奈良市で犬猫殺処分ゼロを4年連続で達成

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奈良市では「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に掲げ、保護犬・保護猫の引取数減少や新たな飼い主への譲渡機会の拡大に向けた様々な取組を推進してきました。
令和4年度、自然死・安楽死を除いて、「殺処分ゼロ」を達成。令和元年度から4年連続での達成となりました。
これは行政のみでなく、市民や民間事業者、動物愛護団体等の方々の協力を継続して得ながら保護犬・保護猫の譲渡活用などに取り組んできた結果であり、今後も殺処分ゼロを継続して達成できるよう、取り組んでまいります。

  • TOPICS!

◇本市の自然死・安楽死(※1)を除く殺処分数(※2)は、平成20年度には663件だったが、令和元年度に初めて「殺処分ゼロ」を達成。以降、令和4年度まで4年連続「殺処分ゼロ」を継続中。

◇「飼い主のいない猫不妊去勢手術補助金制度」は、1頭当たりの補助上限額を12,000円と令和3年度から増額して実施。令和2年度の84頭から、不妊去勢手術頭数は令和4年度も189頭と高い水準を維持。

◇ TNR活動の更なる推進のため、令和3年に新たにもうけた「TNR活動ボランティア協力者謝礼制度」を240,000円へ増額して実施。活動実績は年間40件以上。

◇預かりボランティアの負担軽減と活動支援のため「預かりボランティア協力者謝礼」は令和4年度から1日あたりの単価を増額。「預かりボランティア医療費補助金」も450,000円から990,000円に増額。

◇ 令和5年度の新規事業として、収容動物のトリミングやトレーニングにかかる費用を予算化。

◇ ふるさと納税「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」で頂いた寄附金は、令和2年度~4年度までの総額が4,659万円。令和4年度に実施した「飼い主のいない猫の不妊去勢手術補助金」「負傷動物医療事業」「ボランティアへの支援」等に、当寄附金の一部を活用。

※1 自然死・安楽死…負傷し治る見込みがない等、やむを得ず安楽死等をすること。

※2 殺処分…攻撃性や病気等があり、譲渡が難しいと判断し、処分すること。

  • 1.犬・猫の収容と処分の推移

本市における、犬・猫の収容数と処分数の推移を下記に示しました。

上記の表の処分のうち、譲渡数と殺処分数の経年変化をグラフにしました。

【殺処分ゼロに至るまでの本市の取組】

平成27年3月

譲渡ボランティア制度開始

平成29年5月

譲渡動物不妊去勢手術補助金制度開始

平成30年4月

犬猫パートナーシップ店制度開始

平成30年7月

預かりボランティア制度開始

平成30年8月

飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金制度開始

譲渡ボランティア協力者謝礼制度開始

令和2年4月

預かりボランティア協力者謝礼制度開始

預かりボランティア医療費補助金制度開始

令和3年4月

TNR活動支援ボランティア協力者謝礼制度開始

負傷動物医療事業開始

譲渡ボランティア医療費補助金制度開始

  • 2.殺処分ゼロを達成するための奈良市の取組み

奈良市では殺処分ゼロを達成するために、3本の柱を掲げています。

(1)保健所での引取数の減少  (2)飼養の充実  (3)譲渡の推進

(1)保健所での引取数の減少

① 飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金(平成30年8月開始)

○これ以上不幸な猫を増やさないという目的のTNR活動を推進するため、飼い主の

いない猫への不妊去勢手術費について、上限12,000円まで補助金を交付する。

令和4年度実績…189頭   補助金額 1,952,520円

TNR活動支援ボランティア制度(令和3年4月開始)

〇TNR活動を希望するが、高齢のため捕獲した猫を病院に連れていけない、猫を捕獲するスキルがない等、活動            の実施が困難な方に対して、「TNRサポーター」が支援を行う(捕獲や病院への搬送等のサポート)。そのサポー ターに対する補助制度。

 令和4年度実績  42件 210,000円  2年連続40件以上を達成

【令和5年度の取組予定】

①飼い主のいない猫の不妊去勢手術事業 継続

令和5年度予算額 2,400,000円(12,000円/頭 200頭)

②TNR活動支援ボランティア制度(協力者謝礼) 継続

令和5年度予算額 240,000円(5,000円/件 48件)

(2)飼養の充実

預かりボランティア制度(平成30年7月開始)

○登録した預かりボランティアが保護された生後2か月未満の幼齢猫や、人馴れし

ていない犬猫を預かり、ミルク給餌や排泄、人馴れなどの世話を行う。

○預かりボランティア登録者数 33人

○預かりボランティア協力者謝礼(令和2年4月開始)

