カンファレンス内で開催した「スポーツPRアワード2022」では、グランプリとしてV・ファーレン長崎様、優秀賞として北海道日本ハムファイターズ様、一般社団法人スポーツを止めるな様、水戸ホーリーホック様、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ様を選出致しました。
■「スポーツPRアワード」とは
スポーツPRアワードは、さまざまなスポーツ団体の広報・PR・情報発信に焦点を当て表彰するものです。
スポーツ団体から2022年に実施したPR(広報、マーケティング含む)施策を募集し、優秀な施策を讃えるとともに、応募いただいた数多くの事例を競技・団体の垣根を超えて共有することで、日本スポーツ界の更なるDX化の推進に寄与することを目指しています。
■「スポーツPRアワード」審査基準
入場者数、売上、フォロワー、会員数などの実績、目新しさなどの新規性、SNSやサポーター間で盛り上がったなどの話題性、他社にはない独自施策などのユニークさ、人、モノ、お金、時間のコストパフォーマンスの観点から、審査員に審査をして頂きました。
審査の結果選ばれた作品(今回は5作品)を優秀賞、そして「スポーツPRカンファレンス2022」参加者の投票により、優秀賞の中から1作品をグランプリに選出致しました。
■「スポーツ PR アワード 2022」優秀賞 審査員
今年度の優秀賞 審査員は以下の5名です。
・川淵三郎様(日本トップリーグ連携機構会長)
・徳力基彦様(noteプロデューサー、元アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役社長)
・谷真海様(パラトライアスロン選手)
・土井レミイ杏利様(ハンドボール選手)
・日置貴之様(スポーツブランディングジャパン株式会社 代表取締役)
■グランプリ・優秀賞のご紹介
◆グランプリ
V・ファーレン長崎 : パートナー企業と連携したハロウィン企画
【取組内容】
ハロウィンの企画として、クラブのパートナー企業(オフィシャル以上)の制服を所属選手が着用して写真撮影し、等身大パネルを作成。そのパネルにQRコードをつけて、クラブ公式アプリでスタンプラリーを開催し、スタンプを集めたサポーターにはプレゼントが用意されました。
【審査員(土井レミイ杏利様)のコメント】
選手がパートナー企業のユニフォーム(制服)を着用する取り組みは、パートナー企業にとってとても嬉しいことだと思います。また、ファンとの交流があることで、ファンは選手との交流を楽しみ、企業は宣伝に繋がるため参加者全員がウィンウィンとなった企画でした。
【受賞コメント(V・ファーレン長崎 クラブ運営部 広報・プロモーション課 中井友美様)】
今回はハロウィン企画として行いましたが、皆様から通年実施できる企画だとのお言葉をいただききました。クラブには多くのスポンサーがおり、お言葉の通りだと実感致しました。営業部署からもこれが会話のきっかけになったと好評ですし、サポーターからもスポンサー宛に多くのお声をいただいているとのことで、win-win-winの企画になったと感じております。今回参加されているスポーツ団体の皆さまにおかれましても、ぜひ似たような座組を活用いただけますと幸いです。今回のアワードで施策を発表された皆様のPRのお取組みも大変参考になりました。来年もまた受賞できるように頑張りたいと思います。
◆優秀賞
北海道日本ハムファイターズ : 新応援スタイル「きつねダンス」「しゃけまる」
【取組内容】
コロナ禍が続く中、球団公式チアと新しいグッズで球場での応援を楽しくする施策「きつねダンス」と「しゃけまる」。「きつねダンス」はイニング間にチアが踊り、その耳から離れない曲・歌詞とクセになる振り付けは流行語大賞にノミネート、紅白歌合戦にも招待されるなど、プロ野球界を越えた社会現象になりました。北海道名産の鮭をモチーフに選手がホームに還ってくることを祈って誕生した「しゃけまる」は、チャンスでファンが振り上げる「しゃけUP」に発展し、球場を盛り上げました。
【審査員(谷真海様)のコメント】
コロナ禍でなかなかリアルな場でスポーツを楽しめなかった中で、2022年は球場や競技場でスポーツを楽しむ機会が戻ったなと感じる1年でした。きつねダンス、しゃけまるは、まさにそんなリアルな場でのスポーツの楽しさを、試合以外でも感じさせてくれた取り組みだと感じました。きつねダンスは特に球場内での取り組みがその枠を超えて、日本中の皆さんに情報として届いたことは、素晴らしい成果だったと思います。また、他球団にも派生したことで報道の総量を増やすことにも貢献されました。その話題性がスポーツニュースの枠を飛び越え、親しみやすさから子どもや女性など新たなファン層取り込みにも成功されたことと思います。スポーツPRという観点から、他を圧倒する文句なしの斬新で素晴らしい取り組みでした。来年以降もチームの活躍と盛り上げの両面から楽しみにしています。
一般社団法人スポーツを止めるな : 1252プロジェクト
【取組内容】
女子学生アスリートが抱える「生理×スポーツ」の課題と向き合う教育と情報発信プロジェクト。52週(1年間)のうち、約12週は訪れる生理とそれに伴う体調の変化に対し、トップアスリートの経験や医療・教育分野の専門的・科学的知見を持って向き合い、楽しく学ぶためのプログラムを提供。また、相談先や正しい情報の取得先がないと感じている女子学生アスリートや指導者、保護者の方に向けての情報発信もされました。
