リコー、ログビルドの双方が知見を持ち寄り、建設現場でより360度カメラを使いやすくすることで、お客様のワークフローのDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献してまいります。
<左から、ログビルド代表:中堀 健一氏、リコー
リコーフューチャーズBU Smart Vision事業センター 所長 大谷 渉>
協業の背景
リコーは、2013年に世界で初めて*1ワンショットで360度撮影ができるカメラRICOH THETAを発売以降、360度画像・映像を活用した事業の幅を広げてきました。現在では、360度画像・映像に関連するデバイスやソフトウェア、クラウドサービスを連携させることで、撮影からデータ活用まで、ワークフロー全体を効率化するソリューションを提供し、業務効率化と生産性の向上を実現する「RICOH360プラットフォーム事業」を展開・強化しています。特に、建設業において、現場の進捗管理ツールとして360度画像が活用されています。
これまでRICOH360では、主にRICOH THETAで撮影した画像をAIの活用によって解像度を向上する機能や、現場を撮影すると自動でプロモーション動画を生成する機能の実装など、主に撮影後の画像の活用をサポートする「メディアマネジメント」の領域に力を入れてまいりました。一方で、建設現場をはじめとしたオフィスの外での活用の増加に伴い、より直感的に使いやすいUI(ユーザーインターフェース)、ネットワークへの簡単な接続、複数デバイスの一括管理などの「デバイスマネジメント」が求められています。
ログビルドは、元現場監督で建築会社を経営する中堀氏によって2020年2月に創業されたスタートアップ企業です。ゼネコン、ハウジング、リフォーム、リノベーションなど幅広い領域でリモート施工管理を実現するためのサービス「Log System(ログシステム)」を展開しています。
Log Systemの中で、360度写真を活用した現場可視化ソリューションである「Log Walk(ログウォーク)」は、360度カメラと専用のアプリケーションを活用することで手軽に建設現場をVR化できるため遠隔地からの現場確認に最適で、RICOH THETAが活用されています。
建設業界で深刻化する人材不足や高齢化、長時間労働、属人的な管理体制、品質管理体制などの社会課題を解決する策として、「どこからでも簡単にアクセス可能なリモートで現場を可視化するアプリケーション」が注目されています。特に、建設業においては、2024年4月より施行が予定されている改正働き方改革関連法案の中で、残業時間の上限に罰則規定がもうけられるなど、労働生産性を上げることが急務となっています。
このような背景から、これまでのRICOH THETAとLog Walkの連携にとどまらず、「RICOH360」プラットフォーム事業とログビルドを掛け合わせることで、より建設現場のニーズに沿ったサービスを提供していくことを決定しました。建設業界の DX加速とRICOH360プラットフォーム事業のさらなる拡大を目的に、リコーとログビルドは協業を開始します。
*1 コンシューマー製品において、水平方向や半天球だけでなく、撮影者を取り巻く空間全てをワンショットでキャプチャーできる点において(2013年10月時点。当社調べ)
協業の具体的な取り組み
今回の協業を機に、下記のような取り組みを進めてまいります。
- 360度カメラの使い勝手向上を目指したデバイスマネジメントの強化をする新サービスを共同開発
現場でのRICOH THETAの稼働状況を可視化するため、ハードとデータのクラウド管理機能を搭載したアプリケーション「THETA Twin」をAPIとして提供し、物理デバイスの情報をリアルタイムで収集、クラウド上でバーチャルデバイスを再現します。これにより、RICOH THETAで撮影した画像・映像はTHETA Twin上に自動アップロードされ、デバイスそのものの管理、コンテンツの可視化を可能にします。また、THETA Twin上から遠隔での稼働状況の確認や、ファームウェアや設定の更新が可能で、現場に行くことなくRICOH THETAで最適な操作が行えます。さらに、共同開発にあたり、ログビルドの中堀氏が経営する別企業の建築会社である株式会社 ecomoをモデル店舗として現場の意見を素早く吸い上げられる環境のもとに、開発やイノベーションを推進します。
- 戦略的セールスアライアンスの強化
リコー、ログビルドの双方が知見を持ち寄りゼネコン、ハウジング、リフォーム、リノベーション領域への戦略的セールスアライアンスを開始。ユーザーサポートでは、カスタマーエクスペリエンスの最大化のため、共同サポートを開始します。
なお、今回の発表にあたり、株式会社ログビルドより以下のエンドースメントを頂戴しています。
株式会社ログビルド 代表取締役 中堀 健一氏 コメント
「2021年にTHETAを利用し建設現場をVR空間化するLog Walkをローンチし、2022年にはリモートで建設現場の品質管理を実施するビデオ通話アプリのLog Meetをローンチしました。この度、リコーとの協業を通じて、更なるカスタマーエクスペリエンスの強化と、360度写真による建設業のワークフロー全体の効率化を目指していけることを非常に嬉しく感じております。今後も建設業界を盛り上げていく所存です。」
株式会社log buildについて
会社名:株式会社log build
代表者:中堀 健一
本社所在地:〒251-0057 神奈川県藤沢市城南4-1-9
設立年月:2020年2月20日
事業内容:AI、VR、ビデオ通話(遠隔臨場)、リモート現場管理プラットフォーム、Smart Builders
公式サイト:https://www.log-build.com/
Log Systemについて
リモート現場管理を実現するための2つのソリューションで構成され、専門オンボードスタッフによる具体的なワークフロー提案までを実施。現場管理における社会課題の解決を実現。スーパーゼネコンやハウスメーカー、大型ビルダーから小規模工務店まで活用され、この1年で使用されている現場数は350%増加しました。(22年3月-23年3月)
・Log Walk(ログウォーク) : VR写真による360度のリモート現場管理アプリ(現場記録)
・Log Meet(ログミート) :遠隔での現場立ち合いに特化したリモート品質管理アプリ(遠隔臨場)
株式会社ecomoについて
湘南の建築会社(本社:神奈川県藤沢市城南4-1-9、代表取締役:中堀 健一)
テクノロジーにより新しい働き方を実現するSmart Builders(スマートビルダーズ)を発足し、業界のDX化を牽引。全国でも一番デジタルシフトが進み、オンライン体制が整っており、自社のノウハウを日本全国に広げる活動を実施。大手建材メーカー主催のセミナーや業界団体にて特別講師として登壇。
URL: https://www.ecomo-life.com/
RICOH360について
RICOH360とは、360度の画像・映像を中心とした業界横断型プラットフォーム事業を展開するブランドです。デバイス、ソフトウェア、クラウドサービスの連携により、撮影からデータ活用までのワークフロー全体を効率化し、よりよいユーザー体験を提供します。
https://www.ricoh360.com/ja/
■関連ニュース
・ 「RICOH360」プラットフォーム事業でスパイダープラスと協業を開始
https://jp.ricoh.com/release/2022/0802_1
・ デジタルサービスの拡大に向けて「RICOH360」プラットフォーム事業を強化
https://jp.ricoh.com/release/2022/0330_1
※社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
| リコーグループについて |
リコーグループは、お客様のデジタル変革を支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています(2022年3月期グループ連結売上高1兆7,585億円)。
imagine. change. 創業以来85年以上にわたり、お客様の“はたらく”に寄り添ってきた私たちは、これからもリーディングカンパニーとして、“はたらく”の未来を想像し、ワークプレイスの変革を通じて、人々の生活の質の向上、さらには持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://jp.ricoh.com/