力的な奉仕活動について、多くの方に知っていただきたく、ご取材いただければ幸いです。
- 京都橘ライオンズクラブについて
京都橘ライオンズクラブは昭和37年(1962年)、京都御所を中心とする周辺のチャーターメンバー31名により発足されました。この京都御所のシンボルともいうべき場所が紫宸殿で、その前に広がる白砂の東西にそれぞれ「左近の桜」「右近の橘」が植えられています。 私たち京都橘ライオンズクラブの名称は、由緒あるこの「右近の橘」に由来します。 存在を声高に主張することなく、派手さはなくとも着実な奉仕活動を継続する本クラブの伝統的風土は、まさにこの橘の花を範として形成されたといっても、過言ではありません。 そして発足以来四十数年の歳月をへて、有力クラブに成長させていただきました。これからも、橘の花のごとく“清楚にして香り高く”を本クラブ最大の基本理念として掲げ、地域社会の発展に貢献したく念願いたします。
ホームページ:https://kyoto-tachibana-lions.com/index.html
- 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
『すべての生命が安心して生活できる社会の実現』を目的に、2001年に鬼丸昌也によって設立。現在では、カンボジア・ラオスでの地雷や不発弾処理支援、地雷埋設地域の生活再建支援、ウガンダ・コンゴ・ブルンジでの元子ども兵の社会復帰支援を実施。また、日本国内では、平和教育(学校や企業向けの研修)や、岩手県大槌町で大槌刺し子を運営。主な受賞歴:「地球倫理推進賞」(社団法人倫理研究所) 、「地球市民賞」(独立行政法人国際交流基金)、「エクセレントNPO」組織力賞ノミネート(エクセレントNPOを目指そう市民会議)、「社会貢献者表彰」(公益財団法人社会貢献支援財団)、「日経ソーシャルイニシアチブ」国際部門賞ファイナリスト(日本経済新聞社) 、「企業価値認定」(一般社団法人企業価値協会)、第4回ジャパンSDGsアワード副本部長(外務大臣)賞など。国連経済社会理事会特殊協議資格NGO。
名称 :特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス
所在地 :京都府京都市下京区五条高倉角堺町21番地jimukinoueda bldg. 403号室
URL :https://www.terra-r.jp
理事長 :小川 真吾
設立 :2001年10月31日(2014年5月30日より認定NPO法人)
事業内容:『地雷』『小型武器』『子ども兵』の課題に対するアジア・アフリカでの支援活動、および国内での『平和教育』を中心とした啓発活動 など