事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)は、2023年9月28日(木)、全国共通の課題である空き家の増加抑制や空き家所有者への啓発活動の推進を図る目的で設立するコンソーシアム「全国空き家対策コンソーシアム(Japan Akiya Consortium)」に、理事として参画します。コンソーシアムには11団体が参画し、空き家所有者への啓発活動を強化し、空き家の増加抑制の実現を目指します。
LIFULLは、2017年から空き家の再生を軸に独自の視点で取り組む地方創生事業(※1)を、本コンソーシアムの活動や参画事業者間のネットワークを通じて、より一層迅速に進めます。
全国空き家対策コンソーシアムURL https://www.j-akiya.jp
※1 LIFULLの空き家対策の取り組み
LIFULL 地方創生 https://local.lifull.jp/ LIFULL HOME’S空き家バンク https://www.homes.co.jp/akiyabank/
LIFULL地方創生 スクール https://local.lifull.jp/ikusei/madoguchi/ 水道使用量データを活用した空き家の推定調査事業 https://lifull.com/news/22735/
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空き家の現状と対策、「全国空き家対策コンソーシアム」設立の背景
近年、空き家の数は増加を続けており、今後、更に増加が見込まれる中、空き家対策の強化が急務となっています。総務省統計局発表「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国で空き家は約849万戸、空き家率は13.6%と過去最高の水準となっており、野村総合研究所の試算では2038年には全国の住宅の3軒に1軒が空き家になると予測されています(※2)。
増え続ける空き家の具体的な取り組みとして、国土交通省は、周囲に悪影響を及ぼす特定空き家の除却促進に加え、周囲に悪影響を及ぼす前の段階から空き家の有効活用や適切な管理を確保するため、2023年6月に「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」を公布し、管理不全空き家に対する固定資産税の優遇措置が撤廃されることになりました。さらに、2024年6月に空き家が放置される一因である所有者不明土地の対策として、相続登記の申請が義務化されるなど、行政による空き家対策が強化されています。
※2 野村総合研究所レポート『2040年の住宅市場と課題 -迫力を欠くストックシフト、本腰を入れた取組が必要-』
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「全国空き家対策コンソーシアム」の狙いと取り組み
空き家の問題は相続、除却、売却、活用など様々な分野に関連しており、空き家所有者への支援は幅広い専門分野の情報を必要とするため、行政だけでは難しい状況です。そこで、空き家問題を具体的に解決する一助となるべく、全国規模での取り組みの核となる協議体として、「全国空き家対策コンソーシアム」を設立しました。独自に空き家対策の専門ノウハウを持つ事業会社がコンソーシアムを形成し、知見を共有することで、空き家所有者に対する啓発活動を強化し、具体的な課題解決を促進、空き家増加抑制に努めてまいります。また、所有者の行動喚起に繋げるため、より広く空き家所有者への情報提供・支援、幅広い専門知識を持つ団体として行政との連携も目指します。
・参画事業会社による事例共有会の実施
・空き家所有者向けオンラインセミナーの実施、空き家所有者からの相談対応
・空き家問題に関する研究・調査の実施
・参画事業者間のビジネスマッチング
・「全国空き家対策コンソーシアム」参画団体
本コンソーシアムは、代表理事を株式会社クラッソーネ、理事をLIFULL、アットホーム株式会社、株式会社AGE technologies、大和ハウスパーキング株式会社、株式会社リノバンクの5社が務め、会員として東京大学連携研究機構 不動産イノベーション研究センター(CREI)、野村不動産ソリューションズ株式会社、みずほ不動産販売株式会社、三菱UFJ銀行、株式会社LIXILが参加します。
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設立にあたって/「全国空き家対策コンソーシアム」理事 株式会社LIFULL 代表取締役社長 井上高志のコメント
LIFULLグループはソーシャルエンタープライズとして事業を通じて社会課題の解決に取り組む企業グループです。
全国各地で空き家が急増する中、LIFULLは空き家を地域の新しい魅力や価値につながる資源と捉え、空き家の再生を軸に移住・定住を含む関係人口を創出する取り組みを独自の視点で進めてまいりました。
このたび、設立する本コンソーシアムの活動を通して各参画機関が持つ強みを活かし、空き家の課題解決に向けて引き続き取り組んでまいります。
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LIFULLの空き家利活用に向けた取り組み(LIFULL 地方創生 https://local.lifull.jp/)
LIFULLは、2017年から「LIFULL HOME’S空き家バンク」の運営を軸に、参画する749自治体と連携して空き家の利活用に向けた取り組みを進めています。また、空き家の相談窓口を担う人材や地域で活躍する人材を育成する取り組みとして、「LIFULL 地方創生スクール」を2018年に開講し、2023年9月時点で全国の自治体職員・地域おこし協力隊等、累計1200名の方に空き家の課題解決や利活用に向けたノウハウの共有を行ってきました。さらに、空き家の相談窓口の最も大きな課題である「専門知識の不足」にも、同スクール事業を通じて幅広い知識のインプットができる機会の提供を続けています。
その他、空き家所有者に向けたリーフレット制作、空き家活用セミナー、水道使用量データを活用した空き家の推定調査事業、自治体の空き家対策担当職員・地域おこし協力隊を対象にした遠隔での相談サポート事業「空き家総合サポート」の実施により自治体の空き家情報の掘り起こし・マッチングを支援しています。
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株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。