OneKENSAは、教師あり機械学習アルゴリズムの力により1年以内にがんが発症するリスクを算出する検査です。さらにリスクがあった場合は、がんが発生する可能性のある臓器の選定を行います。フォローアップをスムーズに行うことができるように提案します。
このように一次予防に特化した検査は、まだ日本に多く普及されていません。学会はじめ企業・教育現場やセミナー開催など、様々なシーンでOneKENSAと予防の重要性と意味について話す機会の創出を行っております。
日本人のヘルスケアリテラシーの向上にも寄与できるように努めてまいります。
がん罹患者数やがんが原因の死亡者数を減らすことはできるのか、という問いはすでに終わっております。OneKENSAのような検査を受けたりする、一次予防の意味と価値に早く日本人が気付くことができるようにするにはどのようにするべきかを、今問うべきことと考えております。
●第19回日本予防医学会学術総会 松本
2022年6月25日、26日に長野県松本市で開催された、今年で19回目の開催の日本予防医学会学術総会に参加し、OneKENSAの研究開発について発表しました。
OneKENSAは教師あり機械学習アルゴリズムの力を使っています。
教師あり機械学習アルゴリズムは、複雑なデータから暗黙的なデータパターンを特定することで、分類の問題を解決するための優れた分析手法です。
発表内容は以下の通りです。
1. OneKENSAは、台湾のChang Gung Universityはじめ、いくつかの医療機関と20/20GeneSystems Inc.(米国)で共同研究開発されました。
この研究はChung Gung Medical Foundation Institutional Review Boardによって承認されました。
2. 無症候性の27,938人(男12,622人、女15,316人)の複数の腫瘍マーカー値を12か月以上追跡されたデータを基に開発された教師あり機械学習アルゴリズムです。
3. 1年以内にがんが発症するリスク評価 → そのがんが発生する可能性のある臓器の選定
アルゴリズムは大きく分けて2段階です。
4. 1年以内にがんが発症するリスクを低リスクグループと非低リスクグループに分類し、1∼10のレベルで評価を提示します。
5. 非低リスク(リスクが高い)の場合は、がんが発生する可能性のある部位の23種の臓器を9グループに分類し、上位3グループの臓器の判定を行います。
6. リスクとがんの病期は正の相関で、診断までの時間の中央値はリスクと逆相関
これらを基に推奨フォローアップのフローの構築に繋がります。
アルゴリズムの設定のソースデータの分析方法や、感度や特異度などを基に選定方法を変えたりすることなどを表やグラフと共にお話ししました。
●第29回日本がん予防学会総会 がん予防学術大会2022京都
来る2022年7月1日、2日に開催される、第29回日本がん予防学会総会 がん予防学術大会2022京都にて、上記の学会同様にOneKENSAの研究開発についてポスターで発表します。
内容は上記の学会と同様ですが、双方向のコミュニケーションを取ることができるポスター発表の特徴を生かし、多くの意見交換ができることを期待しております。
●日本人のヘルスケアリテラシー
日本人のヘルスケアリテラシーはあまり高くないと言われております。それは様々な要因があると考えられます。
私たちはこれらの学会を通じ、健康であることの意味と重要性を訴えていこうと考えております。
また、がんの罹患者数やがんが原因で亡くなる方々を減らすことできるかどうかの問いはすでに終わっています。これから重要なことは健康であることであり、一次予防の意味やデジタルなどの先端技術の価値に多くの方々が気付くには、どうしたらよいかを問いかけていくことだと考えております。
●正しい知識を持つことの重要性。
がんを完全になくすことは、現実的には人間が多細胞生物であるがために不可能と言われております。他の動物も同じことです。
誰にでもがんになる可能性があるのです。「自分ががんになるとは思いもしなかった。」とがんサバイバーの方からよく聞きます。これは思い過ごしであり、ランダムな確率で変異が起きるのと同様に、がんに罹患する確率もランダムな確率なのです。
ここまでわかっているのなら、OneKENSAのような医学的なデータに基づいた教師あり機械学習アルゴリズムの力で予測するという手段は、効果が高いことがわかります。
がんのことを詳しく学ぶことで、適切な行動を選択できるということは、この先に求める世界の姿だと思っております。
このように20/20GeneSystems Japan株式会社は、学会やセミナー、企業や教育現場で様々な発表や、健康であることの意味と重要性を訴えることを積極的に行ってまいります。
OneKENSAについての論文
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0009898115004131?via%3Dihub