さらに、IK-01とサイバーダイン社の装着型サイボーグHAL ®︎によるサイバニクス治療で培った知見を融合することで、革新的な再生医療等製品の開発により人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けできるよう、引き続き取り組んで参ります。また当社のIK-01の変形性膝関節症への適用拡大による将来需要に備え、サイバーダイン社の研究施設(川崎市殿町地区)を活用することで、IK-01の安定供給体制の実現を図ります。
【資金調達の目的】
変形性膝関節症は、わが国では自覚症状を有する患者数で約1,000万人、潜在的な患者数 (X線診断による患者数)で約3,000万人と推定されており、年間9万人が人工関節の使用を余儀なくされています。
IK-01は患者様の自己軟骨細胞を使用し、培養施設で製造後患者様の損傷部位に移植することで膝関節の軟骨の損傷部位を修復する再生医療等製品です。当社は現在、外傷性軟骨損傷を対象とした第3相検証的試験を実施しており、さらに、変形性膝関節症の患者様に対する根治療法を目指し開発を進めます。
また、ヒト羊膜基質使用ヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞シート「サクラシー®」が2022年8月3日に開催された中央社会保険医療協議会の総会において、保険収載されることが了承されました。「サクラシー®」は、眼表面の癒着を伴う角膜上皮幹細胞疲弊症の患者様に対する新しい治療法です。今後は、「サクラシー®」の販売体制を整えると共に、国内外の製薬企業との提携を推し進め、将来の治療を待ち望まれている角膜上皮幹細胞疲弊症の患者様に新たな治療選択を提供するべく事業を推進します。
【サイバーダイン社 山海社長のコメント】
変形性膝関節症は、症状が進行すると多くの患者で人工関節が必要となります。ひろさきLI社の膝関節用の再生医療製品「IK-01」(膝関節の軟骨損傷部位を修復)と、新規に開発を進めてきた変形性膝関節用 HAL®️を組み合わせることにより、変形性膝関節症に対するHAL®️と再生医療との複合治療法が誕生し、新たな治療法として国内外に展開できると考えています。また、今回の提携により、キングスカイフロント(川崎市)に展開する当社の「サイバニクス医療イノベーションベースA棟」をフル活用し、再生医療製品の開発・製造においても、共に新たな段階に進むことになります。今後の事業展開を楽しみにしています。