本サービスではデイサービスと協業することで、在宅の利用者に対して機能訓練計画と連携した運動プログラムをオンラインで提供し、誰でも日常的にリハビリを受けられる仕組みを実現することで、高齢者の自立支援を強化することを目指します。
- 取り組みの背景と目的
超高齢化を迎えている日本では、2025年に団塊の世代680万人が後期高齢者となり、「独居老人世帯」「団塊世代の要介護者」が増加することが予測されています。団塊の世代は戦後生まれの高齢者と異なり自分らしく生活したい欲求が高く、これまでの介護サービスと異なる顧客ニーズが拡大します。
また、2035年には要介護者1000万人の時代を迎え、介護人材の需給ギャップはおよそ68万人規模にまで拡大し、その結果介護サービスを受けたくとも受けられない数多くの「介護難民」が発生することが懸念されています。このような背景から、現状の介護保険ではカバーしきれない在宅サービスとして、テクノロジーを組み入れつつ、高齢者の心の隙間を埋めて社会的に孤立させないソーシャルインフラの構築が必要不可欠と考えています。
尚、海外ではすでにフィンランド等においてオンラインによる遠隔からの介護サービスの積極的な導入が図られている他、米国では医療リハビリテーションの領域で遠隔リハビリテーションの普及が進んでおり、市場規模はグローバルで2027年までに約1.3兆円まで成長すると予測されています。
※: Fortune Business Insights Telerehabilitation Market Size
( https://www.fortunebusinessinsights.com/telerehabilitation-market-103112 )
当社は2020年6月から2021年1月にかけて、当社のオンライン会話ツールを使ってデイサービスの利用者と事業所スタッフの間で、コミュニケーションと運動を体験する方式での実証実験を4回実施してきました。
(参加事業所数:23事業所、参加利用者数約100名)
参加した6割以上の利用者から「今後もオンライン会話をやりたい」という好評な結果を得た一方で、事業所からは利用者のADL・QOLの維持改善へ寄与しそうな点が評価されたものの、現場の業務負荷と収益モデルに関する懸念がありました。
- 実証実験概要
今回の実証実験では、デイサービス事業者と協業して在宅中の利用者に対してタブレット端末とオンラインでの動画・ライブ視聴ツールを提供し、当社の理学療法士等のリハビリ専門職が直接運動プログラムを実施します。
利用者は当社が作成した在宅環境に適した運動プログラムを視聴しながら運動を実施し、その様子をオンラインで当社のリハビリ専門職が見てフィードバックしながら、双方向でのコミュニケーションを取ることが可能です。
これにより、事業所の業務負担を抑えながら、自宅でも機能訓練計画と連動した運動プログラムを実施することで、利用者のADL・QOL改善に寄与し、継続できるサービスモデルになるかを検証していく予定です。
8月から東京都練馬区にある「リハビリ型デイサービストータルリハセンター光ヶ丘」の協力の元、実証実験を開始します。
対象となる利用者の自宅に事業者スタッフと当社のリハビリ専門職が訪問し、ツールの使用方法説明並びに利用者の身体の状態を考慮した上でタブレット端末のセッティングを行っています。また実際のプログラム提供時も、体調などの状態確認等、安全性に十分配慮した上で実施していきます。
今回の実証実験での取り組みを踏まえて、当社は今後オンライン介護リハビリの事業化・社会実装を推進してまいります。
●協力デイサービス事業者
法人名:DSセルリア株式会社
事業所名:トータルリハセンター光ヶ丘
- 株式会社Rehab for JAPANについて
当社は「介護に関わるすべての人に夢と感動を」をビジョンとし、より多くの高齢者が健康的に長生きすることで幸せに長く暮らせる世界(健康寿命の延伸)に向けて、「エビデンスに基づいた科学的介護」の実現を目指すスタートアップ企業です。介護現場のリアルデータを収集し、高齢者が元気になることを科学していきます。
・称号 :株式会社Rehab for JAPAN(リハブフォージャパン)
・創立 :2016年6月10日
・代表者:大久保亮
・所在地:東京都千代田区飯田橋4丁目2-1 岩見ビル2階
・資本金:618百万円(資本準備金含む)
・URL
-コーポレートサイト:https://rehabforjapan.com/
-リハプラン:https://rehaplan.jp/training/