『EMIRAビジコン2023 エネルギー・インカレ』は、エネルギー視点で未来を考えるメディア「EMIRA」と、文部科学省 卓越大学院プログラム「早稲田大学パワー・エネルギー・プロフェッショナル育成プログラム」が〝エネルギー・イノベーションを追求する〟という同一のコンセプトにて共同開催する学生コンテストです。
4回目となる今回のテーマは「カーボンニュートラル×エネルギー」。カーボンニュートラル実現に向けた動きが加速する中、いよいよCO2排出削減を誰もが〝自分事〟として取り組まなければならない時代に入ってきました。一方で、何から始めればいいのか——。今日からできるカーボンニュートラル実現に向けたアクション、それが大きな社会的課題となっています。
そこで、持続可能な社会の実現に向けて大切なこのテーマについて、学生の皆さんにビジネスアイデアを募ってきました。そして、全国から応募のあった160チームの中から、厳正な書類審査によって選ばれた5チームが公開プレゼンテーションを行い、鋭い着目点とプレゼンテーション能力が評価された最優秀賞をはじめ、各賞が決まりました。
■『EMIRAビジコン2023 エネルギー・インカレ』最終審査 実施概要
開催日:2023年2月18日(土)
主催:EMIRA編集委員会(株式会社KADOKAWA、東京電力ホールディングス株式会社、株式会社読売広告社)
早稲田大学パワー・エネルギー・プロフェッショナル育成プログラム(PEP)
後援:文部科学省
早稲田大学スマート社会技術融合研究機構(ACROSS)
早稲田大学マーケティング国際研究所(MII)
早稲田大学ビジネススクール(WBS)
協力:WASEDA-EDGE人材育成プログラム
全国から応募のあった160チームから、厳正な書類審査によって選ばれた5チームが最終審査に出場。審査は早稲田大学理工学術院先進理工学部教授、同大スマート社会技術融合研究機構 機構長、同大卓越大学院PEPプログラム プログラムコーディネーターの林泰弘氏、東京電力ホールディングス株式会社エリアエネルギーイノベーション事業室副室長の平山学氏、EMIRA編集長の亀谷潮太、特別審査員として早稲田大学理工学術院先進理工学部教授、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)フェローの関根泰氏、O ltd.CEO、Makaira Art&Design代表、ザ・ソーシャルグッドアカデミア代表の大畑慎治氏の5名が担当。それぞれ20分の持ち時間で熱のこもったプレゼンテーションを実施、最優秀賞をはじめ全10組の受賞者が決定しました。
■総評
林泰弘氏
「最終審査に残った5組の発表が、飲食業界、アパレル業界、水産業界、個人消費と多岐の分野にわたっているように、エネルギーというのは私たちの暮らしの根本にあるものです。一方で、カーボンニュートラルについては大きな社会課題であるがゆえに、足もとで何をすればいいのかという悩みも多くあります。学生の皆さんには、未来のリーダーとして、多くの人を巻き込みながら、大きなうねりをつくり出していってほしいと思います」
■『EMIRAビジコン2023 エネルギー・インカレ』各賞受賞者
[最終審査参加賞]
・EMIRA最優秀賞(1組…発表内容を「EMIRA」で記事化+アマゾンギフト券30万円分)
受賞者…ECOCLO(大阪大学大学院・橘尭志さんほか)
アイデア…「アパレル業界の変革より、環境にやさしい世界を目指す」
アパレル業界では大量生産・消費・廃棄の流れが拡大化。購入から処分に至る一連のサイクルに着目し、洋服の扱い方を見直すことで環境問題に貢献する提案を行った。
講評…「衣食住の〝衣〟の部分への着眼点、リサーチ・分析、何よりデジタルイノベーションだと思った。特に、購入、管理、世代を超えた二次流通の仕組みの部分が良かった。ターゲットは20~40代だったが、それより上の世代でも使えるアイデアだと感じた」(林泰弘氏)
