PR TIMES、ソフトウェア開発のグルコースを子会社化。プロダクト開発からPRまで一気通貫の支援へ

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※本件に関する記者発表会をPR TIMESオフィスで本日3月28日15:30より行います。※
【トピックス】
・顧客企業の新規事業プロダクト開発の受託を開始へ
・自社プロダクトのグループ内製化を促進予定
・自社開発と受託開発の人的交流制度で、エンジニアの働きがいと採用力の向上を目指す

プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMES(東京都港区、代表取締役:山口拓己、東証プライム:3922)は、2023328日開催の取締役会において、INCLUSIVE株式会社(東京都港区、代表取締役社長:藤田誠、東証グロース:7078)から株式会社グルコース(代表取締役:安達真)の全株式を取得し、完全子会社化することについて決議し、株式譲渡契約を締結いたしました。331日に予定している株式取得後、グルコースはPR TIMES100%子会社となります。

 

  • 株式取得の理由

PR TIMESは「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、「行動者」のポジティブな情報がニュースの中心となり、個人を勇気づけ前向きにする社会の実現に挑んでいます。私たちは人の行動や頑張りの結晶を、その想いを紡いで発表するのがプレスリリースだと考え、企業規模を問わず「行動者」が自ら発信できる、PRの民主化を目指して事業を展開しています。プレスリリース配信サービス「PR TIMES」の利用企業社数は7万6000社を超え、サイトアクセス数は月間6600万PVを突破、配信プレスリリース件数は累計100万件を超えています(2022年11月時点)。かつて報道発表資料としてメディア関係者のみに配布されていたプレスリリースは、今やインターネットを通じて生活者も楽しむニュースへと進化し、事業者が新たな動きを公に伝えられるコンテンツとして幅広く活用されています。

また、「PR TIMES」だけでなく、ストーリーで伝える「PR TIMES STORY」、動画で伝える「PR TIMES TV」、PR活動の設計から実行まで伴走するPRパートナー事業、「BRIDGE」「isuta」等のニュースメディア事業で、情報発表とその伝播を支援する他、生まれた企画が発表に至るまで前進できるよう支えるタスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」、さらに発表後のお客様対応や情報整理を円滑に行えるカスタマーサポートツール「Tayori」 など、「行動者」を立体的に支える事業を運営しています。

グルコースは、サービス開発力を特徴とするエンジニア集団です。Webソーシャルメディアモバイルアプリ領域に関するソリューションの提供とプロトタイプ構築を特に得意としており、メディア企業・スタートアップなどWebサービスの開発力を重視する顧客や、シンクタンク・研究機関など技術と実績を評価する顧客に対し、受託開発コンサルティングを行っています。

グルコースがPR TIMESグループに加わることによって、「PR TIMES」「BRIDGE」の顧客基盤とネットワーク、グルコースのプロトタイプ構築・サービス開発力を掛け合わせ、新規プロダクト受託開発事業を開始し、「行動者」の想いをカタチにして、プロダクト開発からPRまで一気通貫で支援していきたいと考えています。また、PR TIMESが外部委託している開発をグループ内開発に切り替えることで、目的意識が揃いやすく開発実装のスピードとクオリティーが向上し、事業成長に寄与できることを期待しています。さらに、PR TIMESとグルコースで双方向の出向を制度化し、エンジニアの志向性の変化による離職を防ぐとともに、イノベーションの機会を生み、採用力向上に繋げたいと考えています。(それぞれ詳細を後述いたします。)
 

  • グルコースについて

グルコースメンバーの一部グルコースメンバーの一部

株式会社グルコースは、情報処理推進機構(IPA)「未踏ソフトウェア創造事業」においてスーパークリエータに認定されたメンバーを中心として、Webソーシャルメディアモバイルアプリ領域に関するソリューションの提供とプロトタイプ構築を行う企業です。

2004年に立ち上げた自社RSSリーダーの開発を前身として、その後約20年に渡りWeb技術の発展とともに成長してまいりました。時代と共に急速に発展するWeb技術の先端を常に取り入れながら、Webサービス領域の新規開発におけるMVP設計/PoC/事業立ち上げにおける開発支援、最新技術を取り入れたWebサービスリニューアルや成長支援を手掛けています。現在の従業員数は19名です。
 

  • 想定シナジーと展望① 新規事業プロダクト開発からPRまで一気通貫の支援へ

グルコース開発風景グルコース開発風景

当社グループはグルコースの株式取得を機に、お客様の新規事業におけるプロダクト開発及び既存事業リニューアルに特化した、システムの受託開発事業を開始いたします。
「PR TIMES」のプレスリリースやスタートアップメディア「BRIDGE」の記事からも、新規事業に挑戦する人が数多くいることが伝わりますが、アイディアと情熱を持ちながらも開発力や実現力を充分に揃えられず、人知れず事業化を断念してしまうケースはずっと多くあると想像されます。
そこで当社グループは、「PR TIMES」「BRIDGE」の顧客基盤ネットワーク、グルコースのプロトタイプ構築サービス開発力を掛け合わせ、0→1および1→10フェーズの受託開発を始めることで、「行動者」の想いをカタチにして、プロダクト開発からPRまで一気通貫で支援していきたいと考えています。
また、今回の異動を機にグルコースはAI活用研究を強化し、PR TIMESに蓄積されたデータを背景とした言語モデルの構築と、それを実サービスへ適用させることを目標に検証を進める予定です。
 

