この新たなパートナーシップのもと、セーブ・ザ・チルドレンは、ソニーによる2024年から3年間にわたる計300万USドル（約4億2千万円）の支援で、日本国内の経済的に困難な状況にある子育て世帯への「子ども給付金」の提供を通した子どもの貧困問題への対応や、バングラデシュおよびモザンビークにおける子どもと青少年の保護・レジリエンス向上などの支援活動を実施していきます。
日本国内においては、新型コロナウイルス感染症の長期化や物価上昇にともない、子どもの貧困をめぐる諸課題が深刻化しています。こうした状況に対して、特に、子どもの学びの機会を保障する「子ども給付金～新入学サポート」（全国対象）を実施しています。この事業は、経済的かつ生活上の困難を抱えた世帯の新中学1年生・新高校1年生を対象として給付金を提供し、就学に関わる費用の負担軽減および、事業を通して得られた声を、子どもの貧困問題解決に向けた政策提言につなげています。
海外においては、新型コロナウイルス感染症の影響で、経済活動が縮小されたり、長期間にわたり学校が休校したことで、子どもや青少年の学習・就労機会が失われています。特に、気候変動問題や、大勢の難民が避難してきた影響を強く受けるバングラデシュ、気候変動問題や紛争の影響を強く受けるモザンビークでは、多岐にわたる課題が相互に関連しており、分野横断的な取り組みが必要です。この状況に対して、子どもの保護・教育分野におけるシステム強化に取り組むとともに、子どもや青少年のレジリエンス向上を目指す活動を実施します。
ソニーグループ株式会社 執行役 専務 神戸司郎氏は、以下の通り、本パートナーシップ締結について述べます。
『ソニーは、セーブ・ザ・チルドレンとのパートナーシップを通じて、新型コロナウイルスにより深刻化した日本国内での子どもの貧困問題や海外における子どもや青少年の保護・レジリエンス向上等に向けた支援をできることを喜ばしく思います。ソニーは2020年4月に「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を設立し、主に「医療」「教育」「クリエイティブコミュニティ」の領域で新型コロナウイルス感染症の影響を受けている人々への支援活動を展開してきました。我々はセーブ・ザ・チルドレンとのパートナーシップを通じて、新型コロナウイルス感染症の発生以降に深刻化あるいは顕在化し、現在も継続している社会課題への取り組みを支援します。』
セーブ・ザ・チルドレンとソニーとは、2011年に東日本大震災復興支援として「RESTART JAPAN 支援プロジェクト※1」を立ち上げ、2016年には熊本地震をきっかけとして「子どものための災害時緊急・復興支援ファンド※2」を共同設立、2021年には災害などに強い「レジリエントなコミュニティづくり」を目指したパートナーシップ※3を締結するなど、積極的に次世代を担う子どもたちの支援を行ってきました。
「For the Next Generation」をスローガンに次世代を担う子どもたちを長年支援してきたソニーと、「子どもの権利が実現されている世界の実現」をビジョンに掲げるセーブ・ザ・チルドレンは、本パートナーシップによりさらに連携を強化し、今後も子どもたちが安心・安全に過ごせる社会の実現に向けてともに取り組みを進めていきます。
※1 2011年から2016年にかけて「RESTART JAPAN支援プロジェクト」を通じ、東日本大震災の被災地の子どもたちの保護とケア、教育、創造的活動を重点としたさまざまなプログラムを実施しました。
※2 「子どものための災害時緊急・復興支援ファンド」を通じ、2016年以降の国内外の災害において約1.6億円を拠出し、支援物資の配布、「こどもひろば」の開設などの支援活動を行ってきました。詳細はこちら（https://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr/ForTheNextGeneration/emergencyfund/）をご覧ください。
※3 「レジリエントなコミュニティづくり」を目指す活動として、災害対応能力や安全管理体制の強化、安全な学習環境の整備、行政や地域コミュニティとの連携強化などを実施してきました。詳細はこちら（https://www.savechildren.or.jp/sp/news/index.php?d=3503）を御覧ください。
＜セーブ・ザ・チルドレンとは＞
1919 年に英国にて創設。子どもの権利のパイオニアとして、すべての子どもにとって、生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」が実現されている世界を目指し、現在、世界約 120ヶ国で子ども支援活動を展開する国際 NGO です。日本では 1986 年にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンを設立しました。
