LINEリサーチでは、私たちの行動を決める1つの要因になっている、「みんなが使っている」という世の中の空気感を頼りに、今と近未来の流行を予想する企画を複数回にわたって実施しております。
第二十五弾では、日本全国の18~59歳の男女を対象に、2021年1月に実施した流行予想「オンライン診療」について、2回目の調査を実施しましたので、その結果をお知らせいたします。
※調査結果の詳細はLINEリサーチの調査メディア「リサーチノート」でご覧いただけます:
https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/42716741.html
※本リリース内のグラフ画像につきましては、「プレスリリース素材ダウンロード」より、ご確認ください。
■「オンライン診療」の現状と認知度
「オンライン診療」とは、病院などの医療機関には直接行かず、自宅や外出先などから医師の診察や診断を受けられる医療サービスです。(初診や症状、医療機関の対応状況によっては利用できない場合もあります)
「オンライン診療」の現状について調査したところ、主な結果は以下でした。
・オンライン診療の認知率は全体で86%
・「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で4%
・「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で8%
・前回調査※から、認知は14ポイントUP(前回調査72%→今回調査86%)、現在利用、利用経験ともに微増
「オンライン診療」の認知率は、全体で8割超でした。男女別では、男性が78%、女性が94%と女性のほうが高い結果となりました。年代別では30~50代のほうが10~20代よりも高い認知率で、もっとも高いのは30~50代女性で95%となりました。前回と比較すると、すべての層で認知率が増加し、特に女性全体、30~50代男性で大きく増加しました。
「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で4%、「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で8%となりました。利用経験率、現在利用率ともに、10~20代女性が他の層と比べてやや高めでした。前回と比較すると、10~20代女性の現在利用率が1割未満ではあるものの6ポイント増加しました。
※前回の調査結果:https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/37188977.html
■どのくらいの人が利用していそう?~現在の流行体感~
「オンライン診療」を利用している人が、現在身の回りにどれくらいいると思うかを想像して答えてもらいました。グラフにある流行体感スコアは、100人中どのくらいの人が利用していそうかをスコアとして算出した数値です。
その結果、「オンライン診療」の流行体感スコアは全体で「7.6」で、およそ13人に1人が利用しているイメージを持たれていることがわかりました。
男女年代別にみても、スコアに大きな差はみられませんでした。前回と比較すると、流行体感スコアは全体で5ポイント増加(前回調査「2.6」→今回調査「7.6」)し、すべての層でも増加しました。
■1年後はどうなるか~近未来の流行予想~
「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が利用していると思うか」を想像して答えてもらいました。 グラフにある流行予想スコアは、100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを算出した数値です。
「オンライン診療」の流行予想スコアは全体で「25.5」で、およそ4人に1人が1年後に利用していそうというイメージとなりました。現在の流行体感から比較すると、1年後には今の3倍以上浸透しているというイメージになります。
男女別にみると、女性のほうが男性に比べてスコアがやや高くなっており、もっとも高いのは10~20代女性で「28.4」でした。年代別では、男女ともに30~50代に比べて10~20代のスコアがやや高くなりました。前回と比較すると、流行予想スコアは大きな変化はみられませんでした。(前回調査「27.1」→今回調査「25.5」)
「オンライン診療」を半数くらいの人が利用していそう/誰も利用しないであろうと思う人の意見を一部紹介します。
流行予想として「半数くらいの人が利用していそう」と思う人の意見
・「高齢者が増えたり、仕事が忙しいなどの理由で、通院がむずかしくなる人が増えそう」(女性/18歳)
・「身近にあるスマホでの診療のほうが簡単であり、手間がかからないから」(女性/19歳)
・「コロナ禍で対面の必要性を考え直す人が増えたから」(男性/33歳)
・「常備薬の処方箋のためだけに病院で並ぶ必要性に、疑問を感じている人は少なくないと思う」(女性/44歳)
・「ネット環境が整っていれば、便利だし利用するだろうとの見解。医師の負担も減りそう」(男性/51歳)
流行予想として「誰も利用しないであろう」と思う人の意見
