【ワタシらしい人生を選べる世の中へ スマルナユーザー511名対象のSRHR意識調査1】SRHRを知らないと回答した人は94.3% 性別による理不尽さやモヤモヤを感じたことがある人は83.8%

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 オンライン診察でピルを処方するアプリ「smaluna」(以下、スマルナ)を運営する株式会社ネクイノ(大阪市北区、代表:石井 健一、以下ネクイノ)は、スマルナユーザーを対象に、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)に関する意識調査を実施しました。
 2023年4月に国内初の経口中絶薬が承認され、中絶に対するアクセスの改善や選択肢が増えるという点において大きな第一歩となりましたが、SRHRの考え方そのものは世の中にまだ浸透しているとは言えず、社会実装に向けて課題は多くあります。
 このタイミングを踏まえ、SRHRの認知度の現状についてスマルナユーザーを対象に調査をしたところ、「SRHRという言葉を聞いたこともないし、意味も知らない」が77.3%、「聞いたことはあるが、意味は知らない」が17%と、合計94.3%の人がSRHRを知らないという結果となりました。
 さらに、「聞いたことがあるし意味も知っている」と答えた5.7%の人に、「今の日本においてSRHRが浸透していると思いますか」と聞いたところ、99.6%が浸透していないと回答しました。

 今回の調査ではSRHRの認知度のほか、日頃女性が感じている「性別による理不尽さやモヤモヤ」からSRHRを紐解くことで、SRHRの概念が女性の人生や普段の生活の中にどのように関係しているのかを調査しました。

 今回の調査を皮切りに、今後「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について、「自己決定とその支援について」をテーマに3つの調査を予定しています。

 正しい情報へのアクセスも含めSRHRが社会実装されることで、女性の心身の健康課題の解決につながります。スマルナはピルのオンライン処方を中心として「ココロと身体が健康で、ワタシらしい人生を選べる世の中をつくる」を実現するため、SRHRについての情報発信をし、社会実装を推進していきます。

※このレポートで記載している「女性」とは生物学的女性を指しています。

■調査結果トピックス

  • SRHRの認知度

  • SRHRについて「聞いたこともないし意味も知らない」77.3%、「聞いたことはあるが意味は知らない」17%。「聞いたことがあるし意味も知っている」と回答したのは5.7%にとどまる

  • 「聞いたことがあるし意味も知っている」の回答は他年代に比べ18〜24歳で約2倍高く、若い世代の関心度が高い傾向

  • 「聞いたことがあるし意味も知っている」と回答した人の99.6%の人が今の日本において、SRHRが浸透されていると思っていない

  • 性別による理不尽さやモヤモヤについて

  • 83.8%の人が「性別による理不尽さやモヤモヤ」を感じていると回答

  • 最も感じているのは「性に関しての悩みを人に話すべきではない・隠すべきものという風潮を感じる」次いで「婚姻関係がある、もしくはパートナーがいたら子どもを産むものだという風潮を感じる」「生理についての悩みを人に話すべきではない・隠すべきものという風潮を感じる」

  • 「婚姻関係がある、もしくはパートナーがいたら子どもを産むものだという風潮を感じる」については、30〜34歳のが47.7%と、他年代に比べて強く感じている

  • 避妊について

  • 避妊は「自身のライフプランを形成する上で必要なもの」と回答した人が92.3%

  • 「男性主体で行うもの」と回答した人は69.8%、「女性主体で行うもの」と回答した人は51.5%と、避妊は男性主体で行うものという認識が約20%上回る

  • その他、「パートナーと二人で話し合って行うもの」を選んだ人が90.6%という結果も

  • 中絶について

  • 中絶に対して「女性側だけの問題とされているように感じる」と回答した人は89.6%

  • 「どういう理由であれ中絶は女性の権利として認められるべきだ」と回答した人は78.1%

  • 「中絶という言葉に抵抗がある」「妊娠した以上産むべきだ」と回答した人は他年代に比べ10代が突出して多い

  • 「もし今あなたが妊娠し、中絶を選ぶことになったとしたら、経口中絶薬と中絶手術、どちらを選択するか」との質問には61.3%の人が「経口中絶薬」と回答

■SRHRに関するアンケート結果詳細

<SRHRの認知度>

 まず、SRHRという言葉自体の認知度について調査しました。するとSRHRについて、「聞いたこともないし意味も知らない」が77.3%、「聞いたことはあるが意味は知らない」が17%となり、SRHRについてよく知らない人が94.3%と大半を占める結果となりました。そのうち、「聞いたことがあるし意味も知っている」は5.7%にとどまりました。

