「2023年度 グッドデザイン賞」の受賞について

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 このたび「2023年度 グッドデザイン賞」が発表され、JR東日本グループとして、地方創生型ワークプレイス【JRE Local Hub 燕三条】・旅行サービス【どこかにビューーン!】・【JR内房線太海駅】が受賞しました。また地方創生型ワークプレイス【JRE Local Hub 燕三条】については、グッドデザインベスト100に選出されました。

※地方創生型ワークプレイス【JRE Local Hub 燕三条】は当社、㈱ドッツアンドラインズおよび新潟県三条市の共同受賞です。

※旅行サービス【どこかにビューーン!】は当社、NRIデジタル㈱および㈱野村総合研究所の共同受賞です。

 ※【JR内房線太海駅】は当社および㈱JR東日本建築設計の共同受賞です。

地方創生型ワークプレイス【JRE Local Hub 燕三条】は、新潟県燕三条地域の技術や人々をエリアや世代を超えてつなぐ新幹線駅直結の地方創生型ワークプレイスです。「燕三条こうばの窓口」を併設し、地域に点在する100以上の工場とのビジネスマッチングを行い企業の商品開発をサポートします。また、地元自治体三条市や各工場と連携した教育プログラムを開催しています。産業振興や雇用創出に貢献している点が評価されました。

【グッドデザイン賞審査委員 評価コメント】

 かのスティーブ・ジョブズがiPodに採用したことで知られる燕三条地域が誇る金属研磨技術。日本各地に眠る優れた職人技術が世界に知られた瞬間だったが、そんな栄光も長くは続かない。 JR東日本と地元工場の次世代の担い手たちが連携して、この地域の高い技術力を伝えるために新幹線の燕三条駅につくったのが、JRE Local Hub 燕三条だ。次世代の担い手たちの熱量もすごいが、JR東日本が本気で日本の地域の課題を解決しようと一歩踏み出した成果として評価し、今後の展開にも期待したい。

 ■旅行サービス【どこかにビューーン!】は、JR東日本がおすすめする新幹線停車駅の中から「どこかに」行ける新しいサービスです。お客さまが旅程情報を入力すると、4つの行き先候補が表示されます。好みの組み合わせが表示されたら、JRE POINT6,000ポイントを利用して申し込みいただき、最終的な行き先は申込から3日以内に案内されます。お客さまが行き先を決定できないことによる思いがけない旅行体験の創出、旅行需要喚起と地域活性化に貢献している点が評価されました。

【グッドデザイン賞審査委員 評価コメント】

 観光は季節によって需要の偏りが生じやすく、また特定の地域に人気が集中することも多い。そのような中、新幹線の空席状況に合わせて、旅行者に新しい場所との偶然かつお得な出会いを促す本サービスは、顧客、事業者、そして地域にとって三方よしの取組であるといえよう。また特定のアクティビティをテーマとした行き先の絞り込みを可能にすることで、新しい出会いへのワクワク感を残しつつ、旅に対する一定の期待値を下回らないようにする工夫も評価したい。

【JR内房線太海駅】は、老朽化に伴い駅舎を建て替えました。バックヤード部分は現在必要な運転設備規模にサイズを集約しつつ、太平洋を望む立地を生かした快適な駅舎を実現しました。海風を取り込み、風が通り抜ける特徴的な建物形状とすることで快適な待合空間の提供を目指している点が評価されました。

【グッドデザイン賞審査委員 評価コメント】

 房総半島における鉄道の持続可能性を高めようとする意思の現れなのか。ノスタルジーな木造駅舎の保存を訴える声は多いが、実際は相当な困難を伴う。利用者・地域の人々に失望ではなく、夢と希望を提供しなければならないのだ(省力化・効率化を図りつつ)という鉄道会社としての力強い回答だと感じる。利用者・地域の人々にも強いメッセージとして届いただろう。高く評価されるべきだ。

※グッドデザイン賞について

 グッドデザイン賞は、1958年に通商産業省(現経済産業省)によって創立された「グッドデザイン商品選定制度」を承継して、1998年より財団法人日本産業デザイン振興会が主催する、わが国で唯一の総合的デザイン評価・推奨制度です。

 グッドデザイン・ベスト100は、2023年度グッドデザイン賞受賞対象の中で、審査委員会により特に高い評価を得た100件です。

参 考

 JR東日本スタートアップ株式会社、JR東日本コンサルタンツ株式会社、株式会社Liberawareの合併会社であるCalta株式会社では、デジタルツインソフトウェア【TRANCITY】が2023年度 グッドデザイン賞を受賞しました。

【デジタルソフトウェア[TRANCITY]】は、動画データをアップロードするだけで、対象物を3次元化するデジタルツインソフトウェアです。データの位置・時系列情報管理、画面上での計測やBIMとの重ね合わせなど、幅広い機能で効率的なインフラ管理に大きく貢献する点が評価されました。

【グッドデザイン賞審査委員 評価コメント】

 TRANCITYは、デザインと技術の組み合わせにより、伝統的な企業に力を与え、複雑な建設環境と企業ユーザーの操作マンパワー不足というペインポイントを効果的に捉え、ドローンや画像解析などの新技術を組み合わせ、便利な3Dデータ作成・管理方法を提供し、低コストで企業の作業効率を大幅に向上させている。 本製品は、複雑な建設環境の高精度3Dマッピングを明確かつ正確に表現することができ、インターフェースデザイン、グラフィック、色彩は、製品の機能を簡潔、明瞭かつ非常に親しみやすく正確に伝えるように設計されている。

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