・「コロナの制限が解除されはじめて、普通に通院する人が増えると思う」(男性/18歳)
・「オンライン診療をしているところを知らない」(男性/22歳)
・「やっぱり実際に診てもらう診察のほうが、安心感がある」(女性/38歳)
・「時間短縮にはなるけど、お年寄りも多いのでなかなか進まないと思う」(女性/54歳)
・「高齢者が多い中で、オンラインという機械を使用するものに対しての抵抗がありそう。また、高齢者だからこそ、対面の診察じゃないと信用できないと思う人がまだまだ多いと思うため」(男性/48歳)
■自分は利用してみたいか?~今後の利用意向~
今後の利用の意向について回答してもらったところ、利用意向がある人の割合(「ぜひ利用してみたいと思う」「機会があれば利用してみたいと思う」の合計)は全体で50%となりました。
男女別にみると、女性のほうが男性よりもやや高めの割合でした。年代別では、男性は30~50代、女性は10~20代のほうが、利用意向がある人の割合がやや高くなりました。10~20代女性は、現在利用率も高めでした。前回と比較すると、男性の利用意向はやや減少傾向がみられ、10~20代女性ではやや増加となりました。
一方、利用意向がない人の割合(「あまり利用してみたいと思わない」「まったく利用してみたいと思わない」の合計)は、全体で27%でした。
「オンライン診療」の利用意向がある人/ない人の意見を一部ご紹介します。
「利用意向あり」の人の意見
・「病院がやっていなかったり、時間がなかなか作れなかったりすることが多いので、そういう時に一つの判断材料になると思う」(女性/19歳)
・「小さい子どもがいますが、1人で病院まで連れて行くのは大変なので、オンライン診察できるのであれば利用したい」(女性/29歳)
・「予約して行っても待つことがあるし、病院に行くことで他の感染症をもらって帰るのではないかという不安は以前からあるので、自宅などで診てもらえるなら大変ありがたい」(女性/47歳)
・「手間が省ける。特に薬だけもらう場合などは大変便利だと思う」(男性/48歳)
「利用意向なし」の人の意見
・「医療費の支払い方法などが、通常の対面診療とは違って面倒なイメージがある」(男性/18歳)
・「直接患部等を診てもらいたいから」(男性/29歳)
・「直接診療してもらって、よく症状を診てもらいたいから」(女性/55歳)
・「症状をうまく伝える自信がないので」(男性/56歳)
■「オンライン診療」は今より3倍以上伸びる!?
ここまでの主な数値をまとめてみました。2023年5月22日時点、「オンライン診療」の認知率は86%で、現在利用率は4%でした。
流行体感としては、“およそ13人に1人が利用している”イメージを持たれているようです。そして、今から1年後には、現在の3倍以上にあたる“およそ4人に1人くらいが利用していそう”というイメージを持たれていることがわかりました。
男女年代別にみると、利用意向は男性よりも女性のほうが高く、特に10~20代女性で他の層よりも高く、57%の利用意向がありました。また、流行体感スコアでは、男女・年代別で大きな差はみられませんでした。1年後の流行予想スコアは、男性よりも女性のほうがやや高く、男女ともに10~20代のほうが30~50代に比べて、やや高くなりました。
2021年の前回調査からの変化をまとめると、認知率は全体で14ポイント増加しており、男女年代別でみても上昇する結果となりました。特に現在利用率は、10~20代女性で1割未満ではあるものの大きく上昇しました。全体の流行体感スコアでも、前回の2.6から大きく上昇し今回は7.6でした。また、すべての層でもスコアは増加しており、身の回りで利用している人が増えてきている実感がある様子がうかがえる結果となりました。
LINEリサーチでは、今後も国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤に、様々な調査を定期的に実施していきます。
【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の18~59歳男女
実施時期:2023年5月22日~2023年5月24日
有効回収数:2,108サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります
【「LINEリサーチ」について】
「LINEリサーチ」は、企業における事業開発・マーケティング活動の最大化を目的にした、スマートフォン時代のリサーチプラットフォームです。約630万人のアクティブモニターのうち10〜29歳が50%を占め※、学生や若年向けの出現率の低い調査も実施可能です。また、従来型の調査パネルと異なり、リサーチ興味度の薄い層にもコンタクトが可能なため、より一般的な意見を収集できます。LINEのプッシュ通知で配信するため、ユーザーがリアルタイムで回答しやすいだけでなく、スマートフォン上で回答しやすい画面設計を行っていることで、効果的に調査を実施することが可能です。
※2023年1月時点
「LINEリサーチ」公式サイト:https://www.linebiz.com/jp/service/line-research/