・KADOKAWA賞(1組…ムビチケ(映画前売り鑑賞券)2万円分+アマゾンギフト券15万円分)
受賞者…K小学校同窓会(一橋大学 商学部・愛川優さんほか)
テーマ…カーボンニュートラル達成に向けた取り組みの効率化を図るサービス「Choo2(チューズ)」
CO₂排出量低減のための有益情報をまとめたプラットフォーム構築のアイデア。無料でCO₂排出量を可視化し、目標達成度に応じた報酬が受け取れるサービスを提案した。
講評…「分析をもとにした着想に至る経緯やNFT(非代替性トークン)の活用をはじめ、感性豊かなアイデアだった。さらに磨きをかけていくことで、ビジネスや、世の中を変えることにつなげていってもらえればと思う」(亀谷潮太氏)
・TEPCO賞(1組…福島県産品ギフト+アマゾンギフト券15万円分)
受賞者…アッド・コンポスト(早稲田大学 吉次なぎさんほか)
テーマ…「飲食店向けコンポストサブスクシステム」
CO₂排出量削減と飲食店の生ごみ処理問題を同時に解決するコンポストを活用したサービス。コンポストの肥料は農家に安価で提供し、循環を促すなどの提案を行った。
講評…「何に困っていて、その課題解決にどれくらいのコストが発生し、それをどう置き替えるかなどのアイデアがよく練られていた。突き詰めればもっといろいろなアイデアが出てくると思うので、将来的にはビジネスとして形にしていってほしい」(平山学氏)
・優秀賞(2組…アマゾンギフト券10万円分)
受賞者…チームES(金沢工業大学 江原直さんほか)
テーマ…「太陽光発電で人を繋ぐサービス 『あんやとSUN!』」
太陽光発電に興味がある人(需要と供給)をつなぎ、太陽光パネル設置を促進するシェアリングサービスを提案。クラウドファンディング形式などの特色を訴えた。
講評…「クラウドファンディング的な考え方をベースに、マッチングを取り入れながら太陽光発電を発展させていこうというアイデアが非常に面白いと思った。さらにブラッシュアップして、より精度を高めれば、しっかりしたビジネスになると思う」(関根泰氏)
受賞者…地球化学研究室(近畿大学 理工学部 地球化学研究室・清水大河さん)
テーマ…「鉱泉を活用した海の環境と漁獲量向上事業」
水温上昇や藻類の減少などを起因とした漁獲量の減少に対して、鉱泉という自然物を活用し、海の環境を改善、漁獲量を高めるというエコシステム形成事業を提案した。
講評…「アイデアによって多くの社会課題を解決していかなくてはならない中、オリジナリティに優れた提案だった。実際に社会実装していく段階では課題もあると思うが、それを乗り越えたときに大きなポテンシャルを秘めたアイデアだと感じた」(大畑慎治氏)
[TEPCO特別賞※](5組…福島県産品ギフト)
・風植林
・CO 2 FUTURE
・琉球大学山本慎也
・玉城奏
・椙山女学園大学 現代マネジメント学部
※最終審査に残ったアイデア以外から選ばれた5組へ送付いたします。
■EMIRAについて
イノベーション(変革)を「エネルギー」という視点で読み解くことで未来を変えていくWebメディアです。株式会社KADOKAWA、東京電力ホールディングス株式会社、株式会社読売広告社の3社で構成する「EMIRA編集委員会」によって制作・配信を行っています。
・公式サイト: https://emira-t.jp/
■早稲田大学パワー・エネルギー・プロフェッショナル 育成プログラムについて
人間活動の基盤であるエネルギーの安定確保、安全で持続可能なエネルギーの導入が求められる社会背景を受け、国公私立連携13大学によりすすめられる博士人材育成プログラムです。生産分野から消費分野まで、産業全体を視野に入れ、次世代エネルギーシステムを社会に対して積極的に展開できる人材を育成しています。
・公式サイト: https://www.waseda.jp/pep/