1. 評価結果について
東京建物は2013年よりGRESBに毎年参加し、継続的な評価結果の向上を目指しています。2023年も不動産会社・ファンドを対象としてサステナビリティへの取り組みを評価する「GRESBリアルエステイト評価」に参加し、既存物件運用に関する評価である「GRESBスタンディング・インベストメント・ベンチマーク」において、不動産デベロッパーとしては唯一7年連続で、最高位評価である「5スター」を獲得しました。
2. GRESBおよびGRESB評価の概要
GRESBは、不動産を保有・運用する会社およびファンドの環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測る年次のベンチマーク評価ならびにそれを運営する組織の名称で、責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金グループを中心として2009年に創設されました。
投資先の選定や投資先との対話にGRESBのデータを活用する投資家メンバーは毎年増加し、現在約150機関となっており、日本においても年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめ、複数の機関が投資をする際の指標としてGRESB評価結果を利用しています。2023年実施のGRESBリアルエステイト評価には、世界で2,084(2022年は1,820)の上場・非上場の不動産会社・ファンドが参加しました。
〔GRESB公式サイト〕https://www.gresb.com/nl-en/
3. 東京建物グループのサステナビリティへの取り組み
東京建物グループは、2030年頃を見据えた長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」に基づき、「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立していくため、ESG経営の高度化を推進しています。特に、気候変動は最も重要な社会課題の一つであり、脱炭素社会の実現に貢献することは社会的使命であるとの認識のもと、脱炭素社会の実現に向けた温室効果ガス排出削減の中長期目標を掲げ、CO2排出量※1について2030年度までにScope1・2は46.2%削減(2019年度比)、Scope3は40%削減(2019年度比)、2050年度までにネットゼロを目指しています。
これらの目標達成に向け、再生可能エネルギー※2の導入、ZEB※3・ZEH※4の開発、グリーンビルディング認証※5の取得など、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推進し、引き続き持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
〔東京建物サステナビリティ公式サイト〕https://tatemono.com/csr/
[注釈]
※1 |
CO2排出量 Scope 1 :東京建物グループでの燃料使用による直接排出量 Scope 2 :東京建物グループが購入した電気・熱の使用による間接排出量 Scope 3 :その他事業活動にともなう間接排出量(対象範囲は、カテゴリ11(販売した製品の使用)およびカテゴリ13(リース資産(下流)) |
※2 |
再生可能エネルギーに分類される非化石証書の活用を含みます。 |
※3
|
ZEB(Net Zero Energy Building)とは、先進的な技術の採用による大幅な省エネ化、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物をいいます。ZEBには、『ZEB』(省エネと創エネで消費エネルギーを100%以上削減)、Nearly ZEB(同75%以上削減)、ZEB Ready(50%以上省エネ)、ZEB Oriented(延床面積10,000㎡以上で、事務所等は40%以上省エネ、ホテル等は30%以上の省エネ)等があり、これらをKPI・目標の対象とします。 |
※4 |
ZEH(Net Zero Energy House)とは、断熱や省エネルギーなどのエネルギー消費低減と発電によるエネルギー創出を総合して、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅をいいます。集合住宅(住棟)のZEHには、『ZEH-M』(省エネと創エネで消費エネルギーを100%以上削減)、Nearly ZEH-M(同75%以上削減)、ZEH-M Ready(同50%以上削減)、ZEH-M Oriented(20%以上省エネ)等があり(住戸単位の場合はZEH-MをZEHに置き換える)、これらをKPI・目標の対象とします。 |
※5 |
グリーンビルディング認証とは、建設や運営にかかるエネルギーや水使用量の削減、施設の緑化など、建物全体の環境性能が高まるよう最大限配慮して設計された建築物を客観的に評価する指標をいいます。日本では、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)が実施する「DBJ Green Building 認証」制度や、国土交通省が支援する認証制度で、建築物の環境性能や快適性などさまざまな側面から評価・認証を行う「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)」、建築物の省エネルギー性能を表示する第三者認証制度「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」などの認証プログラムがあり、これらをKPI・目標の対象とします。 |
●関連リリース
・ビル事業における保有不動産の消費電力再エネ化達成目標を20年前倒し 2030年度までに100%再生可能エネルギー化へ(2023年2月28日) https://pdf.irpocket.com/C8804/WYlc/E1oo/Fq0F.pdf
・東京建物グループの温室効果ガス排出削減の中長期目標 2030年度までの目標を「1.5℃水準」に引き上げ
(2023年10月5日) https://pdf.irpocket.com/C8804/NvAy/AYyL/OjzN.pdf
【SDGsへの貢献】
東京建物グループは、事業を通じてSDGs(持続可能な開発目標)をはじめとする様々な社会課題解決への貢献に取り組んでいます。
以 上