『EYE』はSpace X 社のFalcon9により高度524kmの軌道へ投入され、地上局との間で正常にSバンドを利用したコマンドの送信およびテレメトリデータの受信に成功しました。受信したデータを解析した結果、太陽電池パドルの展開に成功し、電力が正常に確保されていることが分かりました。
また、『EYE』を安全に運用するための管制室をソニーグループ本社ビル内に新規に設置しました。衛星の運用は、ソニーとソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社に加え、東京大学の中須賀船瀬研究室および株式会社アークエッジスペースと共同運用を開始します。
今後は、カメラで撮影した静止画・動画をダウンリンクするために使用するXバンドの通信確立を予定しています。カメラを含む全てのコンポーネントやシステムの健全性を確認した後、より高度な軌道へ衛星を投入するために、水レジストエンジンを使用した高度上昇運用を実施します。
- STAR SPHEREについて
「STAR SPHERE」は、宇宙をすべての人にとって身近なものにし、みんなで「宇宙の視点」を発見していくプロジェクトです。「STAR SPHERE」が大切にしている「宇宙の視点」とは、宇宙から見るというだけではなく、宇宙を通してものごとを捉え、考えてみることを意味しています。ソニーがJAXAの協力のもと、東京大学とともに開発した超小型人工衛星『EYE』はソニー製カメラを搭載し、操作シミュレータを用いることで、ユーザーが意図したカメラワークで地球や星々を撮影することができます。今後は撮影体験を一般向けサービスとして提供するほか、撮影体験を活用した、クリエイターやアーティストとの「宇宙視点の芸術」の創作活動や様々な企業との協業に取り組みます。本プロジェクトは、「宇宙の視点」を発見することを通して、新たな価値観や感動体験の創出を目指すとともに、地球・環境について学ぶ機会を提供します。
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