東京大学公共政策大学院、ガバナンスのデザイナーを養成する「イノベーションガバナンス」プログラムを開講

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東京大学公共政策大学院は、2022年10月8日、社会人向け講座「イノベーションガバナンス エキスパート養成プログラム」を開講します。変化が早く複雑で予測困難な状況に適合できるようなルールや組織づくりを担う人材の育成を目指します。

昨今の急速な技術革新やグローバル化に伴い、既存のルールや制度がイノベーションを妨げてしまう問題が大きくなっています。そこで近年、硬直的で先例重視のガバナンスではなく、目指す未来からバックキャストしてルールや制度を柔軟に設計し、実証しながら改善する動きが世界的に広がっています。こうした考えは、ソフトウェア開発におけるアジャイル開発になぞらえて、「アジャイル・ガバナンス」と呼ばれます。

本プログラムでは、アジャイル・ガバナンスの考え方に基づき、変化が早く複雑で予測困難な状況において目的を達成し続けるためのガバナンスについて、プラットフォーム企業、スタートアップ企業、投資家、官公庁、法律家、国際研究機関等の様々な分野で活躍される世界第一線のゲストを招いて議論します。そのうえで、ガバナンスの課題に直面している現実のプロジェクトをグループ課題として取り上げ、受講者自身にガバナンスの仕組みを設計していただきます。

本プログラムでは、現在、社会人受講者を募集しております(応募締め切り:9月30日。カリキュラム等の詳細は以下の公式サイトをご参照ください。
https://www.pp.u-tokyo.ac.jp/news/2022-07-04-36179/

◆登壇予定講師

  • 奥本直子(Amber Bridge Partners代表)
  • Michael Fitzpatrick(Director, Global Strategy & Innovation, Global Affairs at Google)
  • 長島匡克(グーグルジャパン合同会社 弁護士)
  • Josef Drexl(Professor, Director at the Max Planck Institute for Innovation and Competition)
  • 岡井大輝(株式会社Luup CEO)
  • 横田結(デジタル庁・デザイナー(デザインリード))
  • 福岡真之介(西村あさひ法律事務所 弁護士)
  • 江間有沙(東京大学未来ビジョン研究センター 准教授)
  • 松本敬史(東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員)
  • 深水大輔(長島・大野・常松法律事務所 弁護士)

◆プログラムの運営
運営責任者:宗像直子
  東京大学公共政策大学院・教授。経済産業省(入省時、通商産業省)で、新しい通商交渉の立上げ(日本初の自由貿易協定や環太平洋パートナーシップ交渉への日本の参加)、スタートアップ向け知財支援の導入、中小企業の特許料金半減、知財訴訟制度の強化、行政へのデザインの導入(「デザイン経営宣言」)など、アジア太平洋の通商秩序形成、イノベーション促進、経済活性化に従事。米国ブルッキングズ研究所等で、東アジアの経済統合、米国のアジア政策等を研究、Transforming East Asia (Brookings Institution Press)を出版。貿易経済協力局長、内閣総理大臣秘書官、特許庁長官を経て、2019年経済産業省を退職。2021年4月より現職。東京大学法学部卒業。ハーバードビジネススクールMBA修了。

プログラムコーディネーター:羽深宏樹
   京都大学特任教授・弁護士(日本・NY州)。スマートガバナンス株式会社代表取締役CEO。森・濱田松本法律事務所、金融庁、フランスの法律事務所での勤務を経て、経済産業省にて、デジタルプラットフォーム規制、AI・データガバナンスを含む、デジタル時代のガバナンスシステムに関する立案・検討等をリード。同省が公表したアジャイル・ガバナンスに関する報告書(”Governance Innovation”)の主執筆者を務めた。2020年、世界経済フォーラムGlobal Future Council on Agile Governanceによって、「公共部門を変革する世界で最も影響力のある50人」に選出。2022年に経済産業省を退職。2022年5月より現職。東京大学法学部(B.A.)、東京大学法科大学院(J.D.)およびスタンフォードロースクール(LL.M)修了。

◆東京大学公共政策大学院について
東京大学公共政策大学院(GraSPP)は、2004年4月に、政策プロフェッショナル養成を目指して法学政治学研究科と経済学研究科によって創設された専門職大学院です。留学生が学生の半数以上を占め(2022年5月現在)、海外の大学とのダブルディグリーや交換留学も積極的に推進し、東京大学の中でも最も国際化が進んだ研究科の一つです。また、この経済安全保障プログラムのような社会人を対象とした講座を開設することにより、広くリカレント教育にも力を入れています。

◆お問合せ
東京大学公共政策大学院 IGエキスパート養成プログラム 担当
電話: 03-5841-0913
Email: igep[at]pp.u-tokyo.ac.jp ([at]を@に変えてください)

 

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