【審査員(日置貴之様)のコメント】
女性の生理というセンシティブな問題に対して正面からしっかりと向き合った取り組みをオンラインの教材やYouTubeという媒体を活用して情報を発信し活発な議論をされました。また競技者のみならず、指導者、スポーツ関係者、生活に関わる全ての人達が一定のレベルでしっかりと議論ができ、かつオープンになっていたことも重要で大変高く評価致しました。
水戸ホーリーホック : 新しいフツウを子どもたちからプロジェクト
【取組内容】
Jリーグ全58クラブに環境保全活動に関するアンケート調査を行った茨城県内在住の小学校6年生をプロジェクトリーダーに置き、地球環境保全のため地域と水戸ホーリーホックとが連携して大豆ミートバーガーを製作。10月23日(日)に行われたJ2リーグ・ホームゲーム今季最終戦における販売を通じ、地域の方々に向けて環境保全に対する動機付けを行われました。
【審査員(川淵三郎様)のコメント】
小学生の提案を水戸ホーリーホックが受け入れて、子ども達と一緒に創作されたこの活動こそ、賞に相応しいと思いましたし、日本の将来は安泰だと思いました。世の中に貢献する気持ち、自分たちが地球環境を良くするために何をなすべきかを考えてくれたことが嬉しかったです。また、これからも是非Jリーグのクラブを活用して、地球環境改善に努力してくれることを心から願っております。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ : ファン目線の記事が新しい!オレンジリポーター
【取組内容】
チームがファンによる広報活動に協力して頂く「オレンジリポーター」を募集。選ばれたファンは選手にインタビューを行い、執筆活動を実施。2021年に募集・選考されたリポーターは7名にのぼり、スポーツナビでは8本の記事が掲載されました。
【審査員(徳力基彦様)のコメント】
ファンの力をチームの力に変えるという取組みを実施する際、従来であればファンの人たちから手伝ってもらうためにインセンティブをつくりすぎる中、報酬活動費用がないことを明確に明記しリポーターを確保されました。また、その中の一記事がスポーツナビの月間賞を受賞されました。お金がなくてもできる取り組みであり、他のチームも参考になるものでした。
その他、本PRアワードでは、「メディア賞」「スポーツナビ賞」を選出致しました。
「メディア賞」は「HALF TIMEマガジン賞」として実施し、「HALF TIMEマガジン」編集長の山中雄介氏が審査員を務めました。また「スポーツナビ賞」は、ユニークな切り口や特筆すべき成果があがっているものをスポーツナビ独自の視点で選出致しました。
■「メディア賞」(「HALF TIMEマガジン賞」)のご紹介
横浜DeNAベイスターズ × 横浜F・マリノス : 『I☆YOKOHAMA SERIES』
【取組内容】
クラブ創設30周年を迎えた横浜 F・マリノスと、ベイスターズの球団名を冠して30周年を迎えた横浜DeNAベイスターズという横浜を拠点とする両チームがともに30周年を記念して実施したコラボイベント。「ベイスターズ×F・マリノス スペシャルユニフォーム」を共同制作。スポーツを通じて、横浜の街を盛り上げるべく、共同発表会やコラボ動画制作、広告展開など、多面的なプロモーションを通じて、『I☆YOKOHAMA SERIES』を盛り上げました。
【審査員(山中雄介様)のコメント】
両チームの30周年に合わせてコラボレーションを行うユニークな取り組みでした。また単発ではなく年間を通じた施策であったことも評価の一つとなりました。そして何より、日本各地のスポーツチーム・クラブにとって参考になる取り組みとなりました。
■スポーツナビ賞のご紹介
越谷アルファーズ : ネギばんばん
【取組内容】
埼玉県の三大ブランドネギのひとつである越谷ネギをモチーフにしたグッズを「新応援グッズ」として投入し、コロナ禍で応援が制限される中でも応援ができる環境を創出しました。また、「越谷といえば」「越谷アルファーズといえば」とういうクラブの一つのアイデンティティの醸成をもたらしました。
ジュビロ磐田 : 2022ユニフォーム販売戦略
【取組内容】
ヤマハ発動機サッカー部時代から48年間サプライヤーとして共に歩んだPUMAとの契約が2021シーズンをもって終了したことに伴い、新サプライヤー Admiralへのポジティブな切り替え、および2022シーズンユニフォーム8,000枚完売を目標とし、共同記者会見の実施、直筆サイン入りユニフォームのプレゼント、限定グッズの販売などの各施策を実行されました。
公益財団法人日本サッカー協会(JFA) : プロフ帳でまるわかり!なでしこジャパン10のこと
【取組内容】
平成女子の間で流行し、現在再ブームが来ているプロフィール帳をなでしこジャパンの選手が書いてみた!という企画で、世界で活躍するなでしこジャパンの意外な一面をのぞけるコンテンツを制作。子どもの頃プロフ帳を書いたことがある30~40代女性や、若年層など、普段なでしこジャパンに馴染みのない方にも、楽しくなでしこジャパンを知ってもらう取り組みを実施されました。