■背景及び目的
横浜市では、下水道管きょ内の状態をスピーディかつ低コストで把握するため、管きょ内の清掃作業と併せてノズルカメラを用いたスクリーニング調査を先進的に実施されている中、当該異常判定が人の「目」によって判断されていることで、経験の違いによる判定結果のバラツキや、異常判定作業に時間を要することが課題となっています。
このような課題を改善するため、当社は、2020年度に横浜市及び日水コンらと「中大口径管路等を対象としたスクリーニング調査技術の実用化に関する共同研究協定」を締結し、ノズルカメラの画像データを用いて、判定基準の統一化と作業の効率化及びDX化を推進するための異常判定支援アプリ(プロトタイプ)を開発しました。このアプリは「作業員が動画を再生して異常箇所を抽出する作業」をAIが代替するもので、破損・クラックとジョイント不良について高い検出率(再現率)が得られています。
当社は、横浜市及び日水コンと上記の検討をさらに推進するため、この度、令和7年(2025年)3月末までの間、異常判定の精度向上、異常判定項目の追加及び横浜市の下水管路における異常判定支援アプリの実用化を目指すことに特化した共同研究協定を締結し、一層の研究を進めることとなりました。三者の役割は以下の通りです。
【研究体メンバー及び主な役割】
研究体メンバー |
主な役割 |
横浜市 |
教師データ提供、研究計画書や研究結果の報告の確認、関係者との調整など |
株式会社日水コン |
研究総括、教師データの精査、画像解析結果の評価、課題整理など |
アキュイティー株式会社 |
教師データの前処理、異常判定支援アプリの開発・改良、画像解析結果の整理など |
横浜市環境創造局、株式会社日水コン、アキュイティー株式会社
「下水管きょスクリーニング調査における異常判定の効率化に関する研究」計画書【令和5~6年度】より抜粋
【ご参考】
令和5年3月 国土交通省水管理・国土保全局下水道部
新下水道ビジョン加速戦略~実現加速へのスパイラルアップ~令和4年度改訂版
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/content/001594747.pdf
AIを活用した下水道管渠の異常判定
株式会社日水コン 下水道事業部
https://www.suikon.or.jp/activity/publishing/tech_report/036/images/011.pdf
■統合型“視える化”サービス 『Bright Capture Solution™️』におけるAIソリューション提案について
当社は、画像を活用したAIソリューション提案においても、統合型“視える化”サービス『Bright Capture Solution™️』に則って、「視えること」にこだわりを持った提案を行っています。
目視検査の自動化を目的とするAI活用においては、複数のアノテーショから最適な手法を選ぶとともに、精度を追求したアノテーション画像と明確な判定基準の設定を重視、そこから画像データを可視化、分析し、確度の高い判定結果をもたらすAI活用のご提案を得意としています。
その他、どのようなカメラからでも人の導線や動作を自動検知し、作業効率や導線分析を自動で行う「AI位置測位・導線計測システム」の導入についても数多くの事例があります。
いずれも、省人化や作業時間・ヒューマンエラーを削減し、検品・検査確認等、各種作業の効率化、生産性向上と危険回避に寄与します。
当社は、これからも「視えること」にこだわり、企業や社会のお役に立てる技術とサービスの提供に努めてまいります。
■アキュイティー株式会社について
アキュイティーは「視えることは、変えられる。」をミッションに、画像処理・AI・センサー等を最適実装するソリューション提案を行うセンシングテック企業です。
【会社概要】
社名:アキュイティー株式会社
本社所在地:東京都港区港南1丁目2番70号 品川シーズンテラス 21階
代表:代表取締役 CEO 兼 CTO 佐藤 眞平
設立:2015年3月
URL:https://www.acuity-inc.co.jp/
事業内容:
1. 計測機器、検査機器、情報機器およびこれらに関連する電子応用機器、光学機器、医療機器の研究、設計、開発、製造、販売
2. ソフトウェアおよび関連システムの企画、設計、開発、製造、販売および保守
3. クラウドコンピューティングを利用したシステムインテグレーション事業
4. 各種情報処理サービス業及び情報提供サービス業
5. 上記に関連するコンピューターシステム、ソフトウェア・ハードウェア、計測機器などのレンタル
6. 上記に関連するコンサルティング
7. 前各号に付帯または関連する一切の事業
【お問い合わせ先】
03-6810-3615 (広報担当まで)