「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった、「書泉と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまにご協力いただき重版・復刊してお届けしていくものです。
(※企画概要は参考資料の前回リリース内容をご覧ください)
その第3弾は、『堕天使拷問刑』(著者:飛鳥部 勝則/早川書房刊)でした。
こちら予約開始5分で著者のサイン入り特別版が即完。予約初日で1,000冊以上のご予約を頂き、最終的に予約締切までに3,440冊となりました。多くのファンのみなさまが待ちわびていた1冊だったと関係者一同大きくガッツポーズをしております。お手元にお届けできるまでしっかり進めていくと同時に、限定数ですが芳林堂書店、書泉の店頭でも販売していきます。
プロモーションの中で、ファンの方々から「飛鳥部先生の、他作品も読みたい!」というお声をたくさんいただきました。特に熱烈な声が多かったのは、飛鳥部先生がご自身で『堕天使拷問刑』とあわせ“ゴシック復興三部作”と位置付ける2作『黒と愛(早川書房刊)』『鏡陥穽(文藝春秋刊)』です。ここまで来たらそれを全部復刊したい、ということで早川書房さま、文藝春秋さまにご相談したところ、最速での2冊同時復刊が実現いたしました。ご予約開始日は10月20日(金)からとなります。企画した芳林堂書店高田馬場店の店長も興奮と驚きが覚めぬまま準備を進めています。
これらの作品は『堕天使拷問刑』同様、全作品電子化されておらず、流通量も少ないため、ミステリーファンの間で「読んでみたいと思ったときには、いろんなサイトで高額がついていて手が出なかった一冊」「図書館で読んだが、手元においておきたい一冊」というコメントがあがっている作品です。今回飛鳥部先生の作品とのご縁を感じ、これから主にミステリー、ホラーなどの小説や一般書ジャンルを中心に「芳林堂書店と、10冊」として企画を始動致します。
リリース日の本日10月18日(水)は、飛鳥部勝則先生のお誕生日でもあります。
<この企画を起案した、芳林堂書店高田馬場店 店長 山本さん>
『堕天使拷問刑』が復刊するのならば次はこの作品を・・・。色々なところで飛鳥部先生のファンの方々の期待の声を目にしましたし、私自身の願望もあり各社様へ打診させていただきました。しかし、今回ばかりは担当としても展開が早すぎると感じています。この「広がり」と「スピード感」に関しましては、『堕天使拷問刑』をご予約いただきました皆様の圧倒的な実数のおかげです。世の中が飛鳥部作品を欲していることが示され、完全に扉が開きました。ありがとうございました。
<早川書房 編集担当 吉田さん コメント>
闇に飲まれよ! 『黒と愛』はゴシック名台詞の宝庫です、読めばきっとゴシック者に!(〈仁義なき戦い〉を観るとついつい肩で風を切って歩いてしまいますよね)本書の読後、自身の心の暗部を覗き込み「うふふふふふふふ」と薄ら笑いがとまらなくなる、そんなトリップフルな体験をぜひ――あなたは鋏が好きですか?
<文藝春秋 編集担当 コメント>
当時、ミステリとホラー、両分野にまたがる作風で知られた著者に、「突き抜けたホラーを書いてください」とお願いしました。古来より不可思議な魔力の依り代とされた「鏡」が鬼才・飛鳥部勝則の手にかかれば、もう……。読者諸氏も恐るべき陥穽から逃れるすべはありません。
<著者 飛鳥部 勝則さん コメント>
皆様の暖かいご支援のおかげで、私の《ゴシック復興三部作》のすべてが増刷されることになり、感慨で胸がいっぱいです。この三部作は、それぞれが「鏡と分身」「塔と悪魔」「城と幽霊」というゴシックのキーワードを二つずつテーマにしており、お手元に置かれて、どれか一冊でも楽しんでいただけましたら、著者としてこれにまさる喜びはありません。
10月20日(金)10:00より芳林堂書店・書泉各店と、書泉オンラインにて予約を開始。予約締切は11月20日(月)までとなっています。(商品のお届けは12月下旬となります)
【商品情報】
『黒と愛』(著者:飛鳥部 勝則/早川書房刊)
ISBN:9784152091574
定価:3,410円(税込:本体3,100円)
判型:四六判上製
あらすじ:
奇妙に傾く狂気の城、奇傾城―血と内臓と腐肉が主題の絵画が集う一室に幽霊が出没する噂がたち、“探偵”亜久は心霊特番に協力して城を訪れる。遅れて“霊能リポーター”役の女子高生、全身黒服の少女・黒が現れ、亜久にそっと囁いた。「あなたは、鋏が好きですか」…やがて密室状況で、黒と親しい男がくだんの部屋で首を切断された。これは幽霊の凶行か?呪わしく美しい純愛(変愛)本格ミステリー。
『鏡陥穽』(著者:飛鳥部 勝則/文藝春秋刊)
ISBN: 9784163241104
定価:3,850円(税込、本体3,500円)
判型:四六判上製
あらすじ:
鏡が人間を襲う! 鮎川賞作家、渾身のホラー長篇
殺してしまったはずの男が街で声をかけてきた。男の手の痣はなぜか左右逆になって……。この町でいったいなにが起きているのか!?
