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兵庫県における交通安全の状況
兵庫県では、急速な車社会化の進展に伴い、道路交通事故の死傷者数が増加し、社会問題となっています。これに対応するため、兵庫県では交通安全計画を策定し、国・県・市町・関係民間団体などが一体となって道路交通安全対策に取り組んできました。
その結果、令和2年の交通事故死者数は110人となり、過去最少となりました。また、死傷者数も20,599人となり、過去最多であった昭和45年の55,491人の40%以下まで減少しました(※1)。
(※1 兵庫県交通安全計画:https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk15/documents/120_r3kaigisiryou1-2.pdf)
一方で、横断歩道における歩行者優先については依然課題を抱えています。
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)の調査によると、全国の信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況は、停止率の全国平均が39.8%に対し、兵庫県は停止率64.7%・全国順位2位という結果が出ています(※2)。
(※2 信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査(2022年調査結果):https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2022-crosswalk)
今後も、人命尊重の理念の下で安全で安心して暮らせる兵庫県を目指すために、国・県・市町・関係民間団体、そして県民と共に取り組んでいく必要があります。
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キムラユニティー株式会社 神戸西事業所が地域企業を巻き込み交通安全プロジェクトを推進
工業団地は、その性格上、トラックによる運送が必要不可欠です。したがって、工業団地に立地する企業は、トラックが原因となる事故がゼロになるような経営努力を事業所単位で取り組む必要があります。
そこで、より一層の交通事故を減らすため、兵庫県の工業団地における交通安全向上を念頭に、工業団地内の企業が声をかけ合い、協力してエリア単位での取り組みを推進することとなりました。
キムラユニティー株式会社 神戸西事業所は、共創プラットフォーム「みんなの場」を活用し、地域の企業を対象に、「Respect the Law 38」への賛同を集めています。
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Respect the Law 38とは
Respect the Law 38は、道路交通法第38条、歩行者優先について一人でも多くのドライバーが知り、守るためにキムラユニティー株式会社が立ち上げたプロジェクトです。
令和2年における日本の交通事故について警察庁交通局の報告によると事故数や死亡重傷者の数は年々減少しているものの事故の割合については歩行中の歩行者の事故が依然として高い割合を占め、歩行者関連事故の件数は世界先進主要国の中で日本が最も多いのです。
その事故の相手は「車両」であり、さらに事故現場は横断歩道上で起きています。もちろん車両だけで無く歩行者に原因があるものも少なくありません。しかし注目すべきは、死亡事故を起こした車両の法令違反は「横断中の歩行者進路妨害違反」「交差点安全進行義務違反」「前方不注意」「安全不確認違反」が車両と歩行者の死亡事故の90%を占めていることです。
本当にこの事実をどう考えれば良いのでしょうか?
道路を進行する車輌が中心的な存在の社会で良いのでしょうか?
日本は「歩行者が車に道を譲る車社会である」そう言わせたくない。その一心でこのプロジェクト、Respect the Law 38 を立ち上げました。
現在の賛同企業は221社を突破し、社内への啓発ポスターの掲示やメッセージボードの活用といった取り組みを行っています。
■Respect the Law 38 プロジェクト
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共創プラットフォーム「みんなの場」について
「みんなの場」は、株式会社CUUSOO SYSTEMが運営する参加型のWebプラットフォームです。
日本全国に1000か所以上あるといわれる工業団地の入居事業所は、カーボンニュートラル化や、地方の人口減少、また増加する激甚災害等への対応に迫られています。そこで「カーボンニュートラル」「災害時の共助」「仕事環境の整備・求人」といった各企業が抱える課題・問題を、「みんなの場」というWebプラットフォームを用い、近隣の工場や企業が連携して大きな社会的課題に取り組めるよう、サポートしています。
■株式会社CUUSOO SYSTEM 会社概要
東京都品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター 5F
代表取締役:西山浩平