アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー 2024年4月から自治体や関連機関からの拡大新生児スクリーニングの受託開始 これに先駆け、2023年7月18日より相談受付を開始

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アンジェス株式会社は、希少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所 アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、「ACRL」という)において、2024年4月より自治体や関連機関からの拡大新生児スクリーニングの受託を開始することといたしました。来年の受託開始に先駆けて、本日7月18日(火)より相談受付窓口を設置し、拡大新生児スクリーニングの相談受付を開始したことをお知らせいたします。

 ACRLは、2021年4月1日より一般社団法人 希少疾患の医療と研究を推進する会(以下、「CReARID」という)から拡大新生児スクリーニング検査である「オプショナルスクリーニング」を受託しており、2022年には年間約1万件の検査を実施いたしました。

 CReARIDから国内では最多の疾患を対象とする「オプショナルスクリーニング」を2年間受託する中で、現在の新生児スクリーニング検査における体制や課題に関して様々な方々からご相談いただくことが増え、ひとつひとつ改善を重ね複数の自治体や関連機関の方々に導入を検討いただける検査体制を構築してまいりました。この度2024年4月から拡大新生児スクリーニング検査について、自治体や関連機関から受託を受け付ける運びとなりました。そして、来年の受託開始に先駆け、7月18日(火)より、当社ホームページのACRLサイトに相談窓口を設置し、自治体並びに関連機関のご担当者からのご相談の受付を開始いたします。

 1977年に国の政策として、新生児のスクリーニング検査が無償で受けられるようになりました。そして、そのスクリーニング検査で対象となっていない希少疾患に関する検査ニーズも年々増えてきています。

 当社では、企業理念である「治療法がない疾病分野や難病、希少疾患などを対象にした革新的な遺伝子医薬の開発・実用化を通じて、人々の健康と希望にあふれた暮らしの実現に貢献する」に従い、この検査事業によって少しでも多くの方が希少疾患を早期発見できる社会を目指してまいります。

拡大新生児スクリーニングに関する相談は、「ACRLへのご相談用お問い合わせフォーム」より必要項目をご記載のうえご相談ください。

アンジェス株式会社
アンジェス株式会社は、遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指し、革新的な医薬品開発に取り組むバイオ製薬企業です。

【拡大新生児スクリーニング検査とACRLについて】

我が国では、先天性代謝異常等の希少遺伝性疾患の有無を確認する「マススクリーニング検査」(※3)がすべての新生児で実施されています。しかし、希少遺伝性疾患は、「マススクリーニング検査」の対象疾患が全てではなく、「マススクリーニング検査」の対象となっていない疾患でも、検査方法や治療方法が確立している疾患もあり、そのような希少遺伝性疾患の可能性の有無を調べる「拡大新生児スクリーニング検査」が希望者に対して実施されています。この「拡大新生児スクリーニング検査」の一つが、CReARIDが展開する「オプショナルスクリーニング」検査です。

【ACRLは、国内最多の拡大新生児スクリーニングの検査項目数を有する】

「拡大新生児スクリーニング検査」は、いくつかの衛生検査所で実施されていますが、ACRLでは、9疾患のスクリーニング検査を実施しており、国内では最多の検査項目数を有しています。そのうちの一つである、副腎白質ジストロフィー(ALD)は、学習障害や行動異常、歩行障害、視力・聴力低下などの症状が現れる疾患で、国内ではALDを検査する衛生検査所は数少なく、一方、医療先進国である米国では2023年現在、全50州で検査に取り組んでいる等、国際的にも検査の優先度が高いと言われています。

【ACRLは、要望やニーズに応じて、柔軟な検査対応が可能】

ACRLは要望やニーズに沿った柔軟な対応が可能で、拡大新生児スクリーニングの9つの疾患すべての検査を受託することだけでなく、一部の疾患だけの検査を行う等、自治体等の要望に応じて、臨機応変に検査の受託が出来るよう体制を整えています。

【ACRL設立の背景】

先天性の病気でも治療が可能なものが増えていますが、治療が可能であっても、症状が出る前に見つけて診断し、早く治療を始めないと、望ましい治療効果が得られない病気があります。また、特徴的な症状が少なく、希少疾患ゆえに通常の診療では発見が難しい病気もあります。希少遺伝性疾患の治療は、発症早期、望ましくは発症前から開始することが重要です。現在、地方自治体の事業として、出生したすべての新生児に対して特定の遺伝性疾患の可能性を検査する「新生児マススクリーニング」が無償で提供されています。

「新生児マススクリーニング」の対象外の疾患でも、CReARIDが、早期発見・早期治療が可能な疾患について、希望者を対象に有償検査「オプショナルスクリーニング」を展開しています。このオプショナルスクリーニングの規模拡大、対象疾患の拡充、バックアップ体制の構築等のため、当社はACRLを設立し、スクリーニング検査を実施できる体制を構築いたしました。また、当社では、急速に進歩する希少遺伝性疾患の治療薬の開発と並行して、その診断に必要な検査技術の開発や検査の実施を通して、希少遺伝性疾患の治療の普及に貢献したいと考えています。

【アンジェスについて】

・商号   :アンジェス株式会社

・本社所在地:大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番15号 彩都バイオインキュベータ

・代表者  :山田 英(代表取締役 社長)

・事業内容 :遺伝子医薬品の研究開発

・資本金  :34,559百万円(2023年5月10日現在)

・設立日  :1999年12月17日

・証券コード:4563(東京証券取引所グロース)

・HP     :https://www.anges.co.jp/

アンジェスは、遺伝子医薬技術を活用し、革新的な医薬品開発に取り組むバイオ製薬企業です。遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指し、遺伝子の働きを利用した新しいタイプのバイオ医薬品である遺伝子医薬の開発を行っています。

当社は、大阪大学の基礎研究を基に1999年12月に設立されて以降、研究と開発の段階を経て、足の血流が極度に悪化する慢性動脈閉塞症を対象としたHGF遺伝子治療用製品については、2019年3月、国内における条件及び期限付製造販売承認を取得し、同年9月に田辺三菱製薬より製造販売を開始しました。これは国内では初の遺伝子治療用製品となります。またプラスミドDNAを使用した製品化は世界初となります。

さらに、2023年5月31日には、再生医療等製品の条件及び期限付承認制度の導入後初めて、条件解除のための本承認申請を行いました。

当社はその他にも、椎間板性腰痛症を対象とした核酸医薬「NF-κBデコイオリゴ」の開発や、大変希少な致死性の遺伝的早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロジェロイド・ラミノパチーの治療薬ゾキンヴィの日本での独占販売契約を2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger BioPharmaceuticals Inc.と締結し、2023年5月12日、厚生労働省に国内製造販売承認申請を行いました。ゾキンヴィは厚生労働省により希少疾病医薬品(オーファン・ドラッグ)に指定されました。

さらに、当社子会社であるEmendoBio社では、究極の遺伝子治療であるゲノム編集について先進技術を保有しており、今まで治療法のなかった疾患の治療を可能にするゲノム編集製品を患者の方々に届けできるよう研究開発を進めております。

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