一方で、「海洋プラスチックごみ問題」は、この瀬戸内海においても深刻。美しい景観だけではなく豊かな生態系にも悪影響を及ぼしています。
美しい瀬戸内海を「豊かな里海」としていくためには、内陸部を含めた県内全域での取組みを行うことが重要です。そのためには県民一人ひとりが「ごみの量を減らす工夫や身近なごみを拾うことの重要性」を認識する必要があります。
これまで香川県では「海ごみのことを知り、何ができるかを考え、行動すること」へと繋げていくためのプロモーションを行うことにより海ごみ対策に取り組んできました。
今年度は多くの県民の皆様に、「かがわ海ごみリーダー」の活動を知ってもらうことで、海ごみ問題を“自分ごと”として考え、ごみを多く出す生活の見直しや、清掃活動への参加を促す取り組みを行っています。
かがわ海ごみリーダーとは、香川県知事が委嘱する「香川県海岸漂着物対策活動推進員」の愛称です。
海ごみの問題の解決に向けての取組みが急がれる中、海岸漂着物対策をさらに推進するために、海岸漂着物対策の重要性について住民の理解を深める活動、活動を行う住民・団体への協力等を行っていただいており、県内各地で、海ごみの清掃や調査、学習会などの活動を通して、海を大切にする仲間の輪を広げています。
◆ついに、“かがわ海ごみリーダー”がポスターに登場!
かがわ海ごみリーダーは、全員異なるバックグラウンドを持つ人たち。英会話教室の先生、ラジオDJ、林業に携わる方、神社の宮司さんなどが活躍されています。今回は彼らの活動にスポットを当て、ポスターのモデルとして、普段の仕事着でご登場いただきました。
また、かがわ海ごみリーダーにご出演いただき、リーフレットも作成しました。ポスター、リーフレットは香川県内主要駅、県内の高等学校、公共施設などで掲出していただいたほか、香川県のホームぺージにて公開しており、海ごみ問題に関心を持っていただけるよう、広報・周知に取り組んでいます。
◆かがわビーチクリーンアップ2022を開催!
かがわ海ごみリーダーと一緒に海岸を清掃しながら、実際に海ごみがどのような状況であるかを知り、海ごみ問題について楽しく学ぶイベント「かがわビーチクリーンアップ2022」を県内3海岸で実施し、計101名にご参加いただきました。
ふるさとの美しい海を守るためには、海ごみの清掃活動ももちろん大切ですが、生活から出るごみを少なくするなど、私たち一人ひとりができる身近なことから始めることが大切です。
◆次世代を担うかがわ海ごみリーダーを
香川県は多くの海岸や島を有しており、海岸を美しく保つには、ビーチクリーンアップ活動などを行うボランティアの方々の力が必要です。そこで、ビーチクリーンアップ活動などを企画・開催できる“かがわ海ごみリーダー”を増やすべく香川県環境管理課では、かがわ海ごみリーダーを目指す人のために「海ごみリーダー養成講座」を開催しています。平成28年度から令和4年度までに93名が修了しています。
◆日本一小さな県の海ごみへの挑戦
ここ数年で、海ごみ問題は世界的な問題として取上げられるようになりました。香川県は、日本で一番小さな県ですが、全県域で、県民みんなで取り組むといった、小さな県だからできる先進的な取り組みを続けます。
そして、活発な海ごみ対策が全国に広がることを願い、これからも行政の枠にとらわれない新しいプロモーションにチャレンジし、発信を続けます。
香川県の海ごみに関する取り組み
■香川県ホームページ「香川の海ごみ情報」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyokanri/umigomi/kfvn.html
■海ごみ探検隊ホームページ
http://kagawaumigomi.jp/umigomilla/