- 3社協業の狙いと主な内容について
読売新聞グループの新聞読者をベースとした420万IDのデータ基盤「yomiuri ONE」※1と、SMNが活用可能なインターネット接続テレビ約900万台の視聴データ「Connected TV Data Bridge(「TVBridge」)」※2が既に連携しており、ここに今回、会員数760万人のDNPグループのハイブリッド型総合書店「honto」※3のアクセスデータを新たに連携させます。これにより、新聞・テレビ・出版物(雑誌等)の3種類のマスメディアを横断するデータマーケティングを実現します。
今回の協業によって、広告配信を通じた企業と生活者とのエンゲージメント※4を強化するとともに、成果等を確認するレポーティングの精度を一段と向上していきます。また、生活者が広告に接触した各メディアの情報やタイミングを把握することで、「生活者が製品・サービス等に関心を持って積極的に各種コンテンツに接触するタイミング」(モーメント)に合わせた広告配信を行います。これによって、生活者に寄り添ったキャンペーン展開を可能とし、広告主のマーケティング・コミュニケーション施策に貢献できる新サービスを展開します。
3社は今回の協業をきっかけとして、ソニーグループ、読売新聞グループ、DNPグループのリソースや強みの掛け合わせを推進し、新たな協業の可能性も探っていきます。
なお、データの連携および活用に関しては、個人を特定する情報には連動させないこととし、プライバシー保護に十分に配慮します。
- マスメディアとの接触データについて
近年、インターネットでの情報収集が主流となる中でも、生活者の多くはテレビ・新聞といったマスメディアを日常的に利用しており、インターネットよりも情報の正確性で信頼度が高いといった評価もあります。生活者がマスメディアのコンテンツに接触するのは、購買行動において、最終地点となる購買データと異なり、起点となることも多いため、生活者の「未来の行動」につながると想定できます。
- 「Media X(メディア エックス)」の特長「モーメントに合わせた新しい広告配信」について
今回の3社連携の強みは、データの掛け合わせによる広告効果の向上に加えて、マス3媒体(テレビ・新聞・出版物(雑誌等))での情報接触について幅広く把握できることです。生活者が接触したコンテンツの「内容」に加え、放送日・発行日・閲覧日時等の接触した「時点」も把握できるため、モーメントを予測して、個々のコンテンツに合わせた効果的な広告出稿を行うことが可能になります。
例えば、住宅の取得に興味・関心がある世帯をターゲットとした場合は、図(セグメントイメージ)のように3社のデータを連携させて、3つのマスメディアへの接触データを活用して広告を配信します。その後の予測として、テレビの翌週の同番組、新聞の金利・税制等のマネー関連記事に生活者が接触し、住宅に関する雑誌・書籍を検索する可能性が高いと考えられます。こうした動きを、住宅取得に対する生活者の意識が高まる「モーメント」と解釈し、このタイミングを逃さずに再度、各メディアへの広告配信を行うことができます。広告効果は随時検証し、配信の最適化を目指します。
※1 yomiuri ONE< https://adv.yomiuri.co.jp/digital/files/yomiuriONE.pdf >:読売新聞東京本社が運営する「読売ID」(会員数317万人)をはじめ、読売巨人軍、読売旅行の会員IDを含めた計420万IDの属性に加えて、読売新聞グループ会社が運営するサイトの閲覧属性や、第三者情報の推定属性データを蓄積したCDP(Customer Data Platform)。
・読売IDについてはこちら:< https://my.yomiuri.co.jp/ >
※2 TVBridge< https://tv-bridge.com/ >:大手テレビメーカー4社が、広告用途へ利用の同意を得てユーザーから取得している約900万台分のテレビ視聴データに、SMNが保有するデジタルメディアの接触データを組み合わせて、効率的な広告配信を実現するデータ活用サービス。
※3 honto< https://honto.jp/ >:
DNPが丸善ジュンク堂書店、文教堂およびトゥ・ディファクトと共同で運営するハイブリッド型総合書店。リアル書店とネット書店を連動させて「読みたい本を、読みたい時に、読みたい形で」提供する。
※4エンゲージメント:企業の商品やサービス、ブランド等が顧客をひきつけ、顧客もそれらに対して魅力を感じている状態。