2023年4月には、中堅・中小企業向けのCRM・ERPを標準装備するgoodsoil for enterpriseをSaaSモデルで販売開始します。
- goodsoil開発の背景と目指していること
シソーラスは、2019年5月の長野DXセンター開業以来、長野県内の中堅・中小企業、自治体、地方創生を事業化しようとする首都圏企業等と、多くの共創活動を推進してきました。コロナ禍を経て、デジタル田園都市国家構想による地方回帰を進めていく上で、デジタルによる変革(DX)が地方の事業者、自治体に求められています。シソーラスは長野での共創活動による経験値から、レガシーなITシステム基盤が、地方でのDX推進におけるボトルネックになっている現状を目の当たりにしてきました。従来、CRM(顧客関係性管理)やERP(各種経営資源・業務プロセス管理)等のシステムは、欧米のプラットフォーマーや老舗ソフトウェアベンダー製のパッケージを利用するのが当たり前でしたが、シソーラスではその当たり前とされてきた部分を自社開発し、柔軟性のあるITシステム基盤として育てていくことにより、地方のDX推進に貢献できるものと考えgoodsoil開発に着手しました。
goodsoilは、最新のクラウド技術を活用し、各種業務システムに必要な機能を、マイクロサービス的なアーキテクチャで標準装備し、あらゆるビジネスニーズや将来の変更に柔軟に対応でき、また新規事業においては、実証実験段階から本番リリースに向けてアジャイルな開発プロセスに対応できる基盤であることを、コンセプトにしています。
将来的には、goodsoilをプラットフォームとして、地方企業が長年培ってきたノウハウをソフトウェア化し、数多くのSaaS事業を立ち上げ、日本の地方に潜在する価値をグローバルに事業展開していきたいと考えています。
- goodsoil for enterpriseの機能
goodsoil for enterpriseは、goodsoilプラットフォームをベースにしたCRM・ERPのSaaS事業です。主にWEBアプリケーションを軸にしたサービス事業を迅速に立ち上げ、業務プロセスの効率化、顧客体験価値の向上による生産性向上を目指していく活動を強力にサポートします。また、レガシーな仕組みで構築され、ブラックボックス化した既存の業務システムのクラウドシフトにも貢献します。自社開発や、パッケージソフトのカスタマイズを続けていることで、ブラックボックス化が進み、機能追加や、新たに導入されたクラウドサービスへの接続が出来ず、余計な業務プロセスが発生し、生産性向上に支障が出ている状況の改善に役立ちます。顧客や従業者等のシステム利用者との接点になるユーザーインターフェイス(UI)を自由にカスタマイズし、業務処理やデータ蓄積をするデータベースシステムにAPIを通じてアクセスする方式により、高品質なユーザー体験(UX)を提供する業務システムを構築することができます。会計システムや生産管理システム等へもAPIを通じてシームレスに連携できる仕組みを持っているので、バリューチェーンの全体最適を実現するプラットフォームにもなり得ます。
シソーラスでは、この仕組みを利用した地方企業のDX促進の為に、コストパフォーマンスが高いカスタマイズ開発が受注出来る体制と、顧客体験向上に向けたカスタマーサクセスチームの構築に注力していく予定です。
【goodsoilの詳細】
https://goodsoil.biz/
- 資金調達の概要
シソーラスは、goodsoil事業の本格展開に向けて、信州スタートアップ・承継支援ファンドからシードラウンドの資金調達を実施しました。goodsoilプラットフォームの機能追加や品質向上に向けたシステム開発、及び、品質管理やカスタマーサクセス体制の構築に向けた人員補強等へ積極的に投資していく計画です。
- シソーラス株式会社について
2018年11月 長野県長野市を本社として創業。2019年5月に長野DXセンターを開業し、中堅・中小企業向けのIT戦略策定、ITプラットフォームを活用した新規事業開発を支援する事業を推進している。また長野県が掲げる信州ITバレー構想の実現に向けて、長野県企業や公共団体とITスタートアップを始めとする首都圏企業とのオープンイノベーションを促進する活動にも注力している。
【会社概要】
会社名:シソーラス株式会社
代表者:代表取締役 荒井雄彦
住所:〒380−0833 長野県長野市鶴賀権堂町2312−1
設立:2018年11月21日
URL:https://thesaurus.co.jp/
- 信州スタートアップ・承継支援ファンドについて
長野県内経済の活性化を図るために次世代産業創出を目指す企業の創業初期段階における金融支援や、優れた技術やノウハウを有する県内企業への事業承継支援を目的に2022年4月より運用開始されたファンドです。本ファンドの無限責任組合員となるフューチャーベンチャーキャピタル株式会社は、2021年12月に長野県と連携協定を締結し、長野県内のスタートアップ支援及び事業承継支援に取り組んでいます。
正式名称:信州スタートアップ・承継支援投資事業有限責任組合
略式:信州SSファンド
総額:7億7百万円
無限責任組合員:フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
有限責任組合員:長野県内金融機関等