 年代別で見てみると、「聞いたことがあるし意味も知っている」の回答は他年代に比べ18〜24歳で約2倍高く、若い世代の関心度が高い傾向が伺えました。

 また、「聞いたことがあるし意味も知っている」と答えた人に、「今の日本においてSRHRが浸透していると思いますか」と聞いたところ、99.6%が浸透していないと回答しました。

<性別による理不尽さやモヤモヤについて>

 続いて、SRHRの考え方につながる日常で感じる「性別による理不尽さやモヤモヤ」に関して調査しました。

 「性別による理不尽さやモヤモヤを感じたことがあるか」当てはまるものを選択してもらったところ、1位は「性に関しての悩みを人に話すべきではない・隠すべきものという風潮を感じる(36.0%)」2位「婚姻関係がある、もしくはパートナーがいたら子どもを産むものだという風潮を感じる(35.0%)」3位「生理についての悩みを人に話すべきではない・隠すべきものという風潮を感じる(33.7%)」という結果となりました。この調査により何らかの性別による理不尽さを感じている人は全体の83.8%に上ることが明らかになりました。

 また、「婚姻関係がある、もしくはパートナーがいたら子どもを産むものだという風潮を感じる」という質問に対しては、30〜34歳の人が47.7%という結果が出ており、他年代に比べて12.7%強く感じているという結果が出ました。

 その他に「性別による理不尽さやモヤモヤ」した経験を自由回答でコメントしてもらったところ、130の回答が得られました。一部のコメントを紹介します。

・自分以外男性の職場で、自分のいる場であっても女性軽視や男尊女卑の発言がある(30代)

・母親が家事育児メイン担当、父親はできたらやるという責任感のない立場。母親の生きにくさは常に感じる(30代)

・中学の時、生理のせいでプールの授業を休む事になり、男子から「ズル休み」などと言われた。プールは大好きだったので、「私は入りたいけど生理が酷いから仕方ないじゃん、世の中理不尽だ」と思った(30代)

・行きすぎた男女平等ばかりが進み、女性特有の事情が考慮されていないと感じることが多い。特別扱いをして欲しいわけではないが、実際生理痛などがあることは考慮して欲しいと思う(30代)

・私はバツイチだが、今のパートナーが女性。パートナーは初婚だが、再婚するならこの人と決めていても同性婚は認められていないため、交わすのはパートナーシップのみ…愛した人が同性というだけで、切ない思いばかりする(40代)

・コンドームをしない彼に勝手だなと思った。避妊することをもっと義務教育から「当たり前」だという認識を植え込んで欲しい(20代)

・20代後半〜30代半ばくらいで就職しようと思うと、必ずと言っていいほど「結婚してるなら近々子どもの予定があるでしょう」ということを言われ、そのことが不採用に繋がっていると感じることがとても多い(30代)

・いつ子どもができてもいいと思ってはいるものの、仕事を代わってくれる人がいないため、今自分が妊娠したら無責任になるんじゃないかと思ってしまい、なかなかタイミングが掴めずにいる(30代)

・出産をすることが女性の幸せだと夫が言っていたこと(40代)

・職場で当たり前なことのように既婚で子どもがいないことを不思議がられる(30代)

 これらの結果から、SRHRの認識有無に関係なく、文化的要因や社会的制約などから日常生活の中でSRHRという概念が浸透していないことにより、全ての事項において個人に決定が委ねられているにも関わらず、性別による不公平さや理不尽さを感じている人が多いということがわかりました。

<避妊について>

 続いて、SRHRの中でもリプロダクティブ・ライツの考え方に関わる「避妊」についてのイメージを質問すると、「自身のライフプランを形成する上で必要なもの」が最も高く92.3%に上りました。次いで「パートナーと二人で話し合って行うもの」と回答した人が90.6%という結果が出ました。

 一方で、「男性主体で行うもの(コンドームなど)」と回答した人は69.8%、「女性主体で行うもの(ピルや避妊リング等を含む子宮内避妊具など)」と回答した人が51.5%と、避妊は男性主体で行うものという認識が約20%を上回ったことから、避妊は、自身のライフプランを形成する上で必要と考え、パートナーと話し合って行うものだという考えを持ちつつも、実際の認識はまだ「男性主体で行うもの」と考えている人も多くいることがわかりました。

 また、避妊の一つの手段であるピルについて聞いたところ、ピルについて知る前の「ピル」についてのイメージは「避妊のためのもの」がトップとなりました。

 「ピルについて知った・もしくは服用したことでそのイメージはどのように変わりましたか?」と聞いたところ、1位「生理周期が整い、予定が立てやすくなる」(75.1%)、2位「自分で避妊を選択できるもの」(66.7%)、3位「生理痛を軽減できる薬である」(65.8%)となりました。

