ICJ2号ファンドは、ESGの進展に伴い出現する新マーケットを「成長の大きなチャンス」と位置づけ、脱炭素や生物多様性などのテーマに焦点を当てています。特に、海外でのルールメークに参加し、その流れを生み出すスタートアップへの投資を強化しています。これにより、スタートアップと日本の大手企業が連携し、海外のルールメークを先導し、新しいビジネスチャンスを創出することを目指しています。
2021年夏に投資を行った株式会社ゼロボードは、この取り組みの代表例です。同社は、当ファンド主催の「ESGアクセラレーションプログラム」にて大賞を受賞し、当ファンド協力のもと、三菱UFJ銀行との協業を実現し、炭素排出量可視化の分野で、急速な事業拡大を実現しています(下図:出所2021年11月5日ゼロボード社プレスリリースより)。
こうした動きを、再現性高く行うため、ICJ2号ファンドでは、以下のような活動と仕組みに取り組んでいます。
1:テーマ選定
ESG投資の専門家、夫馬賢治氏を顧問として迎え、最新のESGトレンドを研究し、取り組むべきテーマを選定
2:スタートアップと大企業のマッチング
三菱UFJ銀行と共催で「ESGアクセラレーションプログラム」を定期開催し、関連するスタートアップと大企業を結びつける
3:プロジェクト推進
リード出資を基本とし、支援先企業と深く関わりながら、大手企業との連携を進める
私たちは、ICJ2号ファンドを通じて、気鋭のスタートアップが、日本の大企業のポテンシャルを最大限に引き出し、ESGの変化を日本の成長の糧とすることを目指しています。
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【ICJ2号ファンドの特徴】
投資ステージ:シード~アーリー
投資額:初回3千万~3億円
投資スタイル:リード出資
出資後の支援:事業会社を巻き込んだ積極的事業開発支援
投資実績(一部抜粋):
・株式会社ゼロボード:炭素排出量の可視化SaaS
・株式会社sustainacraft:衛星計測を用いたカーボンクレジット・生物多様性評価
・Degas株式会社:ガーナでの大規模農業カーボンクレジット生成
・株式会社JCCL:九州大学由来の技術を用いた工業的炭素吸着
・株式会社Dodai:アフリカでの電動2輪バイク展開
・株式会社Yoii:データ分析を基にした成長企業への迅速な資金提供
・株式会社ovgo:B Corpを取得する環境負荷の低いクッキーの展開
・株式会社カラーアンドデコ:VRによる不動産物件紹介
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【過去のICJ投資実績】
・株式会社ココナラ:2021年上場。日本最大級のスキルマーケット
・株式会社ispace:2023年上場の宇宙開発スタートアップ
・Yell株式会社:クラウド型社員1on1支援サービス
写真:23年8月に開催のファンドの集い。100名を超えるスタートアップやVC・大手企業関係者が参加
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出資企業各社で当社と協業を進める担当者様からのメッセージ
■株式会社三菱UFJ銀行 コーポレートバンキング企画部 上席調査役 中川 敬太様
ICJ2号ファンドの組成に際し、出資のご縁をいただいたことを大変嬉しく思います。
2021年5月の出資以降、ESGに関する技術革新の動向把握をはじめスタートアップの発掘、ESGアクセラレーションプログラムの共催など、さまざまな協業、コ・インベストを実現することが出来ました。MUFGにとって、事業会社にて事業立ち上げ経験のあるエッジの効いたICJの皆さんのアイディア、スピード感は、日々刺激と学びに満ち溢れています。この出資を通じ、MUFGのカルチャー改革に繋げるとともに、大企業・スタートアップの連携・活性化に尽力できればと考えております。
■三菱UFJ信託銀行 法人マーケット統括部 事業企画室 室長 鶴岡 秀規様
2号ファンドクローズおめでとうございます。ICJ様には出資候補先企業の紹介から、最新の投資テーマ情報の共有、アクセラプログラムへの参加機会の提供、LP出資企業同士の引き合わせ・協業支援から当社内勉強会の講師を務めて頂く等、非常に多岐にわたる活動をご支援いただいており、弊社の新規事業開発を進める上では、不可欠のパートナーです。超人的な活動量を誇るICJメンバーの皆様に刺激を受ける毎日ですが、我々も気を張ってICJ様と一緒に新規事業開発を強力に進めていきたいと考えております。
■関西電力株式会社 ソリューション本部 開発部門 ゼロカーボンソリューショングループ マネージャー 熊代 知暢様
2号ファンドのファイナルクローズ、誠におめでとうございます。
