イベント当日は、学生が長崎県対馬市に赴いて取り組んでいる「ツシマヤマネコ」の保護活動の報告として、出展に合わせて制作したポスターの展示や啓発グッズの配布をおこないます。
※ヤマネコ祭…「ツシマヤマネコ」の保護・繁殖に取り組んでいる井の頭自然文化園で開催されているイベント。野生生物の保全に取り組む各種団体の活動紹介ブースの出展の他、ワークショップや動物解説員によるガイドなどをおこなっている。
当学科では毎年、環境社会学や環境教育論などを学んでいる学生が長崎県対馬市に赴き、絶滅危惧種及び対馬固有種であるツシマヤマネコの保護活動に取り組んでいます。
中でも、個体数減少の大きな要因の一つである交通事故に着目。ドライバーへの呼びかけや草刈り、道路下の排水路清掃といった環境整備等を続けてきました(担当教員:本田裕子教授)。
2023年度は、9月に現地に赴き、ドライバーに注意喚起する看板5枚を手作りしました。
このようなツシマヤマネコに対する本学の保護活動が、2022年からの「ヤマネコ祭」への出展へとつながっています。
「ヤマネコ祭2023」イベント概要
日時:
2023年10月28日(土) 10時~16時
2023年10月29日(日) 10時~15時
メイン会場:
井の頭自然文化園 動物園(本園)芝生広場
(〒180-0005東京都武蔵野市御殿山1丁目17-6)
「ヤマネコ祭2023」HP:
https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&inst=ino&link_num=28208
【背景】
ツシマヤマネコの保護活動は、絶滅危惧種の保全環境に関する研究から波及したもので、減少原因の最大の要因である交通事故を防ぐ取り組みで何か出来ることがあるのではないか、という想いから始まりました。本学では2020年3月、環境省対馬野生生物保護センターより交通事故死したツシマヤマネコの剥製を種の保存法に則って譲り受けています。学生たちが対馬市をフィールドとして、研究および環境教育の実践で協力してきた数々の実績が認められた結果、法律により死体の移動さえも厳しく制限されているツシマヤマネコの譲受が実現しました。剥製は環境教育の発展を期待して、公共政策学科(本学7号館8階)にて保存され、野生動物保護についての環境教育利用を図り、展示や実践を行っていく予定です。
【参加学生】
社会共生学部 公共政策学科3年
尾形恵利佳さん、川田竣介さん、木村晴花さん、田村万里子さん、山根幸生さん
◆公共政策学科
2020年4月に大正大学に設置された学科。地域社会や政策についての基本を学ぶ「座学」と、自治体や地域住民などの声をダイレクトに聞く「フィールドワーク」の両輪により、「課題解決法」や「解決のための調整能力」を身につける。
◆大正大学
大正大学は、設立四宗派の天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗および時宗が協働して運営する大学です。その協働の精神を支えているのが、大正15年(1926)の創立時に本学が掲げた、「智慧と慈悲の実践」という建学の理念です。建学の理念のもとに〈慈悲・自灯明・中道・共生〉という仏教精神に根ざした教育ビジョン「4つの人となる」を掲げて教育研究の活動を展開しています。また、令和2年度文部科学省「知識集約型社会を支える人材育成事業」に本学の推進する「新時代の地域のあり方を構想する地域戦略人材育成事業」が採択されました。