  • 想定シナジーと展望② 自社プロダクトのグループ内製化を促進予定

タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」

当社は「PR TIMES」以外にも「PR TIMES」関連サービスと複数メディア、SaaSの「Jooto」や「Tayori」など複数のWebサービスを運営していますが、「PR TIMES」以外の多くのプロダクト開発は外部委託しています。グルコースはこれまでもWebメディアを中心にリリース後の成長支援やリニューアルも手掛けており、当社が外部委託している開発をグループ内開発に切り替えることで、目的意識が揃いやすく開発実装のスピードとクオリティーが向上し、事業成長に寄与できることを期待しています。まずは「Jooto」のグループ内開発への移行を目指し、現・委託先に協力を仰ぎながら徐々に進める考えです。その後の切り替え対象サービスは慎重に選定しながら、当社グループとして事業成長を牽引できる最適な開発体制へと移行していきます。
 

  • 想定シナジーと展望③ 自社開発と受託開発の人的交流制度でエンジニアの働きがいと採用力の向上を目指す

PR TIMES開発本部メンバーPR TIMES開発本部メンバー

自社プロダクト開発受託システム開発か、エンジニアのキャリアにおいて志向性の行き来が起こることがあります。PR TIMESとグルコースで双方向の出向を制度化し、グループ内の人的交流を促すことで、志向性の変化による離職を防ぐとともに、相互の知識や技術が交換されることでイノベーションの機会が生まれると期待しています。また、前述の人的交流制度を含めた両社における働きがいを訴えかけることで、相互の採用力向上に繋げたいと考えています。
 

  • グルコースの事業目標

グルコースは一層Web技術を活用したプロダクト開発能力を高め、いままで以上に多くかつ質の高いWebプロダクトを生み出すことを目標とした事業活動を行ってまいります。
短中期的な目標としては一層拡大するWebプロダクト開発へのニーズに答えるべく、事業として対応可能な開発規模の拡大を目指してまいります。

定量目標
2025年度(2025年3月-2026年2月)
通期で30サービスの開発/グロースに関わる会社への成長
:新規でプロダクト開発15サービスの立ち上げ
15サービスの継続開発(保守・運用)
:エンジニア集団として、「50人規模」の開発チームの組成

また、前述したPR TIMESの資産を活用したAI活用などのR&Dの成果を活かし、これからの社会に必要なWebサービスの開発も同時に行ってまいります。
 

  • 両社コメント

株式会社PR TIMES 代表取締役 山口 拓己

私たちは、これまで一度もシステムの受託開発事業への参入を検討したことがありませんでした。当初は、グルコース安達さんとのトップ面談にも乗り気ではなく、お断りする前提でお会いしました。しかし、今日に至り、両社は新たな一歩を踏み出すこととなり、ビジネスの面白さと難しさを改めて感じています。今回のM&Aを機に、宮本雄介さんがINCLUSIVEを離れてグルコースにフルコミットすることになりました。宮本さんの決断と、INCLUSIVE藤田誠社長の寛大な判断に感謝いたします。

株式会社グルコース 代表取締役 安達

私たちグルコースは、これまで数多くのクライアントに対し、最新のWeb技術を駆使してサービスの開発を行ってまいりました。その中には成功するものもあれば、残念ながら成長しきれないサービスも存在しました。この度、日本中のさまざまなサービスのリリースからその成長を支援してきたPR TIMESグループへの参画を通じて、サービスの開発、立ち上げからリリース、さらに成長戦略まで一貫して取り組むことができるようになります。これにより、今まで以上に多くのクライアントに価値あるサービスを提供できると確信しています。

株式会社PR TIMES 執行役員 Jooto事業部長 山田 真輔

お客様の「仕事」への向き合い方の変化を、業務改善と発信という視点で多く見てきました。仕事には「計画・構想を行い、実行を重ねる」というシンプルに2つの段階があります。私たちは、グルコース社のアセットを活用し、「実行を重ねる」分野において、新たにサービスを世の中に生み出す役割をお客様と共に担い、事業推進の苦楽を共にし、ミッション実現に向けて尽力してまいります。

株式会社グルコース 取締役 宮本 雄介

グルコースには安達や窪田をはじめとする優秀な開発者が多数在籍しており、これまでもクライアントと共に質の高いサービスを開発する機会に恵まれてきたと思っています。
今回のグループ参画により、PR TIMESグループが持つ顧客基盤やネットワークを通じて、素敵なアイディアを持ったクライアントと共に、まだ見ぬ素晴らしいサービスを開発できる機会を今まで以上に多く持てることにワクワクしています。

