日本では本年10月から新しい仕入税額控除の方式であるインボイス制度(適格請求書等保存方式)が開始し、事業者は消費税率や消費税額などを請求書内に明記することが求められるようになります。また、現在の請求書のやり取りは紙を使用した方法が大半であり、デジタルツールを活用した業務プロセスの効率化と生産性向上が課題となっています。
こうした中でデジタル庁は、請求書情報をデータでやり取りするグローバルな仕組みである「Peppol」をベースとしたわが国におけるデジタルインボイスの標準仕様である「JP PINT」の普及・定着の取り組みを進めており、事業者のバックオフィス業務のデジタル完結による効率化を目指しています。
KMDは「Peppol Service Provider」として認定を受けており、今回日本のデジタルインボイスの標準仕様(JP PINT)に対応したサービスとして「KMD Connect」を提供します。本サービスでは、各企業のERPシステム(注1)で発行された請求データを請求元から請求先にPeppol形式、メール配信(PDFダウンロード)および郵送代行(今後対応予定)の3つの方式で送付することができます。
まずは9月から株式会社大塚商会の「DX統合パッケージ」(注2)と連携して「KMD Connect」提供を開始します。また、今年度下期にNECでもサービス単体での提供を開始するとともに、NECのERPパッケージ「EXPLANNER」(注3)と連携して提供する予定です。
「KMD Connect」の仕組み
【「KMD Connect」の特長】
1. 15年以上にわたる高信頼なサービス提供実績
「KMD Connect」は、欧州で15年以上にわたるサービス提供実績を有しており、年3億件以上の請求書などの電子文書を取り扱う信頼性の高いサービスです。そのため、サービスに関する円滑なサポートの提供が可能です。
2. グローバルにおいてもスムーズなデータ連携が可能
本サービスはデジタル庁が推進する「JP PINT」や欧州を中心に世界30カ国以上で使用されている「Peppol」のほか、各種形式への対応も可能です。そのため、日本国内に限らず海外との取引においても活用することができるため、グローバルなやり取りにおいても、データ連携をスムーズに行うことができます。
3. 異なるフォーマットに対応することで導入コストを抑制
売手・買手で異なる請求書フォーマットを変換する仕組みを導入することで、既存システムのカスタマイズを極小化し、企業の導入コストを抑制することが可能です。
2019年にNECグループの一員となったKMDは、50年以上にわたりデンマークの公共・民間企業にITサービスを提供しており、特に自治体向けでおよそ50%の高いシェアを有するなど、世界トップレベルを誇るデンマークの行政デジタル化を支える企業です。
今後もNECはKMDと連携して、事業者のバックオフィス業務のデジタル完結による効率化を支援していきます。
以上
(注1)ERPとは、Enterprise Resources Planningの略。企業の持つ資金や人材、設備、資材、情報など様々な資源を統合的に管理・配分し、業務の効率化や経営の全体最適を目指す手法。また、そのために導入・利用される業務横断型の業務ソフトウェアパッケージ。
(注2) 大塚商会が提供するDX統合パッケージは従来独立していた基幹系システム(SMILEシリーズ)と情報系システム(eValueシリーズ)のデータベースを統合することでデータのシームレス化を実現したソリューションパッケージで、企業のDX基盤づくりを支援します。密接なデータ連携と、他社ソフトやサービスとのAPI連携やAI・RPAツールとの連携により、導入企業の業務の最適化を実現、生産性向上に寄与し、新しい事業価値の創出を支援します。
(注3)EXPLANNER (エクスプランナー)は NECが販売している業種別 ERP パッケージソフトウェア製品。販売・生産・会計・人事・給与・ワークフローなどの機能を業種・業務別にシリーズ展開しています。
<KMD Connectについて>
URL:https://jpn.nec.com/kmdconnect/index.html
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC インダストリアルDX統括部
E-Mail: pr@kmdconnect.jp.nec.com