ソニーグループのアセットを活用したSTEAM分野※の多様なワークショップを全国の小学生の居場所に届けることで、子どもたちの創造性や好奇心などの非認知能力の向上をサポートしています。また、感動体験プログラムは2021年度以降、第三者機関による社会的インパクト評価を継続的に実施し、体験活動を行うことによる子どもたちの非認知能力向上へのインパクトを分析しています。
このたび、2022年度の社会的インパクト評価結果を公開いたしましたので、ご報告いたします。
※ Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の略。
(感動体験プログラム公式サイト:https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/ForTheNextGeneration/kando/)
2022年度は、従来実施している1日~2日間の子ども向けプログラム「単発プログラム」を全国40団体へ向けて実施しました。加えて、2021年度に開始した子ども向けのプログラムとスタッフ向けの研修「大人対話会」をセットにした、約半年間にわたる長期伴走型プログラム「長期プログラム」を東京都足立区の児童館と、徳島県鳴門市の子どもの居場所の2拠点で実施いたしました。
社会的インパクト評価結果では、「単発プログラム」、「長期プログラム」ともに普段体験できない「感動体験」を提供したことにより、児童の非認知能力を測るコンピテンシー指数の増加が確認され、意図したプログラム効果が発揮されているという結果が出ました。詳細は以下をご参照ください。
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【2022年度 感動体験プログラム 社会的インパクト評価結果(抜粋)】
2022年度 感動体験プログラム 評価報告書(サマリー)
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/ForTheNextGeneration/kando/pdf/kando2022executivesummary.pdf
感動体験プログラムを通じて参加児童たちのコンピテンシー指標に明確な向上が見られ、効果的なプログラム提供を行っていることが確認されました。また、2021年度から実施している「長期プログラム」は、回を重ねることで子どもたちのコンピテンシーが向上したことが確認され、意図したプログラム効果が発揮されているとの評価となりました。
①単発プログラムの成果
・単発プログラム全体の評価指標(10のコンピテンシー指標)の変化については、事前の平均値が3.18なのに
対して、事後の平均値は3.33となり、伸び率は4.6%でした。また、すべてのコンピテンシー指標においても
向上していることが確認されました。
②長期プログラムの成果(子ども向けプログラム)
・実施した2拠点ともに、ワークショップの回を重ねることで、子どもたちのコンピテンシーが向上したことが
示され、意図したプログラム効果が発揮されていることが確認されました。
・足立区佐野児童館において、介入群(プログラム参加)は、対照群(プログラムに参加しなかった子どもた
ち)よりも高いコンピテンシー指標の増加が見られました。
③長期プログラムの成果(大人対話会)
・足立区佐野児童館において、拠点の子どもへのサポートに対する想いや重要視している視点を可視化すること
ができました。
・徳島県鳴門拠点のスタッフには、体験活動の成果を実感し、体験活動を継続的に実施したいという意欲の高ま
りに加えて、行動を起こすことや学び合いのために働きかけることに関しても変化が見られました。
本評価を受け、今後も「感動体験プログラム」を全国で継続実施していくことで教育格差是正に寄与したいと考えています。また、継続的な体験活動の重要性が示されたことを受け、2023年度はさらにSTEAM分野での教育支援活動を継続して行うための伴走支援の軸を強め、スタッフの行動変化に注力した長期プログラムを2拠点で実施予定です。
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【ソニーが取り組む教育支援活動】
ソニーは社会貢献活動のスローガンとして「For the Next Generation」を掲げ、次世代を担う子どもたちの教育プログラム「CurioStep with Sony(キュリオステップ)」を国内外で展開しています。2018年からは新たな取り組みとして、国内における社会問題の一つである小学生の「教育格差」縮小に向けた「感動体験プログラム」を開始。NPOなどの外部団体とのパートナーシップのもと、子どもの居場所、地方や離島の小学校、子ども食堂などにおいて、ソニーの技術やコンテンツを生かした多様なワークショップを実施しています。