オリヅルセラピューティクスとペプチグロース 成長因子代替ペプチドの共同開発契約を締結

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オリヅルセラピューティクス株式会社(本店:京都府京都市、事業所:神奈川県藤沢市、代表取締役:野中健史、以下「オリヅルセラピューティクス」)とペプチグロース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:杉本二朗、以下「ペプチグロース」)は、オリヅルセラピューティクスが開発する再生医療等製品の製造時に使用されるリコンビナント成長因子を代替する化学合成ペプチドの創出を目指す共同開発契約を締結しました。

オリヅルセラピューティクスは、細胞治療製品および革新的なiPS細胞関連技術(プラットフォームイノベーション)の社会実装を目指し、iPS細胞由来の心筋細胞や膵島細胞を用いた再生医療の研究開発、及び他事業会社や大学機関との協業による開発候補シーズの事業化支援を行っています。

ペプチグロースは、ペプチドリーム株式会社(本社:神奈川県川崎市、以下「ペプチドリーム」)の有する独創的ペプチドディスカバリー技術:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用し、成長因子・サイトカインと同様の機能を有する『成長因子代替ペプチド』の開発を行うことで、現在の再生医療・細胞治療業界が抱える高コスト、物質安定性、品質の均一性、生物由来原料基準などの課題を解決し、再生医療・細胞治療業界の更なる普及・拡大に貢献することを目指しています。

本契約にて、ペプチグロースは、ペプチドリームのPDPSと独自の開発技術により創出した複数の候補ペプチドをオリヅルセラピューティクスに供給し、オリヅルセラピューティクスは、提供された候補ペプチドを自社が開発する評価系を用いて有望なペプチドを数個に絞り込みます。それらペプチドを更に最適化することで生理活性、化学的安定性、溶解性等の向上を図り、細胞増殖、分化誘導において、従来の成長因子とほぼ同じ機能を有する革新的な化学合成ペプチドを協働で創製します。

本契約で創出されたペプチドを使用することにより製造コストの削減が見込めるほか、従来のリコンビナント成長因子固有の課題であった製造ロット間の品質差等の懸念も払拭され、オリヅルセラピューティクスにおける経済合理性、生産性の向上が可能となります。

オリヅルセラピューティクスの代表取締役社長である野中 健史は、「革新的な技術と発想で再生医療の普及促進を目指すペプチグロースとの今回の協業を大変嬉しく思います。再生医療等製品の開発において、品質のバラツキと高額な製造コストは克服すべき課題の一つと認識していますが、今回の協業により、実用化に向けて大きく前進できるとともに、本成果は再生医療業界にも広く恩恵をもたらすことができると期待しております。」と述べています。

ペプチグロースの代表取締役社長である杉本 二朗は、「iPS細胞における再生医療業界が注目するオリヅルセラピューティクスと共同で革新的な成長因子代替ペプチドを開発できることは大変光栄です。今回、日本発の技術がタッグを組み、革新的なペプチドを創出し、グローバル市場でも幅広く使用されることで産業界に大きく貢献ができることを期待しております。」と述べています。

【オリヅルセラピューティクス 概要】

社名                 :オリヅルセラピューティクス株式会社

創立年月           :2021年4月

事業所              :神奈川県藤沢市村岡東2-26-1湘南ヘルスイノベーションパーク内

代表者              :野中健史

主な事業内容     :2021年4月に京都大学イノベーションキャピタル株式会社によって設立されたオリヅルセラピューティクスは、「科学の無限の力で世界により良い健康への希望をもたらす」というビジョンを掲げています。患者さんに細胞医療を届けるために、以下の事業内容を通じて、再生医療等製品および革新的なiPS細胞関連技術の社会実装を推進します。

1.細胞移植による再生医療等製品の開発

2.iPS細胞関連技術を利活用した、創薬研究支援および再生医療研究基盤整備

【ペプチグロース 概要】

社名                 :ペプチグロース株式会社

設立年月           :2020 年4 月

本社                 :東京都千代田区丸の内二丁目6番1号

代表者              :杉本二朗

主な事業内容     :再生医療・細胞治療等製品の製造に使用される、成長因子・サイトカインは、製造ロット間の品質・活性のバラつき、動物由来成分混入による安全性上の懸念、安定性上の懸念、市販価格が高く大量に使用する場合のコストの問題等の課題を抱えています。それらの課題を解決し再生医療・細胞治療の更なる普及・拡大に貢献することをミッションに、2020年4月に三菱商事株式会社とペプチドリーム株式会社の合弁企業として設立されました。設立以降、数十種類の成長因子・サイトカイン等をターゲットにそれらと同様の機能を持ち、化学合成可能な特殊ペプチドの開発を進めています。現在6品目を上市済であり、2023年度はVEGF、Wnt3a、PDGF-AA、bFGF、TPOと同様の機能を持つ成長因子代替ペプチドの上市を予定しております。

詳細は弊社webサイト(https://peptigrowth.com/)をご覧ください。

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