セブン銀行ではこれまで、社内の各システムにアクセスするために必要となる多数のアイデンティティを、手動で管理していました。そのため各利用者が個別にシステムIDを管理していることに加え、人事異動におけるシステムIDの登録削除・権限設定に時間と工数を要しているなど、全社的なアイデンティティ・ガバナンスに課題を感じていました。また、今後の方針として、SaaSの積極的な利活用を推進し、自社開発システムだけでなく外部のSaaSシステムを採用する機会が増えている中、統一されたアイデンティティ・ガバナンスの整備や将来的に一貫したアイデンティティ管理の仕組みの必然性が高まっていました。
社内システムDXの主要施策としてアイデンティティ・ガバナンスの実現が求められる中、複数企業のソリューションを比較検討した結果、先進的なIGA（アイデンティティ・ガバナンス/管理）機能を有していることが評価され、SailPoint Identity Security Cloudの導入が決定しました。SailPoint Identity Security Cloudの導入により、セブン銀行ではSaaSの利活用を通じた業務効率化・高度化が期待されるとともに、社内運用コストの低減と簡素化、人的オペレーションによるミスの排除、タイムリーなシステムへの変更と適切なアクセス権限付与による総合的なゼロトラスト実現への一要素となることを見込んでいます。2023年7月に全社で本格稼働・運用が開始されており、現在、セブン銀行の従業員や契約社員、常駐社員、子会社社員を含むシステム利用者全員にあたる、約1,700人のアイデンティティがSailPoint Identity Security Cloudで管理されています。
株式会社セブン銀行コーポレート・トランスフォーメーション部コーポレートITデザイン室長 石原 健二氏は、次のように述べています。
「SailPoint Identity Security Cloudの導入は弊社の社内システムDX主要施策で、将来的にはアイデンティティ管理にかかる運用コスト、時間と工数の半減を見込んでいます。すでに、システムを手動で管理していた時に比べ、アイデンティティ管理に関わる業務量が削減できていることを実感しています。今後は、組織マスタからロール付与をできるようにすること、SSO連携の対応製品を増やすこと、現在のリスク管理手法に基づいたアイデンティティ・ガバナンスルールを見直す必要があります。引き続き成果を測定し、自社のシステム設計や効率化を踏まえたうえで、SailPointの協力を得ながら、社内システムDXを安全かつ効率的に加速できる環境を構築していきたいと考えています」
SailPointテクノロジーズジャパン社長 兼 本社バイスプレジデントの藤本 寛は、次のように述べています。
「従来、多くの企業が行ってきた手作業での従業員のアイデンティティ管理は、近年は情報セキュリティ上の漏洩リスクとなっており、アイデンティティガバナンスソリューションを用いた、自動化された管理とともにより優れたガバナンスを兼ね備えた管理が求められています。しかし、実際には対応が後回しになっている企業が多いのが現状です。セブン銀行は、いち早くアイデンティティ・ガバナンスの重要性に目をつけられ、アイデンティティ・ガバナンスの実現に向けて弊社を採用いただいたことを光栄に思います。SailPointのIdentity Security Cloudは、外部のSaaSシステムだけでなく個別に開発されたシステムを含めた複雑なアイデンティティ管理にも対応し、システム利用者の快適で安全な環境を実現します。SailPointはアイデンティティ管理の自動化やAI機能の活用により、セブン銀行の業務効率化や高度化に対応できるよう、引き続きサポートしてまいります」
■SailPointについて
SailPointは、アイデンティティ・ガバナンス管理サービスプロバイダーのリーダーで、企業にあるすべてのアイデンティティ（ID）を一元的に可視化し、アイデンティティ管理業務の自動化を実現する、AIや機械学習を活用したクラウド型アイデンティティ管理ソリューションを提供します。SailPointのアイデンティティプラットフォームは既存のシステムやワークフローを統合し、企業の管理に伴う膨大な時間とコストを削減すると同時に、最小権限の原則の徹底によりコンプライアンス遵守や情報漏洩等のセキュリティリスクから守り、企業のデジタルガバナンスを強化します。SailPoint は、世界中の企業がアイデンティティ・セキュリティを基盤としたセキュリティの基礎を築くサポートをします。