 これらのことから、ピルは「避妊のための薬」として認識している人が多い一方で、副効用(生理不順の改善・月経痛の軽減・PMSの改善など)も含めて日々の生活がより豊かになるサポートとなっている様子がわかりました。

 また、ピルの情報をどこから得ているかという質問は「インターネットやSNSで検索して調べた」がトップで61.1%、次いで「医師からの説明を聞いた」(22.1%)、「友達から聞いた」(10.4%)という結果となりました。その他の回答では、「パートナーから勧めてもらった」「テレビニュースで見て知った」という声もありました。

その他、「避妊のイメージ」を自由回答で聞いたところ、
・女性が自分の将来を選択するために欠かせない手段(30代)

・自分らしく生きる為に必要なこと。でも、人によっては遊ぶ為の行為と思われる(40代)

・私自身、小4くらいの時から母親から「彼氏が出来たら必ずコンドームしてもらいなさい!」とよく言われていたので、特に悪いイメージはない(30代)

・多くの人に必要で大切な行為のはずなのに、話題にすること自体が恥ずかしい、いかがわしいことのようにされており、日本では学校などであまりきちんと教えられていないように思う(20代)

・妊娠を望まないなら絶対に必要だと思う。性病も心配なので男性主体で避妊して欲しいが、快楽優先や妊娠を安易に思ってる男性が多い(30代)

・望まない妊娠をしてしまった場合、身体的・精神的・(経済的)負担を強いられるのは女性側であるからこそ、避妊はお互いがしっかりするべきで、お互いにしっかり意思表示が出来ることが重要であると思う(20代)

などのコメントがありました。

 性行為は相手とのコミュニケーションや関係性を築く上でお互いにとっての重要な要素ですが、「妊娠」は女性側の身体に直接的に影響します。そのため、女性主体で避妊方法を選択することは、女性が自分自身のココロとカラダを大切にするために必要な手段です。

 さらに、健全で満足度の高いパートナーシップを築くためには、避妊に関する共同の意思決定が重要だと言えます。

<中絶について>

 続いて、妊娠の結果産まないことを選択した場合の「中絶」についてのイメージを質問しました。

 中絶に対して「女性側だけの問題とされているように感じる」と回答した人は89.6%に上りました。また、身体的理由・経済的理由に関わらず「どういう理由であれ中絶は女性の権利として認められるべきだ」と回答した人は78.1%に上りました。

 また、「中絶という言葉に抵抗がある」「妊娠した以上産むべきだ」という項目について年代別で見てみると、他年代に比べて10代(18・19歳)が高く出ていることがわかりました。特に若い年代に対してはSRHRの考え方を含めた包括的性教育(人権尊重を基盤とした性教育)が必要とされていることを感じさせる結果となりました。

 その他の「中絶」のイメージについては以下のようなコメントがありました。

・母体のためにも子どものためにもできるだけしないことが望ましいと思うが、望まない妊娠をしてしまう人がいる事実に対する世間の理解がもっとあると良いと感じる(20代)

・個人的に中絶は女性の大切な権利の一つだと考えるが、日本では中絶=母親の身勝手・無責任だと捉えられているように感じる(30代)

・中絶同意書にパートナーのサインが必要であるのはおかしいと感じている。自分の体の事は自分で決めたい(30代)

・女性の権利として認められるべきものという考え方に賛成しているが、自分の中で中絶に対して否定的な感情があり、考えることが苦しく感じる。若い子が性行為をして妊娠してしまうと社会から弾かれてしまうような現状も問題だと思う(20代)

・性被害に合って、願ってもいない妊娠をしてしまったとき、自分の人生を他人の欲望のせいで奪われてほしくないと思う。中絶する事で罪悪感を持つような世の中にはなってほしくない(30代)

・性教育がなされていない子がするというように思えるが、学校(義務教育)でそもそも性についてしっかり教わってこなかったし、性は恥ずかしいこと、性に詳しい=変態という勝手なイメージで、性教育がしっかりできていないことが中絶を責められることに繋がっていると思う(20代)

・避妊は男女共に各々が選択することができるのに、中絶はすごくハードルが高いものに感じる。むやみやたらとするべきでないことは理解できるけれど、理由があって中絶したいと思うのだから、妊娠した女性自身が望む場合はできるようにするべきではないかと思う。(30代)

・中絶はだめだ、中絶したら子どもが可哀想だ、などいろいろな意見があるが、産んだ以上ちゃんと育てる義務が発生するし、タダで育てれる訳でもないから、経済力が必要。いろんなことを考慮した結果、生まれた子どもが幸せになる環境を作れる確証がないなら、中絶は必要な選択肢だと思う(20代)

