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調査サマリー
家族のかたちが多様化する中、既婚女性の在り方も大きく変化しています。家事に育児、仕事と忙しい現代の既婚女性は、どのようなことをストレスだと感じているのでしょうか。また、ストレス発散をする機会や、ストレスについて打ち明けることができる相手はいるのでしょうか。その実態を把握すべく調査を行いました。
調査の結果、既婚女性の大半が普段の生活でストレスを感じており、発散したいと考えているものの、その時間や機会に恵まれておらず、4割の人がストレスについて気軽に話せる相手がいないことがわかりました。
子供がいる既婚女性に関しては夫との関係にストレスを感じており、夫には相談できないというケースも存在し、どのようにうまくストレス発散をするかが重要と言えそうです。人との関わりを持ちたい、同性・異性との出会いや交流の場を持ちたいといった声も多く見られ、既婚女性が抱えるストレスやその原因などの実態が明らかになりました。
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本調査でわかったこと
・「ストレスを感じることがよくある・時々ある」、子供がいない既婚女性が6割超えに対して、
子供がいる既婚女性は8割。
・子供の有無に関わらず、ストレスのピークは30代。
・ストレスを感じる原因第1位、子供がいる既婚女性は「家事」、子供がいない既婚女性は「仕事」。
・既婚女性全体の約4割が、ストレスの原因について相談できる人がいない。
・ストレスの原因を相談する相手、子供のいない既婚女性は「夫」が7割超も、子供がいる既婚女性は5割に留ま
る。
・ストレス発散方法は買い物や旅行、趣味、美容。同性・異性との出会いや交流も。
・既婚女性の3人に2人が「母や妻である前に、一人の女性として人生を謳歌したい」。
・「夫から愛されていると感じる」とき、喜びや幸せを感じるかどうかは、子供の有無で大きな差。
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調査概要
調査主体:ThirdPlace株式会社
調査期間:2023年5月31日
調査名 :既婚女性のストレスに関する全国調査
調査方法:クロス・マーケティング「QIQUMO」を利用したインターネット調査
調査対象:全国に居住する20代〜40代の既婚女性
有効回答:534名
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調査結果
Q.あなたは普段の生活でストレスを感じることはありますか。
普段の生活でストレスを感じることがあるかを聞いたところ、子供がいる既婚女性のうち「よくある・時々ある」と回答した人は80.4%だった。一方、子供がいない既婚女性のうち「よくある・時々ある」と回答した人は65.1%で、子供の有無でストレスを感じる機会に差があることがわかった。
続いて、年代別に見てみると、ストレスを感じることが多い年代は30代であることがわかった。第一子出産の平均年齢が30.9歳であることから考えても、小さな子供を育てている世帯も多いことや、仕事の面ではキャリア形成において重要な年代で、責任ある業務や立場を任される機会も増えることから、子供の有無に関わらず、30代はストレスを感じることが多い年代と推測できる。
Q.ストレスの原因として考えられることを教えてください。(複数選択)
ストレスの原因として考えられることについて、子供がいる既婚女性は、第1位が家事(57.9%)、続いて僅差で子育て(57.1%)が第2位だった。子供のいない既婚女性のストレスの原因は、第1位が仕事(48.3%)で、第2位が家事(37.5%)だった。
注目したいのは、「夫との関係」がストレスの原因であると答えた人が、子供がいる既婚女性では37.4%と高い結果だった。一方、子供のいない既婚女性は、23.7%と、子供の有無で大きな差が生じており、子供をもつことで夫婦関係にも変化があると推測できる。
ストレスを感じる原因についてのコメントからは、夫の家事・子育てへの関わり方に対する不満が主な原因であることが推測できる。子供のいない既婚女性は、夫が家事に協力的でないことや収入面での不安などの声が多かった。
