■最優秀プランの概要
現状の福祉AIは多くが他分野からの流用であり、視覚障がい者の生活に根差していない。そこで本事業では、視覚障がい者の歩行中の危険に特化したデータベースおよび機械学習モデルを作成することで、「障がい者の生活に根差したAI」を開発する。そのAIを白杖等のデバイスに搭載し、視覚障がい者の安心・安全な歩行を実現するとともに、そのAIを弱視者・高齢者福祉へと応用し、また彼らの歩行中に得た危険箇所等のデータを社会全体の安全に生かすことで、すべての人と地域にやさしい社会を実現する。
■受賞した高田 悠希さんのコメント
このたびは、ゼネテックDXチャレンジにてファイナリストとして発表させていただき、最優秀賞という、大変栄えある賞を頂くことができました。研究・開発に注いできた私の高校生活の集大成ともいえるコンテストであったので、本当にうれしく思います。
私がこのDXチャレンジを知ったのは、WEBでの広告を見てのことでした。大学生・社会人も出るコンテストとのことで、始めは入賞どころか最後まで残ることもできないだろうと思っていました。しかし、DXがトレンドになりつつある昨今、大人が本気で考えるプランはどんなものなのか、そして自分は通用するのか、それが気になって応募しました。一次、二次と通過していくにつれ、少しずつプランをブラッシュアップしていき、どうやったら実現できそうか、社会に残せる持続的な仕組みになりそうかを考え続け、今回の受賞につながったと思います。まだまだ拙い部分もあるプランでしたが、この課題「視覚障がい者の安全」の重要性が伝わった結果でもあると思いますし、本当に実現できるよう、これから社会実装に向け、努力を続けていきたいと思います。
■審査員のコメント
目の付け所が良い。今回解決しようとしている問題に対して、インフラの整備という手段に傾きがちな点を、個人にフォーカスして効率的なアプローチをしている点がとても良かった。
このほか、優秀賞 学生部門では、同じく高校生の藤原 七海(ふじわら ななみ)さん・平井 美江(ひらい みえ)さんの、エシカルファッション専門のECアプリの提案「面倒くさいから買わないを無くす!人と地球にやさしい商品を手軽に買おう!」が受賞、優秀賞の一般部門は株式会社 モーリスの毛利 公一(もうり こういち)さんの、重度障がい者の体験を基に考案された、誰もが安心・安全・快適な睡眠環境管理システム「AI・IoTを活用した睡眠環境管理システムを備えた障がい者向け寝具」(一般部門)が受賞し、それぞれ賞状・トロフィーおよび賞金100万円が授与されました。
さらに、佳作として、松木 大地(まつき だいち)さんの提案した、喘息など慢性的な病気の子供を対象に、嫌いな服薬を、育成ゲームアプリを通じて能動的に行えるようにサポートする「体の治療が心の苦痛にならないように 治療を促す服薬支援アプリとデータ分析」(学生部門)および、回想新聞社の楠 裕史(くすのき ひろし)さんが提案した、高齢者の「懐かしい感情」を効率よくおよび楽しく呼び起こすツール「『懐かしい!』を呼び起こすAIラジオ」(一般部門)が受賞し、それぞれ賞状・トロフィーおよび賞金50万円が授与されました。
各部門・各賞それぞれの「ビジネスプラン概要」、「受賞者コメント」、「審査員コメント」について、公式WEBページにて掲載しています。以下のURLよりご覧ください。
■ゼネテックDXチャレンジ2022 結果発表ページ
https://www.genetec.co.jp/contest/news_221220.html
その他、最終プレゼンテーション大会に勝ち残った10組の情報や、当日の基調講演やパネルディスカッションなどを含むプログラムの模様、審査員の情報、「ゼネテックDXチャレンジ2022」の概要については、ゼネテック公式WEBサイトのニュースリリースよりご覧ください。
■2022/12/20発表ニュースリリース
https://www.genetec.co.jp/topics-221220/
以上