■「人的資本経営」を優先度高く議論している企業は36%
「人的資本」に深く関わる人事・人材開発部門の方を中心に行ったアンケートでは、「あなたの会社では『人的資本経営』について、議論が行われていますか?」という設問において、過半数の企業が「議論されている」と回答しました。うち36%は「最優先事項として議論されている(6%)」、「優先度高く議論されている(30%)」と答えており、人的資本経営をめぐる動きが企業内でも活発になっていることがわかります。
Q. あなたの会社では「人的資本経営」について、議論が行われていますか?
■取り組み・検討の上位は「人事情報基盤の整備」「社員エンゲージメントレベルの把握」「不足スキル・専門性の特定」
現在の取り組み状況について問う設問では「人事情報基盤の整備」と「社員エンゲージメントレベルの把握」が共に上位となり、「組織として不足しているスキル・専門性の特定」、「業務のデジタル化推進」が続きました。経営戦略と人事戦略を連動させるために、まず人事課題を可視化する取り組みを実施・検討している企業が多いことがわかります。
Q. あなたの会社では「人的資本経営」について、どのような項目で取り組み・検討を行っていますか?
■「後継者育成」は開示準備が整っていない
「人的資本経営」の実践が推奨されていることに加えて、開示要請も強まると言われています。企業が開示を検討している項目は「多様性」が最も多く、他項目に比べて企業においても対応が進んでいることが伺えます。一方で、「従業員の可用性」「後継者育成」について開示を検討している企業は少なく、特に「後継者育成」については、重要課題と言われながらもまだ整備化されていないことがわかりました。
Q. あなたの会社では、「人的資本」に関して開示が望まれる以下の項目のうち、どの項目の開示を検討していますか?
■重要度が高まる「人的資本経営」
経済産業省も推進する「人的資本経営」は今後、ますます企業内での優先度が高まる予測されます。JMAMが運営する「J.H.倶楽部」サイト、および、発刊する人材開発専門誌『Learning Design』においても重要テーマと位置づけ、今後もコンテンツ、セミナー等を通して情報発信を強化していきます。
【アンケート概要】
調査形式:Webアンケート方式
調査時期:2022年7月5日~12日
調査対象:116名(J.H.倶楽部会員)
■株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)
1942年創立の一般社団法人日本能率協会(JMA)から1991年に分社化し、創立。主な事業は、通信教育・研修・アセスメント・eラーニングを柱とした人材育成支援事業、『NOLTY』や『PAGEM』を代表とする手帳事業、ビジネス書籍の発行を中心とした出版事業。JMAMは、一人ひとりが成長することを通じて、自分らしい豊かな人生と幸せを感じられる社会をつくりたい。そのために、「思い描く未来」に向かって一歩踏み出す人のパートナーとして伴走することを目指します。
・ホームページ:https://www.jmam.co.jp/
■会員制度「J.H.倶楽部」
JMAMが運営する企業の人事・人材開発関連業務に携わる方を対象とした会員制度。皆様の未来の人材育成や組織開発を共に考えていきたいとの想いから2018年に発足しました。HR情報メディア「J.H.倶楽部」会員サイトやセミナー、交流会などを通じて実務に役立つ有益な情報を発信しています。
・ホームページ:https://jhclub.jmam.co.jp/index.html
■人材開発専門誌『Learning Design』
「人と企業の成長に寄与する有益な情報をお届けする」ことをミッションに1989年に創刊した『人材教育』を前身とする人材開発専門誌。2018年にリニューアルし、現在は『Learning Design』として隔月5日ごろに発刊しています。「J.H.倶楽部」会員サイトで最新号からバックナンバーまでお読みいただけます。
・ホームページ:https://jhclub.jmam.co.jp/learning-design.html
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