これまで様々な機会を通じて、ビジネスパートナーのご紹介やアイディアのディスカッションなど数多くのご協力をいただき、弊社としても新規事業の文脈において大きな前進を遂げることができました。御社の各案件の圧倒的なリアリティ、引き出しの多さから、ファンドに直接関わる案件・それ以外も含めた幅広く連携させていただける点は御社ならでは強みだと思っております。いつもお力添えいただき、本当にありがとうございます。
御社の行動指針である、「抱き着け」、「交われ」、「楽しめ」を弊社としても共有し、これからも更なる成長と成果を追求し、両社の協力を強化していきたいと考えております。
今後とも変わらぬ支援を賜りますようお願い申し上げます。
■東京ガス株式会社 法人営業本部 ソリューション共創部 部長 松本 幹雄様
弊社は、脱炭素分野の新規事業創出を目指し、ICJ2号ファンドへのLP出資を行いました。
豊富な実業経験をもつICJ様にスケールまでの具体的な取り組みアイデアを提示していただくことで、スタートアップ企業との連携がスムーズに進み、実際に具体的な協業検討まで進んでいることを嬉しく思っています。
引き続きICJ様との共創の取り組みに期待を寄せており、最先端のビジネスを手掛けるスタートアップとの協業を進めていけることを楽しみにしております。
■株式会社ブレインパッド 上席執行役員戦略投資担当 狗巻 勝博様
株式会社ブレインパッドは「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」をPurposeに掲げています。 テクノロジーを取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、その渦中にあって当社は世界の持続可能性の向上に寄与することを大切な価値として考えています。今回の2号ファンドへの出資を通じて、当社はデータ活用や生成AIなどの領域での適用機会の拡大や新たな応用領域の発掘に継続して取り組んでまいります。すでに、ICJ社との取り組みでは、海外でのFinTechサービス事業参入の伴走支援や生成AIのユースケース拡大に向けた検討が進んでいます。当社は同ファンドならびに関係する企業の皆様とのさらなる連携を深め、スタートアップエコシステムの拡大と社会課題の解決に貢献しながら、豊かな社会の実現に向けて邁進したいと考えています。
■福岡地所株式会社 執行役員 藤村 秀雄様
福岡地所グループでは地元に根差したデベロッパーとして「福岡をおもしろく」というミッションのもと、スタートアップ支援を行っています。
インクルージョン・ジャパン様とは、出資の検討開始以降やりとりのない日がほとんどないほど日夜問わずコミュニケーションさせていただいており、テクノロジーやスタートアップの業界動向といった情報提供にとどまらず、弊社グループの社内向け勉強会の開催や新規事業開発、福岡への産業誘致など多岐にわたりご支援を頂いています。インクルージョン・ジャパン様は、出資後数カ月にして既に弊社グループ内でも広く知られた存在となっており、前述のミッション達成の不可欠なパートナーとして今後とも協業していきたいと考えております。
■DBJキャピタル株式会社 シニア・インベストメント・マネージャー 松浦 佑真様
今回、ESG領域のスタートアップへの投資を行うとともに、かかるスタートアップと日本の大手企業との連携を促進することで新たなビジネスチャンスを創出するというコンセプトに共感し、2号ファンドに出資させていただきました。日本政策投資銀行グループにおいても、スタートアップへの投資やベンチャーファンドへの出資、スタートアップと中堅・大企業の連携促進等を通じ、イノベーション創出に向けた取組を加速させています。日本政策投資銀行グループは、スタートアップへの共同投資や大手企業との連携促進等においてインクルージョン・ジャパン様と引き続き協業し、我が国におけるスタートアップエコシステム活性化や産業競争力強化に貢献してまいりたいと考えております。
■株式会社福岡ソノリク 取締役 園田 裕輔様
ESG領域で急速に成長するスタートアップとの出会い、連携を期待し、ICJへ出資させていただきました。物流、農業におけるESG領域で、多くの出会いと連携の機会をいただきました。引き続き、積極的な投資を実行していただき、当社としても事業成長を共に支援できたら幸いです。ESGの進展に伴い出現する成長機会の中で、当社も、本ファンドに関わる皆様と共に、様々な挑戦をしていければと考えております。
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【企業概要】
インクルージョン・ジャパン株式会社
所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田1-11-1 アイオス五反田駅前ビル903
代表者:服部結花
設立日:2011年11月11日
HP:https://www.inclusionjapan.com/