株式会社PR TIMES CTO 開発本部長 金子 達哉

PR TIMESは数多くのプロダクトを抱えていますが、かなりの数のサービスの開発・保守を外注しています。それを徐々にグループ内の開発に移行することで、プロダクトの目的が揃いやすく、また一緒に技術的な挑戦ができるようになると考えています。私は技術顧問としてグルコースの皆さんとPR TIMESのサービスのみならず、様々な案件を通して一緒に技術的な挑戦をしていきたいと考えています。
他にもグループ内の人的交流を高めることで、エンジニアの技術の幅が広がり、メンバーの成長を促せる仕組みを構築できる期待もあります。成長したメンバーで更に自社サービスを良くしていけると思うとワクワクします。

株式会社グルコース エンジニア 窪田 文也

グルコースの現場のエンジニアは、社長の安達のもと、お客様の期待に応えられるように、お客様の持つ課題や要求について深く洞察し、開発に取り組んできました。また、開発の中で新しい技術やパラダイムを積極的に取り入れる努力も重ねてきました。
これからPR TIMES社の皆さんとの交流を通して、技術の幅を持ったエンジニアとして一人一人の市場価値を高めていくことが、両者の市場競争力向上に寄与できるものと信じ、エンジニアとしてより良い環境を整えていきたいと考えております。
 

  • 株式取得の相手先の概要

会社名:INCLUSIVE株式会社
所在地:東京都港区南青山5-10-2
代表者:代表取締役 藤田 誠
事業内容:Webメディア運営・収益化支援
広告・プロモーション企画
アドテクノロジーを活用したソリューション提供
メディア展開・ブランディング戦略に関連する各種コンサルティング
資本金:622,080千円(2022年3月31日時点)
URL:https://inclusive.co.jp/
 

  • 株式を取得する会社(グルコース)の概要と日程等

■株式会社グルコース会社概要
会社名:株式会社グルコース
所在地:東京都港区六本木5-18-2 大昌第2ビル5階本館
設立:2007年9月10日
代表者:代表取締役 安達 真
事業内容:Webサービスの新規開発/MVP設計/リニューアル
資本金:12,000千円
従業員数:19名
URL: https://glucose.jp/
(経営成績及び財政状態など詳細は、本株式取得に関する当社の適時開示文書に記載しております。)

■取得株式数及び取得前後の所有株式の状況
(1) 異動前の所有株式数  0株(持株比率0%)
(2) 取得株式数 1,200株(持株比率100%)
(3) 取得価額238百万円
(なお、第三者機関によるデューデリジェンス、株価算定を踏まえ、合理性のある価額として決定しております。)
(4) 異動後の所有株式数 1,200株(持株比率100%)

■日程
(1) 取締役会決議日、契約締結日: 2023年3月28日
(2) 株式譲渡実行日: 2023年3月31日(予定)
 

  • 今後の見通し

本株式取得により、グルコースは当社の連結子会社となる予定であります。当社の2024年2月期連結業績への影響及び今後業績見通しに変更が生じる場合には判明次第、速やかに開示いたします。
 

  • 株式会社PR TIMESについて

PR TIMES(読み:ピーアールタイムズ)は、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、企業とメディア、そして生活者をニュースでつなぐインターネットサービス「PR TIMESを2007年4月より運営しています。報道機関向けの発表資料(プレスリリース)をメディア記者向けに配信するとともに、「PR TIMES」およびパートナーメディアに掲載し、生活者にも閲覧・シェアされています。利用企業数は2022年11月に76000社を突破、国内上場企業52%超に利用いただいています。情報収集のため会員登録いただくメディア記者24000人超、サイトアクセス数は月間6600PVを突破、配信プレスリリース件数は累計100万件を超えています。全国紙WEBサイト等含むパートナーメディア220媒体以上にコンテンツを掲載しています。
クライアントとメディアのパートナーとして広報PR支援を行うPRパートナー事業や、ストーリー配信サービス「PR TIMES STORYの運営、動画PRサービス「PR TIMES TV」「PR TIMES LIVEの提供、タスク・プロジェクト管理ツール「Jootoカスタマーサポートツール「Tayoriの運営も行っています。

【株式会社PR TIMES会社概要】

ミッション:行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ
会社名  :株式会社PR TIMES  (東証プライム 証券コード:3922)
所在地  :東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ8F
設立   :2005年12月
代表取締役:山口 拓己
事業内容 :- プレスリリース配信サービス「PR TIMES」(https://prtimes.jp/)の運営
– ストーリー配信サービス「PR TIMES STORY」(https://prtimes.jp/story/)の運営
– 広報・PRの効果測定サービス「Webクリッピング」(https://webclipping.jp/)の運営
– クライアントとメディアのパートナーとして広報・PR支援の実施
– 動画PRサービス「PR TIMES TV」「PR TIMES LIVE」(https://prtimes.jp/tv)の運営
– アート特化型オンラインPRプラットフォーム「MARPH」(https://marph.com/)の運営
– カスタマーサポートツール「Tayori」(https://tayori.com/)の運営
– タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」(https://www.jooto.com/)の運営
– 広報PRのナレッジを届けるメディア「PR TIMES MAGAZINE」(https://prtimes.jp/magazine/)の運営
– Webニュースメディア運営、等
URL    :https://prtimes.co.jp/

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