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「33FG ビジネスプランコンテスト2022」受賞の経緯
三重県を中心に金融事業を展開する三十三フィナンシャルグループが主催する「33FG ビジネスプランコンテスト2022」。東海三県の企業によって考案されたビジネスプランの支援を行うことを目的としたコンテストで、プランの独自性や新規性を評価して受賞者を決定します。
本コンテストにおいて丸菱製作所は、技術を出品する製造業のフリマサイト「ASNARO(アスナロ)」に関するビジネスプランで、68社の中から準グランプリを収めました。
2023年3月17日に開催された授賞式では、専務取締役の戸松が当該のビジネスプランについて発表。
授賞式の参加者に向け、製造業が抱える深刻な課題とそれを解決するための方策を示しました。
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「ASNARO(アスナロ)」に込めた想いと社会的意義
「ASNARO(アスナロ)」公式サイト:https://asnaro.co.jp/about/
「ASNARO(アスナロ)」は、製造業者が持つ製造技術を商品として扱い、売買を行うことができるプラットフォームサービスです。受託先を探す企業は、商社や仲介企業を通さず直接発注を行うことができます。
【製造業が抱える課題】
「子に事業を継がせたくない」
そんな言葉を、中小企業の経営者がつい口にしてしまうような状況が続いています。
製造業を営む事業者の多くは、労働人口の減少や少子化を要因とする人手不足に苦しんでいます。工業高校や工科高校を卒業した貴重な人材も、その多くは大手メーカーへ流入してしまい、中小企業の継承者不足という問題は深刻化するばかりです。
そこに追い打ちをかけるように、設備の老朽化が経営を圧迫します。
積極的な設備投資を行っていた時代に導入された設備の多くは、設置からおよそ30年が経過したいま、寿命を迎えようとしています。新たに設備投資を行おうにも、大手メーカー中心のサプライチェーンだけではその費用を回収できないのが現状です。
【ASNAROの社会的意義】
このような状況下で、設備投資をしても事業を継続していけるようにするには、新たな商流をつくることが必要不可欠です。主要顧客のみならず、技術を必要としている事業者とオープンに取引できるようになれば、次の30年も事業を継続する展望が見えてくる企業も少なくないでしょう。
そこでリリースを決めたのが、「ASNARO」です。
ASNAROを利用して技術の売買を行うことで、これまでブラックボックスとなっていた製造業の商流を見える化し、委託者と受託者が直接コミュニケーションを取りながら取引をすることができます。
私たちは、本サービスを通して商流の変革や事業継続の可能性拡大、ひいては「継がせたくない」と思う事業者の減少を図ります。現在、ASNAROの会員数は約130社ですが、2025年には1,000社、2027年には8,000社の登録を目標としています。
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モノづくりの未来のため、ご協力をお願いします
ASNAROを運営する丸菱製作所もまた、人手不足や後継者問題に直面している町工場です。
自社の状況のみならず製造業の現状を変え、今後も日本の中小企業が持つ高い技術を継承するため、大手メーカーや商社に依存せず、町工場にも資金がいきわたるインフラ作りを進めています。
2000年以降40%減少してしまいましたが、日本全国にはまだ30万社もの町工場があります。
私たちの力だけでは業界全体を変えるには至らないため、ビジネスプランコンテストをはじめとした各種イベントへの参加を通して、私たちの取り組みを広めていく所存です。
活動に共鳴していただける製造業の企業様や、取り組みについてお話させていただく機会を提供してくださる自治体の方々、またこうした取り組みの意義を広く伝えていただけるメディアの皆様のご協力をお待ちしております。
日本の製造業の未来を明るく照らすため、お力添えいただければ幸いです。
【丸菱製作所について】
設立70年来、エレベータ部品や工作機械部品製造を中心とした大型製品の一括加工を主要事業としてきました。大型設備や複数を自社で保有することで、一貫した生産体系を実現しているのが特長です。
2022年に行った製造業受発注プラットフォーム「ASNARO」のリリース後は、サービス運営・拡大にも取り組んでいます。
【会社概要】
社名:株式会社 丸菱製作所
所在地:愛知県春日井市大手町字川内1045番地
代表取締役社長:戸松 精三
創立:1953年4月1日
資本金:3,600万円