「ペア育児」、離婚後の養育費「未払いリスク診断」を公開 ── 合意内容を入力するだけで履行確保の強度をAIがA〜Dランクで判定

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株式会社Mycat(本社:東京都目黒区)は2026年4月14日、離婚後の共同子育て支援サービス「ペア育児」(https://pear-ikuji.com)に、養育費の取り決め内容から未払いリスクをAIが判定する「養育費 未払いリスク診断」を公開しました。養育費の金額、合意の形式、支払いスケジュールなどを入力するだけで、履行確保の強度をA〜Dの4段階で判定し、リスクを下げるための具体的な対策を提示します。

ツールURL: https://pear-ikuji.com/tools/unpaid-risk

養育費の「取り決め」だけでは不十分な理由

厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査」(令和3年度)によれば、母子世帯のうち養育費を「現在も受けている」割合は28.1%にとどまります。養育費の取り決めをしている世帯でも、その約24.3%が「取り決めをしたが受け取っていない」と回答しています(出典:厚生労働省「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」)。

養育費は子どもの権利であり、離婚時に金額を取り決めること自体は広く認知されるようになりました。しかし、「いくら払う」を決めただけでは、実際に支払いが継続される保証にはなりません。合意の形式(口約束なのか、公正証書なのか)、支払いスケジュールの設計、不払い時の法的手段の確保――これらの「履行確保の仕組み」が整っているかどうかで、未払いリスクは大きく変動します。

2026年に施行された改正民法では共同親権が導入され、離婚後も父母双方が子の養育に関与する仕組みが整備されつつあります。この変化に伴い、養育費の取り決めと履行確保への関心がこれまで以上に高まっています。

診断ツールの機能

以下の項目を選択・入力するだけで、AIが未払いリスクを総合評価します。所要時間は約3分です。

入力項目

合意の基本情報として:

  • 養育費の月額

  • 子どもの年齢と人数

  • 支払い期間(何歳まで)

  • 合意の形式(口頭の約束 / 離婚協議書 / 公正証書 / 調停調書 / 審判書・判決書)

履行確保の状況として:

  • 強制執行認諾文言の有無(公正証書の場合)

  • 支払い口座の指定方法

  • 不払い時の連絡先・対応方法の取り決め有無

  • 養育費保証サービスの利用有無

  • 面会交流の取り決めの有無

AIが出力する診断結果

入力された情報を基に、以下の内容を生成します。

総合リスクランク(A〜D)

Aランク(低リスク): 法的拘束力のある書面があり、不払い時に速やかに法的手段を取れる状態。強制執行認諾文言付きの公正証書、または調停調書・審判書で合意が確定しているケースBランク(やや低リスク): 書面での合意はあるが、法的手段の即時行使には追加手続きが必要。離婚協議書はあるが公正証書にしていないケース等Cランク(やや高リスク): 合意の形式が脆弱、または履行確保の仕組みが不十分。口頭の約束に近い状態Dランク(高リスク): 養育費の取り決め自体が曖昧、または履行確保の手段がほぼない状態。早急な対策が必要

リスク要因の詳細分析

各入力項目がリスクにどう影響しているかを個別に表示。「公正証書にしていない」「強制執行認諾文言がない」「不払い時の対応手順が未定義」など、具体的なリスク要因を明示します。

リスク低減のためのアクションリスト

診断結果に基づき、リスクランクを上げるための具体的なアクションを優先度順に提示します。

  • 口頭の約束 → 離婚協議書の作成

  • 離婚協議書 → 公正証書化(強制執行認諾文言付き)

  • 養育費保証サービスの検討

  • 面会交流の取り決めの明文化(面会交流の実施と養育費の支払い継続には相関があるとされています)

  • 自治体の養育費確保支援制度の確認

使い方の例

1. 離婚協議の途中で養育費の決め方を確認したいとき

養育費の「金額」は決まったが、「どういう形式で合意するか」「不払い時にどうするか」を検討する段階で活用できます。まず現在の合意内容で診断を実行し、ランクが低ければ合意形式の変更を検討する、という使い方が想定されます。

2. 離婚後に養育費の支払いが滞り始めたとき

支払いが遅れ始めた段階で診断を実行すると、「今の合意形式で取れる法的手段」と「合意形式を変更すれば取れる手段」の差が明確になります。問題が深刻化する前に対策を打つためのきっかけとして機能します。

3. 行政書士・弁護士への相談前の準備として

公正証書の作成や調停の申立てを専門家に依頼する前に、自身の状況を整理しておくことで相談が効率的に進みます。「診断結果がCランクで、アクションリストに公正証書化が提案された」と伝えれば、専門家もすぐに具体的なアドバイスに入れます。

アップデート計画

今後は、養育費の金額算定ツール(算定表に基づく適正額の試算)との連携を予定しています。「適正な金額 × 強固な履行確保の仕組み」をワンストップで設計できる環境を目指します。また、共同親権制度のもとでの養育費に関する最新の判例・運用情報を反映し、制度変更に対応した診断精度の向上を図ります。

サービス概要

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