■ 予約開始日:2023年10月20日(金)
書泉オンライン:https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2893705
書泉オンライン楽天市場店:https://item.rakuten.co.jp/shosen/c/0000000978/
芳林堂書店 高田馬場店/芳林堂書店 みずほ台店
書泉グランデ/書泉ブックタワー
■ 予約締切日:2023年11月20日(月)
■ 商品お届け予定日、店頭発売日:2023年12月末ごろ
株式会社早川書房
1945年の創業以来、出版事業を通じて、選りすぐりの海外文学、海外文化を日本に、また優れた日本文学、日本文化を世界に紹介することを企業使命とし、SF、ミステリをはじめとした多種多様で良質な出版を行っています。
株式会社文藝春秋
大正十二年、作家・菊池寛が創刊した雑誌「文藝春秋」は、太平洋戦争後、伝説の名編集長・池島信平によって〝国民雑誌〟へと成長。企業としての文藝春秋は、雑誌から書籍、文庫、新書へと順調に事業の幅を広げ、真に個性ある版元として、出版界に確固たる存在感を示しています。活字からデジタルへと、表現の舞台が広がる現代にあっても、「自由な心持」で語りたいという創設者のスピリットは、文藝春秋のDNAとして脈々と受け継がれています。
株式会社書泉
「書泉」「芳林堂書店」の2つの屋号の書店を展開。「鉄道」「アイドル」「プロレス」をはじめ「数学」「占い」など様々なジャンルの本・雑貨を深く扱っています。著書にまつわるイベントも多数実施。
<参考>前回リリース「書泉と、10冊」企画概要と、これまでの販売実績数
昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。
そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、などご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。
この企画を「書泉と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
まずは、10冊。この企画で改めておススメしたい本をお届けしていきます。
第1弾の「鉄腕ゲッツ行状記-ある盗賊騎士の回想録-」白水社刊も順調にご予約いただき、933冊の予約に店頭販売分を含め1,400冊の重版となりました。引き続き店頭、オンラインにて販売しております。
また、第2弾の「復刻版バスジャパンハンドブック 東京交通局」「同 神奈川中央交通」「同 東急バス」も3冊累計で400冊を超える販売数となっております。第3弾の「堕天使拷問刑」早川書房刊は3,000冊を超える予約をいだたき、今回の飛鳥部勝則先生の著作「黒と愛」(早川書房刊)、「鏡陥穽」(文藝春秋刊)を続けて復刊することにもつながりました。
引き続き、企画に賛同いただける出版社・著者のみなさまからのお声かけをお待ちしております。
<掲載記事リンク>
長年の「重版未定」から2カ月で2万冊 奇跡を生んだ書店員の情熱(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASR616T0YR5ZULLI001.html?iref=pc_extlink
ファン熱望の品切れ本、書泉が復活計画 書店員の目利きで魅力再発見(朝日新聞デジタル)
人文書「中世への旅」復刊でヒット 書店員の推しに共感(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD09BFI0Z00C23A6000000/
重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん(じんぶん堂)
書泉を「来る理由」がある場所にする(文化通信デジタル)
「この本を再重版してください、全部買って売り切ります!」 書泉グランデの名作復刊企画が実現したワケ(ねとらぼ)
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2309/13/news035.html