1 取組背景
近年、農業は高齢化や担い手不足などにより、特に農繁期の人手不足は大きな課題となっております。そのような課題に対して、山形県では「やまがた農業ぷちワーク」として、1日農業バイトアプリ「daywork」※1を活用した短期間アルバイト形態での労働力確保に取り組んでおりますが、働き手の不足により、抜本的な課題解決には至っていない状況です。
一方、企業においてはテレワークや副業の解禁等により、企業人が農業労働力として活躍できる条件が整いましたが、受入先開拓や、労務管理等
の社内諸手続きに時間を要し、取り組み拡大への課題となっております。
このような社会背景、課題を踏まえ、1日農業バイトアプリ「daywork」に法人向け利用機能※2を追加し、企業人による農作業参加を促進し、農業労働力確保と地域交流人口拡大を目指す実証実験を開始します。
※1 1日農業バイトアプリ「daywork」について
・ 1日単位から農業で働きたい人と農家(生産者)をマッチングするスマートフォンアプリ
・ 副業やダブルワーク、空き時間の活用方法の1つとして農業に従事する選択肢を提供
・ 全国でのべ82,000人以上のマッチング実績(令和4年度)
※2 法人向け利用機能について
・ 各企業は「daywork」の法人会員として登録
・ 法人会員の従業員は掲載された求人に対し、「副業」「ボランティア」を選択して応募が可能(*企業により設定可能)
・ 法人会員の管理画面で従業員の副業先や副業時間数等を把握でき、労務管理の効率化が可能
2 実証実験の概要
(1) 目的:
果樹の収穫等、スポットでの労働力が必要となる農繁期作業について、企業人の副業・ボランティアによる農作業支援により人手不足を解消するとともに、企業が従業員の副業等を推進する環境づくりを目指します。また、将来的には企業の従業員が農業との接点を持つことで、農業に興味を持つ人材の育成を図るとともに、交流人口の創出により持続可能な地域社会の実現を推進いたします。
(2) 取組内容:
① 1日農業バイトアプリ「daywork」に法人向け利用機能を実装し、企業の従業員が副業・ボランティア等1日単位で農作業に参加できる環境の整備
② 企業側が労務管理上必要とする機能の検証
③ 参加した従業員側、受入れた農家側それぞれの課題等を把握するためアンケート調査の実施
(3) 期間:2023年6月~12月
3 参加者の役割・位置付け
(1) JR東日本:
「daywork」アプリへの法人向け機能の要件整理、アプリを活用した従業員による農業支援への参画、本取り組みを通した副業推進に向けた社内への情報発信
(2) 山形県(山形県農業労働力確保対策実施協議会):
実証実験の地域農家への周知、実証実験後に農家側へのヒアリング調査を実施
(3) NTT東日本:
アプリを活用した従業員による農業支援への参画、本取り組みを通した副業推進に向けた社内への情報発信
(4) 東北電力:
アプリを活用した従業員による農業支援へのボランティアによる参画、本取組みに係る社内への情報発信
【山形県内の鉄道沿線の活性化に関する包括連携協定の締結について】 令和4年10月24日に、山形県(知事:吉村美栄子)と東日本旅客鉄道株式会社東北本部(執行役員東北本部長:三林宏幸)は、山形県内の鉄道沿線の活性化等を図り、相互の持続的な発展を目指すことを目的として、包括連携協定を締結しました。今後より一層、相互に連携・協力しながら取組を進めます。 |