テレビ北海道(TVh、札幌市)が開発し、マスター業務のリモートオペレーションを可能にした「バーチャルマスターオペレーター」が21日、2023年の日本民間放送連盟賞の技術部門で「最優秀」を受賞しました。11月7日に東京都内で開かれる民放大会で表彰式が行われます。
放送局には番組・CMの送出や監視を行うマスター室があります。バーチャルマスターオペレーターは、マスター室のレイアウトをパソコン画面上にCGで忠実に再現。マスター室内の機器のオペレーションや監視業務をリモート環境でリアルタイムに実現するシステムです。マスター室にいなくても自宅や別室からリモート運用が可能なため、マスター業務の大幅な効率化につながります。外部ネットワークと切り離されていることから、高いセキュリティも確保しました。複数局のマスターの統合監視や次世代クラウドマスターへの展開も可能なほか、放送以外にも、ビルやプラントなど様々な監視業務での利用も見込まれています。
■桑田一郎・テレビ北海道社長のコメント
この度は名誉ある賞を頂き大変光栄に思います。バーチャルマスターオペレーターは、これまでリモート運用が難しいとされてきたマスター監視業務の“常識”を覆し、働き方改革を後押しします。関連特許も取得しました。今回の受賞を励みに、今後も放送業界をはじめ、産業界全体のDX推進に貢献できるよう精進して参ります。
バーチャルマスターオペレーターの特長
●マスタールームをパソコン画面に忠実に再現
●自宅や別室など遠隔地でのマスター業務実現
●系列局など複数マスターの統合監視も可能に
●次世代「クラウドマスター」等にも対応可能
●ビル・プラントなどのリモート監視にも応用