◆ パートナーシップ締結の狙い
昨今の諸費用の高騰や担い手不足といった課題に直面し、養豚農家はコスト削減や生産性改善の必要性に迫られています。生産管理ソフトを活用したスマート農業化はその解決手法のひとつと言えます。
日清丸紅飼料と当社が手を組み、それぞれが持つ生産管理ソフトのノウハウを統合することで、養豚現場のDXを推し進めます。当社は「Porker」「MN-Porker」合わせたシェア20%を近い将来に実現します。そして、当社の掲げる「養豚を持続可能にすることで食肉文化を次世代に繋いでいく」ことに繋げていきます。
◆ OEM開発の背景と内容
「MN-FIS」は日清丸紅飼料が独自開発した農場生産管理ソフトです。養豚用・養鶏および特定顧客向け養牛用があり、養豚用は、繁殖成績管理がメインです。2022年12月時点で、約6%の国内シェアがあります。
当社が提供する養豚経営支援システム「AI Farm Manager Porker」は繁殖から離乳、肥育まで養豚の全フェーズを管理することができます。2022年12月での国内シェアは約10%です。
「MN-FIS」利用者から「肥育成績管理も行いたい」という要望が以前からあったことを受けて、このたび、日清丸紅飼料から当社にご相談いただき、「MN-FIS」の進化版「MN-Porker」を開発することになりました。
◆ クラウド・IoT連携を備える「MN‐Porker」の機能
「MN FIS」から「MN-Porker」切り替わる事で、あらたに「肥育管理機能」が追加され、出産から出荷までの一元管理が可能になります。また、クラウド機能によりいろいろな人が同時共有され、IoTとも繋がるようになります。
①肥育豚管理機能
離乳を終えた肥育豚、つまり食肉用として出荷される豚の生産管理が可能です。餌、ワクチン、増体重などを記録・管理することで、最適な出荷計画の策定と、それに基づいた飼養管理をサポートします。
②クラウド管理
インターネットに繋がったパソコン、スマートフォン、タブレットなどから「MN-Porker」にアクセスし、飼養状況などの記録や確認ができるようになります。農場の現場スタッフが入力した飼養記録が即時に共有され、離れた箇所からでも確認できます。移動や伝達の手間が削減するとともに、飼養状況がいつでもどこでも見える状態になります。
③IoT機器との連携
当社が提供する温湿度センサーやCO2センサー、AI豚カメラ(体重測定)、豚舎環境コントローラーなどとの連携が可能になります。いままで人が管理していた豚舎環境を、さらには人の手では計測・管理できなかったことまでもIoT機器が自動的に計測、管理、制御します。
◆ 今後の予定
「MN-Porker」は2023年4月発売予定です。「MN-FIS」を利用中の生産者は、4月以降で「MN-Porker」への移行が可能になります。クラウドサービスであり、ユーザーは常に「MN-Porker」の最新機能を利用することができます。当社は連携可能なIoT機器拡張も図りながら、養豚におけるデジタル化を促進していきます。
■株式会社Eco-Porkについて
”食肉文化を次世代につなぐ”を企業理念に掲げ、世界40兆円市場である養豚の、データによる持続可能化に取り組むアグリテック企業。養豚経営管理ツール「Porker」および関連IoT機器を開発・販売する。東京都「令和2年度 第1回 革新的サービスの事業化支援事業」、経済産業省「グローバル・スタートアップ・エコシステム強化事業」(2021年度)、農林水産省「令和2年度・令和3年度/令和4年度・令和5年度 スマート農業実証プロジェクト」などに採択される。
https://eco-pork.com/