 続いて、2023年4月に承認された国内初の経口中絶薬について「もし今あなたが妊娠し、中絶を選ぶことになったとしたら、経口中絶薬と中絶手術、どちらを選択しますか」と質問しました。この質問には61.3%の人が「経口中絶薬」と回答し、33.1%の人が「わからない」と回答しました。

 国内で初めて経口中絶薬が承認されたことは、中絶の際の選択肢が増えたということでありSRHRの社会実装の観点から大きな第一歩です。しかし、服薬にあたり、出血や感染症、さらに中絶が完全に行われない場合など、母体に対するリスクがあると言われています。まずはこれらを正しく知る必要があります。

 SRHRに含まれるリプロダクティブ・ライツには、「子どもを産む・産まないを決める権利」が含まれています。産むと決めた人だけでなく産まないと決めた人をサポートできる環境を整える必要があり、SRHRを社会実装していく上で、女性の健康と自己決定権を尊重するための包括的支援が重要だと考えます。

 今回の調査により、SRHRという概念自体はまだまだ浸透していないものの、SRHRの考え方に通ずる違和感は多くの人が感じているという実態が明らかになりました。これらは「しかたない」と我慢するものではなく、本来一人の女性の意思を尊重するものであり、権利です。

 「ココロとカラダが健康で、ワタシらしい人生を選べる世の中を作る」というミッションを掲げるスマルナは、メディカルコミュニケーションで自己決定できる選択肢を提供するべく、SRHRの観点から、一人ひとりに寄り添い、安心して正しい知識を得られる場所と自己決定できる選択肢を提供し、自分自身で人生をコントロールしていくことが当たり前になる社会の実現を目指しています。その実現のため、今後もSRHRに関する調査や情報発信を行って参ります。

■調査概要

調査対象:スマルナユーザー511名(女性)

実施期間:2023/05/12~2023/05/18

調査方法:インターネット調査

回答者年齢分布:10代 4.5%、20代 42.2%、30代 35.4%、40代 15.4%、50代以上 2.4%

(※1)スマルナについて

 https://smaluna.com/  

 2018年6月にリリースされた、オンライン診察でピルを処方するサービス。ピルの処方以外も、助産師や薬剤師が相談を受け付ける、スマルナ医療相談室を運営。10代〜30代の方々を中心にご利用いただいている。スマルナアプリのダウンロード数は累計100万件を超える。

※医師の判断により対面受診を促す場合は医師の指示に従ってください。

※また、下記に該当する方は、ピルの処方が難しい場合がございます。

https://smaluna.com/qa/2116/  

<スマルナ医療相談室>

 スマルナアプリ内に設けている「スマルナ医療相談室」では、助産師と薬剤師が、生理や避妊に関するご相談を365日受け付けています。処方医薬品における有効性・安全性についてのトラブルが発生した場合にも、スマルナ医療相談室を通じて情報収集、処方医へのフィードバックができる仕組みを実装しており、月2,000件以上のご相談を受け付けています。

<スマルナステーション(ユース世代向け相談施設)>

 2021年10月に大阪の心斎橋にオープンした関西初のユース世代向け相談施設です。所属する助産師などの専門家が、生理や避妊、婦人科にまつわる相談を無料で受け付けます。

・施設名 :smaluna station(スマルナステーション)

・所在地 :〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋1-14-14 T・Kビル3F

・営業時間 :9:30~18:30 (土は9:30~12:30)

・休診日 :木曜日、日曜日、祝日

・URL : https://smaluna-station.com/    

オンラインでも相談を受け付けています。

公式LINE:@672acioe  

対応時間:10:00~18:00 (木曜日、日曜日、祝日以外)

■株式会社ネクイノ  会社概要

 医師や薬剤師、弁護士など、医療及び関連法規分野に知見を持つ人材が集まり、2016年6月に創業。ICTを活用したオンライン診察をはじめ、健康管理支援、未病対策など、一人ひとりのライフスタイルや健康状態に合わせて選択活用できる医療環境を生み出している。「世界中の医療空間と体験をRe▷designする」メディカルコミュニケーションカンパニーを掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げ、イノベーションの社会実装を推進。2018年6月、婦人科領域に特化したオンライン診察プラットフォーム「スマルナ」をリリース。2020年にはマイナンバーカードと健康保険証をリンクさせるセキュアな個人認証システム「メディコネクト」の提供を開始。

会社名:株式会社ネクイノ(英表記:Next Innovation Inc.)

代表取締役:石井 健一

所在地:〒530-0002大阪府大阪市北区曽根崎新地1丁目13番22号 御堂筋フロンティア WeWork

URL:https://nextinnovation-inc.co.jp/ 

設立:2016年6月3日

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