■「L2延伸BOX」開発背景
昨今のクラウド市場拡大にともない、オフィスなどでオンプレミス(自社保有)で稼働しているシステムにおいて、クラウドへの移行を考えている企業は増えてきております。
しかしながら、クラウドに移行する際の大きなハードルの一つに、IPアドレスが変更になるという問題がありました。これはインターネットやクラウドの仕組み上、技術的に不可避なことの一つでした。
IPアドレスが変更されるということは、クラウドに移行した装置と通信を行っていたPC等のクライアント端末についても設定変更が発生することになり、これは多くの端末を抱える企業にとっては、手間のかかる作業となります。
今回弊社が開発した「L2延伸BOX」は、「クラウドに移行する際にIPアドレスが変わる」という従来の当たり前を、真っ向から覆すべく長い期間をかけて開発されました。
「L2延伸BOX」を導入することで、オフィスやデータセンターのネットワークをクラウドへそのまま伸ばせる(延伸できる)ため、クライアント端末の設定変更をすることなく、ひいてはユーザに意識させることなく、クラウドへの移行を遂行させることができます。
今回「L2延伸BOX」を提供する最初のクラウド事業者に「IDCFクラウド(株式会社IDCフロンティア)」を選定させていただきました。
「L2延伸BOX」と「IDCFクラウド」を使えば、オフィスのオンプレ機器を簡単にクラウドへ移行することができるようになります。
■「L2延伸BOX」の動作概要
オフィスに設置される「L2延伸BOX」とクラウド側の「L2延伸VM」間でVPNによる暗号化トンネルおよびL2ネットワーク延伸機能を実現することで、オフィスネットワークをクラウド側に延長することが可能となります。
「L2延伸BOX」は既存のネットワーク機器(ルータやUTM)の配下で動作する設計となっており、上位のネットワーク装置の設定を変更することなく、導入できるように設計されております。
このため、オフィス側の作業としては、L2延伸BOXをLANにつなぐだけで実現することができます。
■「L2延伸BOX」の導入シナリオ
例えば、以下のような社内ネットワーク(192.168.1.0/24)に、オンプレのファイルサーバとIP-PBX(電話の主装置)が動作している環境をクラウドに移行するシナリオを考えてみます。
ステップ1 環境準備
- IDCFクラウド側に「L2延伸VM」とオフィスと同じネットワークセメントを1つ追加します。(今回の例では、192.168.1.0/24のネットワーク)
- クラウド側にオンプレと同じIPアドレスで、ファイルサーバとIP-PBXを設定します。
ステップ2 L2延伸BOX接続
- L2延伸BOXをオフィスLANに接続します。(オンプレのファイルサーバ、IP-PBXを停止します)
- 次の瞬間から、クラウド側のサーバに処理が移動するので、利用者にとっては、オンプレからクラウドへ移行したことすら気づかれません。
最終的に、オンプレ装置を撤去して、クラウドへの移行は完了します。
■「L2延伸BOX」の応用シーン
オンプレ機器のバックアップに
- オフィスにあるオンプレ機器が故障した際に、急遽クラウド上にVMを立てて業務を継続するなどの対応が可能になります。
データセンターの拡張に
- データセンターにサーバを追加する際に、物理機器の納期の問題や、ラックスペースや電源容量の問題で、物理的な拡張がすぐには難しい場合など、「L2延伸BOX」を使えば、クラウドのリソースを使って、データセンターのサーバを拡張することが可能になります。
■「L2延伸BOX」外観イメージ
【サイズ】 縦200mm×横210mm×幅45mm
【提供価格】:オープン価格
■導⼊のご相談、デモのご依頼に関して
「L2延伸BOX」についてのご相談やご確認につきましては、弊社WEBサイトよりお問い合わせください。製品説明や デモに関しても対応させていただきます。
■フォースネット株式会社について
会社名:フォースネット株式会社
所在地:東京都渋⾕区円⼭町28-4 ⼤場ビルB館6F
代表者:漆⾕ 智⾏
会社サイト:https://forcenet.jp/
L2延伸BOXサイト:https://forcenet.jp/L2Enshinbox/
フォースネット株式会社は、法⼈企業向けに最適なインフラやネットワークのコンサルテーション、インテグレーション 、⾃社開発製品やサービスを提供しています。vBOXシリーズの販売やワンタッチVPNサービス、IP電話接続サービスの FC-GW(エフシーゲートウェイ)、クラウド接続BOX(AWS接続BOX)等の提供等があります。
当社はネットワーク技術の専⾨会社であるため、VPNのほかにも、社内ネットワークやファイルサーバ、クラウ環境か ら電話サービスまで、様々なお客様のIT環境に対するご相談をお受けすることもできますので、何かお困りごとがありま したら、まずはお気軽にお問い合わせください。
当社は、今後もより⼀層利⽤者の皆さまの利便性向上のための製品を開発に努めてまいります。
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