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ソリューション提供の背景
日本の労働生産性が低いと叫ばれ始めて久しいですが、公益財団法人日本生産性本部が発表した「労働生産性の国際比較2022」によると、日本の労働生産性はOECD加盟38カ国中27位であり、1970年以降で最も低い順位となっています。その中で、住宅・不動産業界は特に人手不足が深刻な問題となっており、業務効率化の必要性が高まっています。そして、昨今の生成AIトレンドの影響から、ChatGPTをはじめとする生成AI活用による業務効率化について注目が集まっています。
当社は、2022年に先進テクノロジーユニット「ACROBAT」を立ち上げ、生成AIのトレンドに関連する研究、発信、コンサルティング支援を行っています。中でも当社が特に注目している活用方法が「生成AIと独自知識データとの連携活用」です。生成AIのビジネス活用においては、生成AIを単独で使ったり一般的な情報をインプットするだけでなく、独自の知識データ(自社や業界固有のデータ)を生成AIに学習させて活用する方法が特に有用であると複数の専門家が指摘しています。(※①参照)
当社は、様々な業界業種に対する生成AIのユースケース開発を行ってきた知見を集約し、生成AIと知識データを掛け合わせるプロトタイピング環境を構築することで、独自データ活用ユースケース開発を迅速化しています。そして、当社はこのプロトタイピング環境を活用することで、「特定ドメイン特化型」の生成AIソリューション開発に取り組んできました。
■生成AIと知識データを掛け合わせるプロトタイピング環境のレイヤー構造図。任意の知識データを組み込むことで、迅速にプロトタイピングの開始が可能。
当該環境を活用したドメイン特化型の生成AIソリューションを構築する取組の第一弾として、当社が特に業界のナレッジやデータを保有している「住宅・不動産」業界を対象に、「住宅不動産特化の対話型AI(生成AI)」(以下、本ソリューション)をリリースいたします。属人的になりがちな住宅・不動産業界における具体的な業務シーンに特化した生成AI活用によって、AIを活用した高度な業務効率化の推進を可能にします。
本ソリューションの構築および、住宅・不動産業界で成果創出に貢献してきた「業界プロフェッショナル」レベルでの生成AI実用化を行った知見を用いて、今後、多種多様な業界・シーンにおける生成AIのビジネス活用を推進していきます。
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本ソリューションの特徴
第一弾では、営業シーンに焦点を当てた「商談シナリオ生成AI」を提供します。このAIは、見込客の事前アンケート等の顧客特徴情報をインプットし、自社の特徴を踏まえて見込客別にパーソナライズされた最適な商談シナリオとトークスクリプトを生成します。
当社の強みは、住宅・不動産業界に精通したコンサルティングノウハウと業界での営業商談における多様なユースケース知見を保有していることです。営業現場の課題として、多くの営業担当者が多忙により商談前の設計が不十分なままお客さまと商談を行っています。そのような現場において、本ソリューションがお客さまの事前情報などから迅速に重要な価値付けトークと商談シナリオを作成し営業担当者に提供することで、住宅・不動産業界の営業力の底上げと業務効率化を実現します。
▼商談シナリオ生成 イメージ
本ソリューションは、セキュアなAzure OpenAI環境上のChatGPTで構築され、当社の住宅・不動産業界における独自のナレッジDBに蓄積された業界知見を学習しています。今後、業界特有の各種課題解決を支援していく予定です。
(※①)独自知識データの有用性に関する専門家の発信(2023年8月28日時点)出典一覧:
【株式会社リブ・コンサルティング 会社概要】
代表取締役 :関 厳
設立 :2012年7月
所在地 :【東京本社】東京都千代田区大手町1丁目5-1大手町ファーストスクエアウエストタワー19階
【支社】タイ支社(バンコク)
事業内容 :総合経営コンサルティング業務、DXコンサルティング業務