今年の夏、入学式のあとに実施した千葉県和田浦氏での海洋合宿以来の対面授業となり、全国から集まった11人の研究生たちは、再会に笑顔を見せていました。第64回目を迎える東京海洋大学の学祭「海鷹祭」は、今年のテーマは「New Wave」として、3年ぶりにコロナ禍前と同様の形式で開催されました。海洋大学ならではの催し物が多く繰り広げられ、朝からたくさんの人でにぎわっていました。
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開催概要
日時:2023年11月4日(土)〜11月6日(月)
場所:国立法人 東京海洋大学「海鷹祭」
対象:海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト 三期研究生11人(全国の中学1年生〜3年生)
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海洋大生による学校案内・海洋研究について聴講
まずは、海洋大生による大学の案内を聴講しました。中学生のときに学んでおいてほしいことや、大学生活ではどんな研究をしているのか、また卒業後の進路についてなど、リアルな学生目線でのアドバイスをいただくことが出来ました。研究生たちは興味深くお話を聞いて、質問しながら、将来へのイメージを膨らませていました。
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マリンサイエンスミュージアム特別展示を見学
――実習生が制作した館内パンフレット(マリンサイエンスミュージアム公式サイトより:https://www.s.kaiyodai.ac.jp/museum/public_html/)
「海鷹祭」で、本館・鯨ギャラリーを特別一般公開していた、大学構内にあるマリンサイエンスミュージアムを見学しました。常設展、特別展の他に、博物館実習の実習生が制作した企画「図録ラリー」「命のスケール」の展示もあり、ふだん見れない企画に興味深そうに見学する研究生たち。
「海へのいざない」をテーマに生き物から食品まで、幅広く展示しており、日ごろから海好き、海洋生物好きな老若男女に広く愛されているマリンサイエンスミュージアムは、水産科学技術や水生生物に関する標本類をはじめとしたさまざまな資料を収集、保存、公開しています。
今回、研究生たちが見学時に特に興味深く見入っていた海鷹祭までの特別な展示として、【超深海へのトビラ 私たちが拓いた調査の軌跡】では、1958年から2022年までに東京海洋大学が携わった深海・超深海調査について紹介されていました。
(以下、公式サイトより)
「国立大学法人東京海洋大学における深海・超深海調査は、1958年のフランスの潜水船「バチスカーフFNRSⅢ」との共同調査から始まり現在に至っています。1962年には水深9,545 mの潜航に成功し、その後60年間にわたり記録が破られることはありませんでした。」https://www.s.kaiyodai.ac.jp/museum/public_html/special_exhibition.html
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「海洋大の学祭だからこその海に関する企画展示ばかりでとても楽しかった」
この日、メインストリートではヨット部やうみがめ研究会など、海洋大学ならではの様々な部活や団体による、ユニークな催し物が46ブースも開催されていました。中学生たちは、知識の学びだけではなく、実際のお祭りとしても自由に見て回る体験をしてもらい、学祭の終わりには、良い体験となったという声が聞かれました。
<参加者の感想>
「海洋大学の学祭だからこその海に関する企画展示ばかりでとっても楽しかった。今回は日帰りのため1日しか滞在できなかったけど、もっと楽しみたかった。」
「海洋について学んだあと、どのような職につくのかを知れてよかった。サークルの写真展示やマリンサイエンスミュージアムもゆっくり見れたのでよかった。」
「自分の進路について考えることができた。また、大学の様子を知ることができ、今まで行ったことのある大学と比べる事ができた。まとめて自由時間が欲しかった。」
「本当に海が好きなんだなと思えるような展示がたくさんあって、自分も好きなことをどんどん深めたいと思うきっかけになってよかったと思う。」
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人日本3D教育協会
活動内容 :3D教育・3D研究
URL :https://kaiyo-3d.y-artfactory.jp
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。