https://www.zdh.co.jp/customer/public-sector/shibuya-ku/
<教育ダッシュボード構築前の背景>
教育データ活用の目的は 児童生徒一人ひとりのウェルビーイングの実現
渋谷区では文部科学省が「GIGAスクール構想」を打ち出す2年前の2017年9月から、全国の自治体に先駆け、渋谷区ICT教育システム「渋谷区モデル」として児童生徒一人1台のタブレット端末環境の導入を推進してきました。また、2020年にはICT教育基盤を刷新し、ICT機器を活用した「すべての子供たちの可能性を引き出す学び」を根付かせていきました。
そのような中、「子供たち一人ひとりのウェルビーイング(幸せ・心の豊かさ)を向上させるために、どうデータ活用すべきか」という議論が持ち上がり、教育現場におけるICTの実践で培った知見やノウハウをベースに、次のステップとして教育データ活用の検討に入りました。
一方で、教育データの活用については日本に先行事例がほとんどなく、海外事例に精通しているマイクロソフトのファシリテーションのもと、教育政策課、教育委員会の行政系・教育系職員、区長部局のICT部門が参加し、教育データ活用に向けてワークショップを開催。ワークショップにて、その後の羅針盤ともなる考え方を整理でき、目的やビジョンを明確にできた渋谷区では、児童生徒の生活記録(ライフログ)を中心としたダッシュボード開発に着手することになりました。
<構築プロセスとジールの評価>
4つのテーマを軸に教育ダッシュボードのPoCを実施 ジールの設計思想を高く評価
2021年度に入り、教員が子供たちとの1on1(1対1で行う対話)における時間の創出と密度向上を図るために必要なデータについて、データの洗い出し、発生頻度、優先順位付け、取得難易度などの検討を進めつつ、2021年9月から2カ月、ワークショップに参加したメンバーを中心にPoC(概念実証)を実施し、その技術支援をジールが担当しました。
渋谷区の教育ICT基盤はMicrosoft 365 A5を採用し、シングルサインオン(SSO)を実現するためAzure AD(Azure Active Directory)を導入していました。Azure基盤の基本的な設計ができていたことから、教育ダッシュボードの基盤にはAzureを採用し、さらにMicrosoft 365 A5で利用できるPower BIを可視化ツールとしました。
オンプレミス環境に点在する教育ダッシュボードで利用するデータの多くを自動的にクラウド環境のAzureに収集し活用する全体構想についてのジールの提案内容や設計思想は、まさに渋谷区が求めていたものと評価をいただいています。
また、教育ダッシュボードのPoCにおいては、システムの観点で「セキュリティ」「ダッシュボードの使いやすさ」「コスト抑制」「内製化」の4つのテーマがあり、渋谷区の視点に立ったジールの提案力と高い技術力は、各テーマの課題を解決に導くための評価につながっています。
渋谷区は、PoCの結果を踏まえ、2021年10月から構築を開始。PoCから引き続いてクラウドの部分はジールが担当、オンプレミスのハードウェアやネットワークなどはNTT東日本が担当して両社が連携しながら構築を進めました。
<教育ダッシュボードの導入効果>
担任・学校・渋谷区教育委員会が情報を共有 児童生徒をチームで見守り初動対応の強化を図る
2022年度から渋谷区立小学校・中学校全26校への展開を開始し、学校や保護者への説明、学校生活アンケートに対する校長会での意見の反映などを行い、同年6月に学校生活アンケートを実施、同年7月からの試行実施を経て9月から本格運用に至りました。
教員がデータを活用し、さまざまな視点から気づきを得られることで、渋谷区が目指していた児童生徒と1on1で向き合う時間の密度向上と早期対応・早期支援が図れたとのことです。
教育現場からは「声かけや学年での共通理解を図るものとして、生徒指導面で参考にしている」、「リスクにつながりやすいワード検索などの情報を保護者と共有し、家庭での見守りをお願いした」などの声があり、教育ダッシュボードの利用シーンは広がりをみせています。
今後もジールは、技術を基盤とした総合力を駆使し、渋谷区の先進的ICT教育を支援してまいります。
・渋谷区における教育ダッシュボード活用事例の詳細は、以下URLをご参照ください
https://www.zdh.co.jp/customer/public-sector/shibuya-ku/
渋谷区教育委員会について
渋谷区教育委員会は、渋谷区の未来像である「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」の理念のもと、子供たちが主体的に学び続け、他者と協力して新しい価値を創造する人間の育成に向けた教育に取り組んでいます。また、学校内外におけるさまざまな教育資源を活用し、子供一人ひとりが自分の個性を伸ばし、未来をより良く生きるための力を身に着けることのできる「未来の学校」をつくり、学校教育と社会教育の充実を図っています。
*詳しい情報は、以下URLをご参照ください。
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/kyouiku_iinkai/
【株式会社ジールに関して】
株式会社ジールは、社内外のデータを整理・統合するデータプラットフォームやデータを分析・予測・可視化するAI・BIソリューション等を、コンサルティング・システム開発を通じて提供し、企業のデジタルトランスフォーメーションやデータドリブン経営の推進を支援しています。自社開発のクラウド型データ分析基盤「ZEUSCloud」、DX人材育成を支援するeラーニングサービス「ZEAL DX-Learning Room」なども展開しています。東証プライム市場上場の株式会社アバントグループの 100%子会社です。
社 名: 株式会社ジール
設 立: 2012 年 7 月
代表者: 代表取締役社長 岡部 貴弘
URL: https://www.zdh.co.jp/
主要業務: ビジネスソリューションパッケージの開発・ライセンス販売・コンサルティングサービス・サポートサービス など
本社所在地: 東京都品川区上大崎 2 丁目 13 番 17 号 目黒東急ビル 6 階
大阪支社: 大阪府大阪市中央区伏見町二丁目 1 番 1 号 三井住友銀行高麗橋ビル 7F
【アバントグループに関して】
株式会社アバントグループ(本社:東京都港区、代表取締役社長:森川 徹治、東証プライム市場上場、証券コード:3836)を持株会社として展開するアバントグループは、「企業価値向上に役立つソフトウエア会社になる」とのマテリアリティの実現に向けて、2022年10月1日に新たなガバナンス体制とグループ体制でスタートしました。
アバントグループでは、財務情報・非財務情報を問わず様々な情報に基づき、お客様が適時・適切な経営判断を行い、経営改革を推進するためのソフトウエア開発・販売・保守や、ソフトウエアベースのコンサルティング・BPOサービスをご提供し、「経営のDX」に貢献してまいります。主要なグループ事業子会社(いずれも100%所有)は以下の通りです。
<アバントグループ>
○株式会社アバント
○株式会社インターネットディスクロージャー
○株式会社ジール
○株式会社ディーバ
※本リリースに掲載する社名または製品名は、各社の商標または登録商標です。
以上