一般的に「ものづくり補助金」は、製造業者が機械でもの作りするイメージですが、実は製造業のほか飲食業、宿泊業、小売業、サービス業など多くの業種が対象です。今回のプレスリリースで取り上げる歯科医院の申請件数は多く、採択率も高いのが特徴です。
ただ、現在公募中の「ものづくり補助金11次公募」では、医療法人は対象とならない点はご注意ください。
ものづくり補助金11次の公募要項によりますと、社会福祉法人等と共に「医療法人は対象外」となっております。よって、個人事業主としての歯科医院やクリニックは申請可、医療法人は申請不可となります。
詳細をお知りになりたい方は、下記の公募要項の5ページ目でご確認下さい。
▼ものづくり補助金 公募要項
https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/11th/reiwakoubo_20220513.pdf
以下、個人事業主としての歯科医院の「ものづくり補助金」活用を見ていきます。
- 補助対象事業の類型及び補助率
様々な型や枠があって、これにより補助上限額や補助率が決まります。
〈回復型賃上げ・雇用拡大枠〉〈デジタル枠〉での申請も可能ではありますが、特別な条件が必要となりますので、歯科医院にお勧めな申請枠は「一般型の〈通常枠〉」です。
一般型の〈通常枠〉になりますと、補助額は、従業員数5人以下:100万円~750万円、6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上:100万円~1,250万円
補助率は、1/2(※小規模企業者は2/3)
※小規模企業者とは、常勤従業員数が、製造業その他・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主を言います。歯科医院はサービス業(医療・福祉)に分類され、5人以下が小規模事業者となります。
- 補助対象経費
補助対象経費は以下の通りです。
・機械装置・システム構築費
・技術導入費
・専門家経費
・運搬費
・クラウドサー ビス利用費
・原材料費
・外注費
・知的財産権等関連経費
このうち、一般的に歯科医院で考えられる経費 としては「機械装置・システム構築費」です。
① 機械、装置、工具、器具の購入・借用にかかる経費 ② 専用ソフトウェア、情報システムの 購入・借用にかかる経費がこれに該当します。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
・歯科用CT
・口腔内スキャナ
・光学スキャナ
・3Dスキャナ
・3Dプリンター
・CAD/CAM
・歯科手術用マイクロスコープ
- 歯科医院での活用例
歯科医院では「機械装置・システム構築」を活用した設備投資が多いです。特に多いのがCTやCAD/CAMの導入です。
【CTの導入】
歯科治療に際して、歯や骨の状態を調査することがあります。そのためCT検査を行ないます。CTがある総合病院等に外部委託すると、CTの使用頻度が高いこともあり、検査まで患者様を長くお待たせすることになります。当院でCT検査ができるようになりますと、必要な箇所だけ撮影でき、治療の効率化、治療期間の短縮化も図れます。患者様が他の医療機関へ足を運ぶ必要がなくなり、通院回数も減り、患者様のコロナ接触の機会を減らせます。また、CTで撮影した立体データを3Dプリンターと連動させることで、立体模型を作成することができ、より高度な治療、顧客満足度の向上、地域医療への貢献もできるようになりました。
【CAD/CAMの導入】
これまでの印象採得(歯の型取り)は、完成まで時間がかかり、印象採得の際のコロナ感染のリスクもありました。CAD/CAMを導入することで、口腔内スキャナの使用によって印象採得の際のコロナ感染リスクを避けることができますし、患者様の肉体的・精神的負担を減らすことができます。また、経験の浅い歯科技工士が製作してもベテランと遜色ない高いクオリティの技工物が作成できるようになります。デザインしたものはデータとして保存、取り出しができるので、破損・紛失の場合でも、容易に同じものを再製作することができます。作業時間の短縮、経費削減、歯科技工士の負担軽減となりますし、患者様の負担を減らし、コロナ感染のリスクも防ぐことができるようになりました。
他にも多くの採択事例がございます。詳しくお知りになりたい方は下記をご参照ください。
▼ものづくり補助金 公式ホームページ 成果事例のご紹介(医療業)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/jireisearch_result.aspx
- 歯科医院様向け ものづくり補助金の申請までの流れ
① 医療法人は対象外です
医療法人・社会福祉法人は「ものづくり補助金」の対象となりませんので、個人事業主である歯科医院やクリニックが対象となります。
② 締切日が迫っています
ものづくり補助金11次の締切は「2022年8月18日(木)17時」です。
お盆休みを挟みますので、早急に準備を始めましょう。
③ 事業計画書を作成する
これが一番大変ですが、一番大事なことです。
審査項目「補助対象事業としての適格性」「技術面」「事業化面」「政策面」について、ただ書けばいいのではなく、分かりやすく説得的に書かなければなりません。最新設備を導入するとしても、単なる説明だけでは審査には通りません。一発採択のためには専門家の手を借りることをお勧めします。
④ 加点項目による優遇措置を活用する
加点項目による優遇措置があります。色々ありますが、歯科医院の場合は「賃上げ加点」がお勧めです。「所定の要件を上回る賃上げ等の計画を作成し、事務局に誓約書を提出する」ことです。歯科医院の賃金水準は他の業種に比べて高いため、この加点項目を十分狙えます。他の業種に比べて歯科医院の採択率が高いのはこの加点項目を活用できるからと言われています。
⑤ 申請は電子申請のみです
ものづくり補助金の申請は、郵送や書類持参ではなく、電子申請です。
電子申請をするには、事前にGビズIDアカウントの取得が必要です。取得まで1~2週間かかりますので、早めに取得手続きを行ないましょう。
▼ものづくり補助金 GビズIDのページ
https://gbiz-id.go.jp/
以上、歯科医院様向けに「ものづくり補助金」をご案内いたしました。
是非活用したい、しかし、申請が面倒、申請できる人員がいないなど、様々なご意見も予想されます。
そのため、当社では無料の相談会を実施しております。
- 無料相談会の開催について
締切日時も迫っておりますので、お悩み等ございましたら、遠慮なくお問い合わせ下さい。
【お問い合わせ先】
お問い合わせ:https://share.hsforms.com/1SHboxokIQbqYgMnslFl-Tw3wf68
電話番号 :050-3155-5788
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【企業情報】
会社名 :レンタルEC株式会社
本社所在地 :東京都荒川区
代表取締役 :高木 加七絵
設立 :2019年11月
事業内容 :中小企業のデジタル化推進支援、システム開発、運用保守