令和4年度から協力者謝礼は以下のとおり。

犬は、1頭につき1日200円(最大90日)

猫は、1頭につき生後30日以内は1日600円、生後30日を経過した日からは1日300円(最大90日)

令和4年度実績  98頭  1,290,300円

○預かりボランティア医療費補助金(令和2年4月開始)

ボランティアに預託期間中の医療費について、上限5,000円まで補助金を交付す

る。令和4年度より上限35,000円まで補助金を増額した。

令和4年度実績  66頭  493,627円

負傷動物医療事業(令和3年4月開始)

〇保健所に収容される重度の疾病や負傷を負った犬猫が、高度でより良い治療が受けられるように、動物病院での治療費用を予算化。

※保健所では簡易的な治療しかできないため、市内の登録動物病院に高度な治療をお願いしている。

令和4年度実績  15頭  825,475円

【令和5年度の取組予定】

①預かりボランティア制度

○預かりボランティア協力者謝礼 継続※犬の預かりはごく少数なため、猫預かりの謝礼で計算

令和5年度予算額 1,050,000円(600円×700日、300円×2,100日)

○預かりボランティア医療費補助金 継続※約8,000円の補助がおおむねの平均値。上限利用は10頭を見込む

令和5年度予算額 990,000円(8,000円/頭 80頭、35,000円/頭 10頭)

②負傷動物医療事業 増額

令和4年度予算額 800,000円 → 令和5年度予算額 2,900,000円

(3)譲渡の推進

譲渡ボランティア制度(平成27年3月開始)

○登録したボランティアに保護犬・保護猫の譲渡を委託し、譲渡までの適切な飼養

管理を行う。

○譲渡ボランティア登録者数 11団体及び4人

○譲渡ボランティア協力者謝礼(平成30年8月開始)

1頭につき1日200円(最大30日)の協力者謝礼を支給。

令和4年度実績 13頭 支給額 78,000円

〇譲渡ボランティア医療費補助金(令和3年4月開始)

譲渡ボランティアへ譲渡した犬猫の病院受診費用(健康診断を除く)を支援し、譲渡ボランティアの負担軽減を図る。令和4年度は10,000円に増額。

令和4年度実績 0頭 支給額 0円

犬猫パートナーシップ店制度(平成30年4月開始)

○認定店は、終生飼育をすることなどを購入者に誓約してもらい、マイクロチップ

を装着して犬や猫を販売し、本市の犬猫譲渡制度の取組みについて広報する。

○認定店舗数は4店

○誓約書が書かれた件数 約400件 累計 約1800件

〇令和4年度は登録店舗で譲渡会を実施 51組160名来場

譲渡動物不妊去勢手術補助金(平成29年5月開始)

○保健所から譲渡した犬猫の不妊去勢手術に対し、上限5,000円まで補助金を交付。

令和4年度実績 70頭 支給額 350,000円

【令和5年度の取組予定】

①収容動物トリミングおよびトレーニング制度 新設

〇収容動物トリミング事業手数料 予算額 210,000円

(15,000円×2頭、10,000円×3頭×6回)

〇収容動物トレーニング事業手数料 予算額 351,000円

(6,500円×9回×6頭)

②譲渡ボランティア制度

○譲渡ボランティア協力者謝礼 継続

令和5年度予算額 300,000円(200円×30日 50頭)

○譲渡ボランティア医療費補助金 継続

令和5年度予算額 150,000円(10,000円/頭 15頭)

③犬猫パートナーシップ店制度 継続

④譲渡動物不妊去勢手術事業 継続

令和5年度予算額 350,000円(5,000円/頭 70頭)

【ふるさと納税寄付金の活用について】

犬猫の殺処分ゼロを継続していくため、令和2年6月にふるさと納税の寄附メニューとして「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」を追加。前年度に引き続き、令和4年度も頂いた寄附金を活用し、協力していただいたボランティアの負担軽減、飼い主のいない猫の不妊去勢手術費用の助成及び負傷した犬猫の医療の充実を図りました。

令和2年度寄附金実績 498件 1025万円。

令和3年度寄附金実績 921件 1670万円。

令和4年度寄附金実績1,129件 1964万円。

そのうちの400万円を令和4年度事業費に充当します。

  • 関連リンク

▼【市長会見】犬猫殺処分ゼロを4年連続で達成しました(令和5年5月30日発表)

犬猫殺処分ゼロを4年連続で達成しました【市長会見】(令和5年5月30日発表)

  • 本件に関するお問い合わせ先

奈良市 健康医療部 保健所 保健衛生課

TEL:0742‐93‐8395

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