Q.ストレスの原因について、気軽に相談したり話せる相手はいますか。
ストレスを感じる機会があると答えた人に対して、ストレスの原因について相談する相手がいるかどうかを聞いたところ、子供がいる既婚女性の39.8%、子供のいない既婚女性の36.2%が「いない」と回答した。実に4割もの既婚女性が気軽に話せる相手がいないことがわかった。ストレスの原因について人に話せないことが更なるストレスの原因となることが懸念される。価値観やライフスタイルが近い仲間を見つける、コミュニティに参加するなども解決方法の一つと言えそうだ。
Q.ストレスの原因について話せる相手が「いる」と答えた方、相手との関係を教えてください。(複数選択)
前問でストレスの原因について話せる相手が「いる」と答えた人に対して、相手との関係を聞いたところ、子供がいる既婚女性は、「夫」と「夫以外の家族」が50.3%で同率1位だった。子供のいない既婚女性は「夫」が76.4%で他に大差をつけて第1位だった。
先述の通り、子供がいる既婚女性のうち4割近くが「夫との関係」にストレスを感じていることからも、ストレスについて夫に相談できないことが見て取れる。生活を共にする相手に対してストレスを感じ、その原因について相談ができないことが更なるストレスにつながることが容易に想像できる。
Q.ストレス発散や人生を豊かにするために、今後活用したいと思うものを教えてください。(複数選択)
ストレス発散のために活用したいと思うものを聞いたところ、子供がいる既婚女性は、第1位「買い物(44.1%)」、第2位「美容・自分磨き(35.2%)」、第3位「旅行(34.4%)」だった。子供がいない既婚女性は第1位「旅行(48.5%)」、第2位「買い物(46.6%)」、第3位「趣味・習い事(33.7%)」だった。
注目したいのが「同性の友人・仲間との出会いや交流」を選択した人が子供の有無に関わらず約3割存在することに加えて、「異性の友人・仲間との出会いや交流」を選択した人も1割前後という結果だ。買い物や旅行、美容、趣味など一人でできるストレス発散だけでなく、他者との出会いや交流によってストレス発散したいと考える人が約2割だった。
Q.ストレス発散の場で期待することは何ですか。(複数選択)
ストレス発散の場で期待することを聞いたところ、子供がいる既婚女性は「一人の時間を持つ(54.8%)」、子供がいない既婚女性は「心身の癒し(67.0%)」が第1位だった。「非日常を味わう」が3位となり、日常生活を忘れて、非日常を味わい、心身を癒したいと考える人が多いことがわかった。
Q.母や妻である前に、一人の女性として人生を謳歌したいと思いますか。
「思う・やや思う」と答えた人は、子供がいる既婚女性が67.0%、子供がいない既婚女性が64.4%と3人に2人が「母や妻である前に、一人の女性として人生を謳歌したい」と考えていることがわかった。
Q.一人の女性として、喜びや幸せを感じるのはどんなときですか。(複数選択)
子供がいる既婚女性は、第1位「好きなことに没頭しているとき(43.0%)」、第2位「周囲の人から必要とされるとき(40.7%)」、第3位「夫から愛されていると感じるとき(31.5%)」という結果だった。子供がいない既婚女性は、第1位「夫から愛されていると感じるとき(47.0%)」、第2位「好きなことに没頭しているとき(46.2%)」、第3位「周囲の人から必要とされるとき(37.9%)」だった。
「夫から愛されていると感じるとき」に喜びや幸せを感じるかどうかは、子供の有無で15.5Ptもの差があることがわかった。
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ThirdPlace株式会社について
設立:2021年5月27日
URL:https://www.3rd-place.app/
所在地:〒108-0014 東京都港区芝四丁目 7番6号 芝ビルディング
事業内容:インターネットサービスの企画・開発・運営、コンサルティング
ThirdPlace株式会社は、モノや仕組み、サービス、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れ、人と人とのコミュニケーションに新たな価値を生み出すことを目指すスタートアップです。