高槻市阿武野地区で70年以上に渡り生産されている露地イチゴの品評会が9日、JAたかつき阿武野支店で開催されました。この品評会は、高槻市農林業祭実行委員会が栽培技術や生産意欲の向上を図り、より質の高い露地イチゴを生産しようと開催しているもので、今年で50回目の開催となりました。
一般に市場に出回るイチゴの多くはビニールハウスで栽培され、12月ごろから収穫が始まりますが、屋外で栽培される露地イチゴはイチゴ本来の旬である5月に収穫されます。露地栽培は天候に左右されやすい上、害虫などに荒らされる可能性も高く、収穫量に差が出やすい栽培方法ですが、ビニールハウスで栽培されたイチゴに比べ、香りが高いのが特徴。高槻市阿武野地区では昭和25年ごろから露地イチゴの栽培がはじまり、現在も約50軒が栽培を続けています。
この日は、市内の栽培農家18軒が選りすぐりのイチゴ18点を出品し、形、色つや、粒のそろい具合などから5点に絞られた後、糖度や味わいなどから最終3点が入賞。優秀賞には岡村勝彦さん(同市土室町)が選ばれ、次点の優良賞には向井榮三さん(同市土室町)と吉田茂さん(同市上土室)が選ばれました。審査員と務めた大阪府北部農と緑の総合事務所・植田正浩さんは「今年は気温差が大きく栽培に苦労されたと思いますが、味・香りともにすばらしいイチゴを数多く出品していただきました」と評価していました。
なお、入賞者を含めた同地区のイチゴは、毎週水曜日・日曜日の午前7時30分から同支店の駐車場で開かれる朝市で販売されています。