第34回大田区中小企業 新製品・新技術コンクール入賞企業が決定しました

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大田区及び大田区産業振興協会では、優れた新製品や新技術を開発した区内中小企業を表彰し、高度な開発力・技術力を広く国内外にアピールすることで区内産業の振興を図るべく、本事業を実施しております。平成元年に本事業を開始し、これまでに表彰された様々な新製品・新技術を発信してまいりました。いずれもその時代や状況に合った、大田区中小企業の技術力・開発力の高さを国内外に示すものとなっています。今年度は厳正な審査の結果、9社の入賞が決定いたしました。

大田区中小企業 新製品・新技術コンクール実施概要
主催:大田区・(公財)大田区産業振興協会(後援:日刊工業新聞社)
対象:区内中小企業が概ね5年以内に開発した新製品・新技術
審査:審査委員長 東京工業大学(副学長) 佐藤 勲 他
参考:https://www.pio-ota.jp/concours/ (歴代受賞案件)

第34回大田区中小企業新製品・新技術コンクール各入賞企業紹介

【最優秀賞】

「独立電源式大型動物の屋外自動給餌装置」 テック大洋工業株式会社

<製品紹介及び審査委員長講評>

この製品は、動物園にいるゾウなどの大型動物への屋外設置を自動化するもので、太陽電池を搭載し、電源工事なしで設置できます。これにより、飼育員の負担軽減と安全確保が可能となります。また、景観への配慮のみならず、管理された給餌タイミングにすることで、単調な生活環境によるストレスを大型動物に与えないように工夫されている点が特徴です。

【優秀賞】
サーフェス形状探索システム「ORIFACE」(オリフェス) 株式会社OUTSENSE

<製品紹介及び審査委員長講評>
構造物に折りの概念を取り入れ、数ある折りパターンの中から客先の要求に合う折り構造を探索・提案するシステムです。紙だけでなく、樹脂や金属も対象とし、衝撃吸収性・吸音性等の様々な機能に合わせた折り形状をデータベースに基づいて提案してくれることを特色としています。

【優秀賞】
FFF式 3Dプリンター「G-ZERO」 株式会社グーテンベルク

<製品紹介及び審査委員長講評>
この製品は、プラスチックの熱溶解積層法(Fused Filament Fabrication法)による3Dプリンターで、極めて高い造成速度を最大の特徴としています。高い成形精度と造形速度を両立するため、溶融押出ヘッドの軽量化とそれを支えるフレームの高剛性化を徹底して行い、駆動系を工夫することで従来製品の数倍の造形速度を実現しています。

【奨励賞】
カメラカウンターシステム 株式会社瀧口製作所

<製品紹介及び審査委員長講評>
本製品は、テーマパーク等で入場者を自動カウントすることができるカメラシステムです。設置場所の制約や機能の要望に応える製品を低廉な価格で実現するため、組み込みCPUなど汎用のシステムを上手に組み合わせ、1台のカメラしか用いないにもかかわらず、独自のアルゴリズムで十分な精度を有する製品としている点が評価されました。

【奨励賞】
廃PETボトルの新たな活用法「ボトリウム・ナノファイバー」関西電子株式会

 

 

<製品紹介及び審査委員長講評>
この製品は、廃ペットボトルを再生加工したペレットからナノファイバーを製造する装置です。
同社のナノファイバーについては既によく知られており、その材料として廃PETボトル由来
の樹脂を使用したことは製品のイメージ向上に効果的で、市場性をさらに高めるであろう点
が評価されました。

【おおたECO推進賞】
AIフィルム(炭素繊維一方向性シート状フィルム) デザインアンドイノベーション株式会社

<製品紹介及び審査委員長講評>
木造建築物では、地震発生時のように強い外力が加わると、接合部分などに木材の繊維に沿って割れが発生することがあります。本製品は、こうした木材の異方性による破断を抑制するため、木材に巻きつける炭素繊維を一方向に配置したシート状フィルムです。
木材そのものの強度・性能を向上させるというコンセプトは注目に値します。

【おおた秀逸技能賞】
クーラント噴射装置「クールミスター」 有限会社大野精機

<製品紹介及び審査委員長講評>
この製品は、汎用旋盤での中ぐり加工等でツール刃先先端にクーラントを供給するための装置です。大型NC加工機と同等の機能を汎用旋盤向けに実現している点、圧縮空気のみで駆動できるようにしている点などの工夫を特徴としています。さらに、同社の高剛性バイトホルダーのユーザーが必要とする機能を実現するために開発していることが、大田区を始めとする加工業企業の技術力・加工力向上に波及するであろう点が評価されました。

【おおたネットワーク賞】
電波時計レピータ NAR-40P/NAR-40C 日本電波株式会社

<製品紹介及び審査委員長講評>
この製品は、建物内で標準電波が遮断されて受信が難しい場所でも、商用電源周波数を基準として時刻を管理する親機と、電波時計に標準電波に相当する電波を送る子機とを、建物内でも通信しやすい特定小電力無線で結んだシステムで、建物内に複数設置された電波時計を同期するものです。部品調達や組み立て、販売等を大田区の企業のネットワークで実現している点が「おおたネットワーク賞」に相応しい製品であると評価されました。

【おおたスタートアップ応援賞】
イヤホン型Brain Computer Interface技術「Ear Brain Interface」 株式会社CyberneX

<製品紹介及び審査委員長講評>
この製品は、脳波をイヤホン型のセンサーで耳穴から計測するようにしたもので、通常の生活環境下で特別な意識なしに脳波を介して人々の心身の健康・ウエルネスに寄与しようとするものです。さらに応用展開を工夫され大田区発の新規ビジネスとして広く社会にアピールいただくことを期待し、スタートアップ応援賞を差し上げることにしました。

【会社概要】
会社名:(公財)大田区産業振興協会
所在地:東京都大田区南蒲田1-20-20 大田区産業プラザ(PiO)
代表者:川野 正博
設立:1995年
URL:https://www.pio-ota.jp/
事業内容:大田区産業の活性化を図るため、取引促進や経営等に関するサポートを行っています。

【お問い合わせ先】
(公財)大田区産業振興協会
経営支援セクション イノベーションチーム 担当:坂野
TEL::03-3733-6294/対応時間 平日9:00~17:00
e-mail:innovation@pio-ota.jp

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