■背景
2021年は民間有人宇宙旅行が注目を集め、世界的に宇宙商業利用は加速し、民間企業が数多く宇宙ビジネスに参画、国主導の「宇宙開発」とともに民間による「宇宙産業」がさらに進化しています。また、2040年には世界の宇宙産業は100兆円超の巨大市場に成長すると予測されています。なかでも現在巨額の費用がかかる宇宙旅行は、宇宙空間に行くため特別な訓練(肉体的・精神的)が必要で一部の特別な方に限られるのが現実です。その課題に対し、岩谷技研は、「誰もが特別な訓練や鍛錬を必要とすることなく、幼児から年配者まで全ての人を宇宙の入り口まで連れていくこと」をミッションに掲げ、今後2年以内の気球による宇宙旅行の実現を目指して、ガス気球と気密キャビンの開発を進めています。
■第一弾プロジェクト「気球の放球実験」の概要・目的
岩谷技研は、これまで宇宙旅行用のプラスチック気球と気密キャビンを自社で開発し、淡水魚(ベタ)の打ち上げと帰還(2018年6月)、無人気密キャビン及び自社製プラスチック気球の打上げと回収(2021年5月)、低高度有人係留飛翔試験(2022年2月)、25m級気球の打上げ(2022年3月)などの実証実験に成功しています。今回は内製基板の長距離通信可否を検証するために、生分解性筐体とゾンデ気球を用いた実験を行います。実験は HOSPOの施設である1,000m滑走路を利用します。 岩谷技
研では今後もHOSPOにて同様の実験を行う予定で、データの検証と蓄積を行い、その先、最大41m級までの自社製プラスチック気球を用いた回収前提の各種実験も計画しています。
試験内容: 試験場所:北海道スペースポート 1,000m滑走路 試験日時:2022年5月16日(月)〜19日(木)のいずれか一日
■北海道スペースポート(HOSPO)とは?
HOSPOは、2021年4月に北海道大樹町にて、アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港として本格稼働しました。「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョン実現に向けて、ロケットおよび宇宙旅行等を目的とした宇宙船(スペースプレーン)の射場・実験場を整備し、打上げ支援業務を行います。HOSPOは世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、航空宇宙の研究開発〜ビジネスサポートならびに地方創生を含むビジネス機会を提供します。2025年までに2つの人工衛星用ロケット射場整備を進めており、その資金確保にはふるさと納税(企業版・個人版)及び寄附の仕組みを活用しております。
北海道スペースポートWebsite:https://hokkaidospaceport.com
■北海道大樹町 概要
名称 :北海道大樹町
代表 :大樹町長 酒森 正人(さかもり まさと)
所在地 :北海道広尾郡大樹町東本通33番地
概要 :北海道大樹町は人口5,390人の一次産業が中心の町ですが、昭和59年の北海道大規模航空宇宙産業基地構想内で航空宇宙基地の適地とされ、以降35年以上にわたり宇宙のまちづくりを推進しています。令和2年に地域再生計画「大樹町発!航空宇宙産業集積による地域創生推進計画」を策定し、北海道スペースポート整備による宇宙版シリコンバレーの形成を目指しております。
Website :https://www.town.taiki.Hokkaido.jp
■株式会社岩谷技研 会社概要
名称 :株式会社岩谷技研
代表 :代表取締役社長 岩谷圭介(いわや けいすけ)
所在地 :北海道札幌市北区北16条西4丁目1-30
事業概要 :岩谷技研は高高度ガス気球と旅行用気密キャビンを開発・製造し、気球による“NearSpaceからの宇宙旅行”を目指している旅客技術開発会社です。
Website :https://iwaya.biz/
■SPACE COTAN株式会社 会社概要
名称 :SPACE COTAN株式会社
代表者 :代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)
所在地 :北海道広尾郡大樹町字芽武183番地
事業概要 :大樹町からの委任に基づくHOSPOのプロジェクト推進業務全般(北海道スペースポートの管理運営、整備資金調達支援、射場の設計、国の認定取得、国内外の顧客開拓、PR活動等)、宇宙産業促進に向けた自主事業等
Website :https://hokkaidospaceport.com